リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

国立の女闘士

2020-06-28 05:40:06 | オヤジの日記

土曜日、久しぶりにランニングをした。国立の大学通りだ。3ヶ月半ぶりくらいだろうか。

申し訳ないが、走っている間、マスクはしなかった。走る時間は、もっとも人通りが少ない早朝を選んだ。

200メートルに一人くらいしかすれ違わなかった。土曜日ということもあって、密密密は避けられたようだ。

 

走った距離は、約5キロ。

3ヶ月前だったら、余裕で20分前後で走れた。しかし、今回は24分かかか勝った、負けた。

キツかったぜよ。特に膝にきましたね。

家で腿上げやスクワット、腹筋、ストレッチを週に3から3回していたとはいえ、ランニング用の体はキープできなかったようだ。

所詮、家でやるトレーニングは現状を維持するだけで、スポーツをする体は維持してくれない、ということがわかった。

きっと、若い人なら違うんだろうな。

ルームランナー、買おうかな。

 

朝6時前に家に帰ったら、娘がトイレから出てきたところに出くわした。

「おお、ランニングという現実逃避から帰ってきたのか。今日の朝食はエッグベネディクトとタマネギ、マカロニのコンソメスープを希望するぞ」

まかせとけ。

ところで、6月24日は娘の誕生日だった。今年、ホニャララ歳になる。

24日の夜に誕生パーティーをしようと思った。しかし、娘から「24日は、まずいな。おまえの作るバースデーケーキもまずいが。25日の11時から、企画会議があるんだ。その企画の提案をまとめるために、夜は引きこもりだ。悪いが、25日の夜にしてくれないか」と言われた。

娘は、鉄道関係の会社の広報課に勤めていた。

月に2回、鉄道や沿線にまつわる小冊子を2冊発行している。その企画案を毎月25日前後に全員でまとめるのである。

 

娘の課には、11名の社員がいた。その全員が出勤するわけではない。5人が出勤したら、残りの6人はリモートで参加するという方式だ。今回は、娘が出勤する順番だった。

会議が終わって、5時過ぎに娘は、新宿から中央線に乗った。車内は空いてはいなかったが、娘は座れた。

その向かいに、20代と思われる女性が座っていた。その隣には、30代半ばのサラリーマンっぽい人が座っていた。そして、その男は居眠りをしていた。絶えず、女性の側にもたれるように寝ていたという。

女性は、それを嫌って左肘で、もたれかかる男を何度も押し返したが、男は酔っているのか、相当でかいイビキをかきながら気づかないままだ。

その状態がよほど鬱陶しかったらしく、女性はその状態を打破するため、いきなり立ち上がって、左手で思い切り男の頬を張った。吉祥寺駅をすぎたばかりだった。女性のまわりの乗客、全員が驚いた。男は、座席からずり落ちそうになりながら、目を覚ました。

目の前には、仁王立ちになった若い女性がいた。

そして、女性がドスのきいた声で言った。

「こんな時期に、あんた、人に寄りかかって寝るんじゃないよ。自覚がない男は電車に乗る資格はないよ」

我に帰った男は、女性につかみかかろうとしたが、隣に座った体格のいい30代前半の男に肩を思い切り抑えこまれて身動きができなくなった。男は、柔道の経験者だったのかもしれない。居眠り男は、完全に体を封じられた。

押さえつけた男が言った。「相手は、俺がしてやる。次の駅でホームに出ようぜ」。

男は大人しくなって、三鷹駅でひとりで降りたという。若干の大悟ノブ足千鳥足で。

 

この場合、何にでもクレームをつける人は、女性がいきなり男の頬を張ったことを非難するだろう。

「そこまでしなくてもいいだろう」「この場合、他の席に移るのが常識だ」「場合によっては、暴行罪で訴えられても文句は言えないぞ」

はいはい、お利口な人たちだね。ごもっとも、ごもっとも。これからもお利口でいてくださいね。

そのあと、車内は何ごともなく、穏やかな空気で駅にたどり着いては、動くことを繰り返したという。

娘が言う。「暴力はいけないけどな。酒飲んで居眠りして、当たり前のように寄りかかるって、どうなんだ。酒飲みは、なんでも許されるのか。全然微笑ましくなんかないよな」

「それくらい我慢してやれよ、っていうのは寄りかかっている側の意見だよな。寄りかかられている側の迷惑は想像できないのか。想像できない側の意見を押し付けられたら、ボクも天誅だな。とはいっても、現実問題として、ボクには、その場所を逃げることしかできないけどな」

そうだね。張り手は、思いつかないな。俺だったら、脇をくすぐるのが精一杯だな。

「でもな、見ていて妙にスッキリしたんだよね。まわりの乗客もスッキリした顔をしていたからな」

なんでも批判の目で見るお利口な人たちには、そのあたりの感情は理解できないだろうな。お利口さんお利口さん。

ちなみに、女性は娘と同じく国立駅で降りたという。

娘は、男前なその人の後ろ姿を見て、密かに「国立の女闘士」と名付けた。

 

帰ったら、誕生パーティー。

いつもはケーキは、私が作るのだが、どうやら秋田飽きたらしいので(確かにワンパターン)、今回はケーキ屋さんで買った。

20ホニャララの蝋燭を立て、「法被バスデイ、燈湯」でお祝いした。

食い物は、娘のリクエストで中華だ。餃子、パラパラチャーハン、油淋鶏、春巻き、春雨の中華サラダを作った。

「うまいな。特に油淋鶏が。おまえ腕を折ったな」

そうなんですよ。腕を折った結果、腕が上がりました。折ったのは26年前のことですけどね。関係ないか。

 

プレゼントは、娘のリクエストに従って、アイロンにした。立てかけた洋服にスチームを当ててシワを伸ばすというやつだ。「これは楽チンだ」と娘は喜ころんだ。

ヨメは、化粧品。息子はNintendo Switch用の持ち運びケースを笹下駄捧げた。

「誕生日は、儲かるな」と娘は喜んだ。

「毎日が誕生日でもいいぞ」

そうなると歳が2万歳を超えるぞ。

 

 

土曜日、我が愛猫セキトリの四十九日だった。

「あまり派手に飾らない方がいいよ。余計に悲しくなるから」と娘にいわれたので、地味に追悼した。

ミニひまわり2本とナンチャラいう花、チャオちゅーるをミニ祭壇に供えた。

 

セキトリ、もう生まれ変わってもいい頃だよな。

お父さんは、最近、いつも道を歩くときは、下を向いているんだ。段ボール箱を見ると、ふたが開いていないか、鳴き声が聞こえないか調べているぞ。

生まれ変わったキミを見逃さないように、双眼鏡まで持っているんだ。

今日も出かけるぞ。

 

 

馬鹿だと思うでしょ。もちろん、バカですよ。

 

 


すべての責任は私に

2020-06-24 05:39:03 | オヤジの日記

日曜日は、父の日だったんですね。

 

私は、自分に父親の資格があると思っていないから、毎年父の日を忘れる。

あっそう、へー。

しかし、息子と思われる人と娘と思われる人から、毎年プレゼントをもらう。そのとき、初めて父の日だと気づく。もらうのは、財布やらネクタイ、ベルト、包丁、散髪用ハサミ、PCスピーカーなど。

今年は、息子らしき人から、ユニクロの7分丈パンツと若い人が着るような明るい色のポロシャツをもらった。

娘らしき人からは、立派な霧の箱に入った八角箸をもらった。名前が彫ってあった。私には似合わないくらいの豪華なつくりだ。

そのときだけ、なんとなく、俺、父親だったのかな、ということを思い出す。

私の父親は、ほとんど家に帰ってこない奴だったので、私の中で、父親という概念はとても希薄だ。私と母が、こちら側にいて、父と姉は激流の川の向こう側にいる感じだった。だから、家族というのは、母だけという認識しかなかった。

父親なんかいなくても、子どもは育つ。私は、今でもそう思っている。

だから私は、子どもたちが幼いころから、親父風を吹かせないように、子どもたちと接してきた。

俺はいないよ、いないよ、という態度だったから、子どもたちを叱ったこともなかった。

存在感のない父親だ。しかし、子どもたちの学校行事には、必ず参加した。

きっと、まわりからは熱心なお父さんだと思われていただろう。それは、熱心になりますよ。責任があるんだから。

父親としての立ち位置は希薄でも、責任は放棄できませんから。

 

娘らしき人から「おまえは、父親としてガツガツしていないからな。意外といい父親だぞ」と言われた。

娘らしき人からもらった箸、使っていますよ。なに食ってもうまい気がする。

嬉しいな。

息子らしき人からもらったポロシャツと7分丈パンツも着てますよ。

若すぎねえか。

 

 

話は変わるが、友人たちからお叱りを受けた。集中砲火ですよ。

以前載せたブログのことでだ。おまえら、暇だな。俺のブログを読む暇があったら、PCR検査でも受けてこいや。

「おまえな、もっと空気を読め。この閉塞した時期、世の中には、野球の開催を楽しみにしていた人が多勢いるんだ。おまえが興味がないのは、俺たちはみんな知っている、だけどな、みんなは開催を喜んでいるんだ。そんな人たちに、冷水をぶっかけるようなことを言うな。おまえの好きなマラソンのことをけなされたら、おまえだって気分が悪いだろ」

 

ちょ、待てよ。

俺、マラソンは好きじゃないんですけど。自分でランニングするのは好きだけど、マラソンは興味ないぜよ。見るのも無関心。特にテレビで中継を見るなんて、ホニャララ。

これ以上書くと、マラソン好きの方に怒られそうなので、この話題は自粛。

 

野球好きの方、申し訳ありません。

一個人の勝手なたわ言を載せて不快な思いをさせてしまい、失礼しました。

(左右の空気に話しかけるように)任命責任は、すべてこの私にあります。国民の皆様には、このような事態になったことを深くお詫び申し上げます。ペコリ1度。

毎回責任があると言いながら、責任を取らない人を私は約1名知っている。

ついでに言わせてもらうと、私は野球選手のことは、尊敬している。練習して練習して高みを目指す姿は尊い。気高い。たっとし。

ただ、プロ野球機構と高校野球連盟、新聞社、NHKのあり方が、気にくわないだけだ。

もう一つついでに言うと、私は自分が野球をするのは好きだ。そして、おそらく誰よりも野球のルールには詳しい。野球のスコアだって書けますから。

 

 

昨日の夜、久しぶりに新宿でいかがわしいコンサルタント会社を営むオオクボに、鮨屋で奢らせてやった。

国立の鮨屋だ。今まで1から5回、家族全員で奢ってもらったことがある。なので、今回も家族同伴だ。図々しいな。

私の家族は一つのテーブルに座った。オオクボと私は、カウンターだ。

客は、我々しかいなかった。

板場の人は、マスクをして手はポリエチレンらしき手袋をして握っておられた。包丁とまな板は絶えず消毒しておられた。神経使ってますねえ。ありがたいことだ。

イカがうまいね。イクラがうまいね。またイカがうまいね。イクラがうまいね。イカとイクラしか食っていない。

 

オオクボの会社は3ヶ月前からオオクボ以外は在宅ワークにしたという。

社員は7人。全員が在宅で仕事できる環境は、すぐに整った。週に一回、会社に来て報告を行うが、その時間は2時間程度。それで円滑に運営しているという。

「そうなると会社の家賃がもったいない、ってことになるよな。だから7月中に事務所は閉めて、在宅で仕事を進めようってことにしたんだ」

オオクボ、おまえ、顔がでかいな。ビッグサイズのマスクを使った方がいいぞ。

今まで会議だけは事務所でしていたが、これからは総武線新宿線有楽町線南北線・市ヶ谷のオオクボの自宅でするという。親から受け継いだ一軒家には、偉そうにサンルームがついていた。そのサンルームを改造して、会議室にするそうだ。

「コロナは、仕事の質を大きく変えたよな。今までは、出勤するのが当たり前だと思っていたんだが、通勤しなくても仕事はできるっていう発想は、1年前には思いもつかなかったよ」

イカがうまいね。イクラがうまいね。

 

「おまえ、イカとイクラしか食ってねえじゃないか」

イカにも。イクラでも食えるからな。イクラ食っても飽きなイカら。

「・・・・・・・・・・」

あれ、イカってるのか。えイクラなな(榮倉奈々)に免じて、許しておくれよ。

 

オオクボが、板場の人に向かって言った。

「大将、ワサビたっぷりのイカをこいつに作ってくださいよ」

オイオイ。

大将は、ほんとにワサビのはみ出したイカにぎりを作って、私の前に置いた。

お茶目だね、大将。

食った。

一口で食ったら、鼻がツーーーーーーン!

 

目から涙が出た。でも、私はワサビには強い変態体質なんですよね。

すぐに、復活した。

大将、イクラをください。イクラ、盛り盛りで。

と言っている間に、よそ見をしているオオクボのイワシのにぎりに、多めのワサビを盛った。

バカだなあ、オオクボ。食う前は、食うものを確かめてから食えよ。

 

オオクボが、息を止めた。両手で口をおおった。出すなよ。我慢するんだ。ワサビ食って死んだやつはいない(おそらく)。

オオクボの顔が、赤くなった。そして、トイレに駆け込んだ。

 

すみませんねえ、大将。礼儀を知らない男で。

 

大将は、手を叩いて喜んでくれた。

 

平和な1日だった。

 

 

オオクボしゃちょー、3月にワイロをくれてありがとう。

 

ワサビが、ワイロのお礼だなんて、とんでもないヤローですよ。

 

責任は、すべて私にあります。

 

「みつぎものじゃ」 土下座。

 


カノウセイ

2020-06-21 05:39:00 | オヤジの日記

新型コロナのせいで、得意先の仕事が1つ止まっていた。

しかし最近、担当者から「7月になったら、動き出しそうです」というメールをいただいた。

ありがたや。

 

仕事が止まったことにより、週に半日間くらいの余裕ができた。

私は、その時間をウォーキングに使ったり、知人とのリモート会話に使ったり、料理の下準備に使ったり、風呂に浸かったりした。

そして、今まで週に1回だったブログの更新を2回に増やした。

だが、中止されていた仕事が復活すると、この半日間の余裕が消える。

週に2回など誰も期待していないから、いちいち告知する必要はないと思うが、またブログが週に1回の更新に変わる可能性がある。

 

カノウ姓、と言えば、知り合いにカノウという姓の人が2人いる。

ただ漢字が違う。一人は「叶」で、もう一人は「狩野」だ。

私が住むマンションのお隣りに住んでいるのが、「叶」さん。

頻繁に顔を会わせるわけではないが、廊下やエレベーターで出くわしたときは、1分18秒くらいは立ち話をする。

わざわざ「自分、42歳です」と名乗ったから、きっと41から43歳なのだろう。

個人情報は謹んだ方がいいことは承知だが、カノウさんは頭のてっぺんが薄かった。私より15センチくらい背が低いので、話をしていると、つい目がてっぺんにいってしまうのだ。

「昨日、仕事が忙しくて終電を逃してしまって、社用車で帰ってきました」ほうほう。「娘の行っている保育園が再開したんですが、いろいろと制約が多くて、娘が『つまんない』と駄々をこねるんですよ」ほうほう。「アベノマスクやっと届いたんですけど、僕、顔がでかいから、滑稽にしか見えないんですよね。女房は『ダサイ』と言って付けたがらないし、最終的にバラして子ども用マスクにしようかって」ほうほう。

カノウさんは、私がほとんど、ほうほう、としか答えていないから、私のことを「ほうほうオジサン」か「ほうほうオブジェ」と思っているかもしれない。

 

昨日の朝もカノウさんとエレベーターで出くわした。

カノウさんが言った。「最近マスクをずっとしているので、口まわりにでき物ができて、つらいんですよね。暑さは堪えますね」。

頼みもしないのに、マスクをとって見せてくれた。見たくはないブツブツが、たくさんあった。

痒そうだ。可哀そうだ。カワウソだ。

と思いながら、カノウさんの頭のてっぺんを見たら、おや、少し毛の量が豊かになっているぞ。

まだ地肌は少々見えるものの1ヶ月前よりは、密になっていた。この密は、許される密だろう。許密。

いいシャンプーを使い出したのだろうか。それともリアップであろうか。あるいは、子どもに頭を叩かせて毛根を刺激したのか。

ほうほう。そうかのう。

 

もう一人のカノウは、高校大学時代の同期「狩野」だ。

カノウは、大学を卒業して、気象庁に勤めた。しかし、30過ぎに、ご両親の具合が悪くなったこともあって、気象庁を辞め、一家を引き連れて故郷の富山県高岡市に戻った。

家業の理髪店を継いだ。しかし、彼は理髪師の免許を持っていなかったので、現場は他の人に任せ、彼は理髪店の隣りの自宅を一部改良して、昔からの念願だった模型店を開いた。

市販の模型も売ったが、手先の器用なカノウは、自分で設計して成型した模型を作って店先に展示した。

飛行機、帆船、スポーツカーなどが多かったという。

評判はかなりよかったらしい。本当かどうか知らないが、カノウは、狩野派の流れをくむ人が先祖だという。だからか絵もとてもうまかった。

その後、彼が富山に移って3年経ったころ、ご両親が相次いで亡くなった。

彼は迷うことなく、奥さんと女の子を連れて東京に戻った。

理髪店は人に譲り、模型店は畳んだ。

「俺が妻と子を無理やり連れてきたから、リセットしないと悪いと思ったんだ」

 

東京に戻ったカノウは、親の遺産の半分を妹に渡し、残った金でCDショップを開業した。山手線高田馬場だった。

当時レコードからCDに移行して5年くらい経っていた。

儲かっていたかは、興味がないから知らない。ただ、残った遺産をもとにローンを組んで、目白のマンションを買ったというから、ホニャララだったのだろう。

しかし、カノウは、いずれCDも下火になって、違う音楽媒体の波が来ることを見込んで、12年前に店を閉めた。

そして今、カノウは自宅で、手先の器用さを活かして、真鍮のアクセサリーやオブジェ、立体的なアート作品を作っていた。通販だけの販売らしい。

儲かっているかは、興味がないから知らない。きっと、ホニャララだと思う。

本物の才能があるっていいな。うらヤラシイな。

 

カノウとは、4年前まで、年に1回会うか会わないかだった。

しかし、最近は、パソコン内でよく会話をするようになった。

「マツ、おまえ、白髪が増えたな」

貯金は増えないけどな。チョキーン! 老後が心配ダンス。

「でも、髪があるだけいいさ。俺なんか、40前から頭皮がスカスカだぜ」

(俺だったら、金があれば、スカスカでもいいが)

確かに、カノウの頭皮はずっとスカスカだった。

だが、この2ヶ月のひそかな経過観察によると、カノウの頭皮が少し密になったような気がする。

いいシャンプーを使い出したのだろうか。それともリアップであろうか。あるいは、子どもに頭を叩かせて毛根を刺激したのか。

ワカメを主食にしたという可能性もある。

毎日、生卵で頭皮をマッサージしている可能性もある。

あるいは、頭皮がスカスカなのは、実は擬態で、その下には本物の毛が隠されていた可能性もある。

どのカノウが、本当なのだろうか。

 

ただ、「増毛」という最新技術を導入した可能性も否定できない。

 

 

はたして、2人のカノウは増毛をしたのか。

 

 

その可能性を探るのは、カノウだろうか。

 

 


ふに落ちない

2020-06-17 05:38:01 | オヤジの日記

アベノ先生の批判をすると、アクセス数が顕著に落ちる。

どんな力が働いているのだろう。

今回は都知事さんだから、関係ないけど。

でも、落ちる可能性はありそう。

 

ふに落ちないこと。

 

東京アラートって、なんだったんですか。

自粛しましょう。自粛しました。

それで、結果は?

勝手に発動して、勝手に解除して、その間、事態が好転したわけではない。

もともと筋書きがあって解除したのなら、検証も何も必要はない。

ようするに、都知事さんが、選挙向けのアピールで自分はこれだけのことをやりましたという状況証拠を作っただけだ。

アラートの間、東京都の感染者数、目に見えて減っていますか。減っているという人は、相当な都知事さんシンパだ。これからも盲目的でいてください。

 

国民は懸命に自粛した。一部自粛していない方もおられるが、「自粛」と言っている以上、自粛できない人がいるのは人間の性として許容しなければならない。

どこにでも規格外の人はいるのだ。

私の娘の職場の男の先輩は、自粛中もマッチングアプリで、女性と出会い、しょっちゅう色々なところに出かけていたらしい。それもマスクなしで。美人女優の旦那さんもそんな感じなのかな。

 

先日の会見で、都知事さんは、今度は「自粛から自衛」に変わったという。

でも、国民は都民は、言われるまでもなく、とっくに自衛していますよ。

おかしくないですかね。

国民や都民に自粛を強いて、最後のお願いが「自衛」ってなんだ。

 

政治家や自治体は、具体的な政策を示すのが本来の仕事ではないのか。

それが、自衛のお願いをするだけだ。ロードマップを示して終わりでは、それは政策とは言えない。

結局、国民に丸投げではないか。

 

自粛や自衛なんて、俺たち、とっくにしているわい、バカチンが。その他の具体的な対策をたてるのが政治家の役目だろう。

 

いつも思うのだが、政治家に欠けているのは、国民への説明責任だ。

たった10日で目論みどおり終わる「警告」なんかいらないんだ。レインボーブリッジを選挙道具に使うな。

国民向けにパフォーマンスをするより、来るべき都知事選にアピールするより、日本の現状を正確に報告して欲しい。

どのレベルまで減少すれば、安全になったと言えるのか。

そして、日本が安全になるために、あなたたちは、現状なにをしているのか。

 

国民に自粛と自衛のお願いって、政治家にとって、都合のいい他力本願ではないか。

このあとまた、コロナが蔓延したら、結局、政治家ではなく国民が悪いってことにならないか。

新型コロナが蔓延中の3月下旬、東京オリンピックが延期になるまで、なんの手立ても取らず、様子見で海外観光客を受け入れたその無防備さを褒めたたえる人がいたら、その人は政権の言うことに従順な素直すぎる人だ。これからもずっと信じ続けてください。

 

世の中には、政権を批判する人に対して感情的に反発する人がとても多い。

「アベさんをもっと褒めようよ。よくやっているじゃないか」

アベノ信者の信仰心は、揺るがない。信仰とは、そんなものですからね。

 

だけどね、国民の命がかかっているんですよ。

憲法による制約が色々なところにあるのはわかる。ただ、自民党にとって都合のいい法案は簡単に通すのに、国民の命を守る法案は、自民党がうまい汁を吸える補正予算だけだ。その予算の何パーセントが、国民に届くのだろう。

国民の声を聞いて知恵を絞って、政策をまとめるのが政治家の仕事だというのを与党政治家は相当前からお忘れ中。

いったい政治家は、どこにいるの? 指導者は、どこにいるの? 専門家会議ってよく聞くけど、どこにいるの? 実際にいるの? 透明性がないよね。議事録がないって、それは会議そのものがなかったのと同じだ。

 

まったく新しいタイプのウイルスだから、マニュアルがない。そこはお気の毒かもしれない。

主要国の中で、コロナ対策に成功した指導者は、ほとんどいない。台湾とベトナムくらいだろう。素早くウイルスを封じ込めた手法は見事だ、いま台湾は、コロナ以前の生活を取り戻している。

しかし、都知事さんは、呑気にも「新型コロナウイルスとともに生きていく『ウィズコロナ』の新しいステージに入った」と言った。

他人事です。責任ある発言は一つもない。「おまえらが、ちゃんとしろよ」と言わんばかりだ。

そもそもコロナに対する初動を誤ったあなたがたガタガタが、反省をしていない。

ふに落ちない。

ピープル、シチズンに、スペシフィキャリーなガイドポストをデモンストレイトしない人がポリティシャンをネイムド ハーセルフするのか(都知事さんの好むカタカナ英語を使ってみました)。

意味がわからないでしょ。

「ウィズコロナ」だって意味がわからんわ。

 

都知事選は、有力な対抗馬がいないから楽勝だということをわかって、きっとご発言なさっているんでしょうね。

 

ふに落ちない。都知事選に落ちない。

どちらも落ちないでよかったね。

 

 

ふに落ちない、といえば、高校野球。

私は、ひねくれ者なので、皆さんがお好きな野球に興味がない。

友人が野球の話を始めると、友人の頭を容赦なく叩いたり首を締めたりする性格破綻者だ。だから、相当前から友人たちは、私の前で野球の話をしなくなった。

今年、夏の甲子園が中止になったという文字を見ても、ふーん、だった。

しかし、同業者の野球大好きサノさんに聞いたところによると、まるでゾンビのように蘇るのだという。

ただ、甲子園大会ではない。各地の有力高校が甲子園に集まるということを考えているらしい。

チョットなに言ってるかわからない。

甲子園大会ではないのに、甲子園にヤキュージンが集まる? WHY?

「いや、だから、卒業する3年生に少しでもいい思い出を作ってもらおうと、無観客でランダムに対戦するんです。きっとNHKが放送するでしょう」とサノさんはワクワク顔で言った。

そうですか。私は野球は興味がないが、他のスポーツは少しは知っているんですがね。

他のアマチュアスポーツのことごとくが、大会の中止を余儀なくされて涙を飲んでいるのに、高校野球はなぜ特別扱いなの?

「それはコロナ禍で疲れ切った国民を癒すためですよ」

ほう、高校野球だけが国民を癒す力があるんだ。他のスポーツでは、癒されないの?

「いや、プロ野球もとうとう始まります。プロ野球にも癒されます」

 

幸せだね、サノさん。

それって、テレビの放映権料が入ってくる高校野球の上に立つ大人たちやプロ野球機構のお偉いさんが儲かるだけではないんですか。

 

アマチュアスポーツをキレイごとで着飾って利用する大人を見ると私はヘドが出る。

 

 

本当に、私はふに落ちないな。

 

そう言えば、大昔に一橋大学の試験には落ちたな。

 

いや、それは、ナットク!

 

 


ものわすれ

2020-06-14 05:30:00 | オヤジの日記

木曜日の夜、私はハンバーグを作った。

 

ハンバーグを食卓という名のミカン箱に並べたとき、娘が言った。

「おまえ、昨日もハンバーグだったぞ。どうした? ボケたか」

それを聞いて私は震えた。まさか、突然きたのか、認知症乃介。

我が家の家系に、私が知る限り認知症はいない。

私は肩をガクッと落とした。だが、すぐに拾った。

先日もBOOKOFFで、イギリスのロックバンド、ザ・フーのロックオペラ「トミー」のアルバムを見かけて、買おうかと迷った。しかし、10年くらい前に三鷹駅近くのGEOで、買ったんじゃないか、と思い直した。

定かな記憶はないが、俺なら「トミー」を見かけたら、絶対に買っているはずだ。「タカラトミー」は、買わないと思うが。

 

危ないな。余計な出費は、このご時世、避けなければならない。給付金なんか1ミリも届いていないんだから。

給付金って、現実なんですか。幻じゃないですよね。

とりあえず、買いたい欲望を極限まで抑えて、私は家に帰った。そして、CDラックを探してみた。300枚くらいのシーデーが並んでいる中、「トミー」を探した。

2往復してみたけど、「トミー」はなかった。え? なかったの?

私はまた自転車を漕いでBOOKOFFに向かった。そして、買った。

家に帰ったとき、在宅ワーク中の娘と顔を合わせた。

「おう、またBOOKOFFでガラクタを買ってきたのか。何を買ったんだ?」

トミーちゃんだよ。

私がアルバムジャケットを見せると、娘がため息を吐きながら言った。

「おまえ、それ、うちにあるぞ。2ヶ月前に、在宅ワーク中に音楽が欲しいからって、古いロックのCDをおまえに借りたじゃないか。ジミヘンとかスライ&ファミリーストーンとかジェフベッグとか借りたよな。その中に『トミー』も入っていたぞ。その調子じゃ、今日が『ロックの日』ということも忘れているな」

 

あっちゃ! 忘れてた。

 

これは、相当にやばい状態ではないのか。

俺の記憶回路は、もう崩壊してしまったのか。

俺、木曜の朝、何食った?

ツナチーズマフィンとほうれん草、ベーコンのソテーだよね。昼は? リガトーニのグラタンだった。

その日の夜は何食った?

ハンバーグだよ。

覚えているぜ。

でも、水曜日もハンバーグを出したんだよね。おかしくないか?

 

いや、おかしくないんですよね。

水曜日は、牛豚挽き肉を使ったハンバーグ。木曜日は鶏ひき肉を使ったハンバーグ。

肉が違うし、ソースが違う。

牛豚ひき肉のハンバーグは、舞茸の醤油大根おろしソースを使った和風ハンバーグ。

鶏ひき肉を使った木曜日のソースは、赤ワインとウスターソース、パプリカのみじん切りを使ったものだ。

食感も味も、全然違うのだ。

ボケたわけではございませんよ。

 

先日、国立駅前のりそな銀行に行った。

りそな銀行は、サブのサブ的な使い方をしているので、年に3から3回くらいしか使わない。

ATMの前に並んで、すぐに自分の番が来た。スロットにカードを差し込んだ。お・ひ・き・だ・し。

「暗証番号を打ち込んでください」

うーん? 暗証番号? え? アンショーバンゴウ? 一瞬にして、暗礁に乗り上げた。

ワワワとWAになって踊った私は、即座に中止ボタンを押した。

そして、その場を離れた。敵前逃亡。

りそな銀行を使うのは、5ヶ月ぶりくらいだ。その間に、暗証番号を忘れていた。

落ち着け、落ち着け、思い出すんだ、と言い聞かせながら、銀行の外でWAになって踊った。キャッシュカードの暗証番号を全部同じ番号にしておけば、忘れることはないだろうし、たとえ違うものだとしても、スマートフォンに記録しておけば、こんな間抜けな状態になることはない。

私は、悔やんで悔やんで苦病んだ。

しかし、苦病みながら、WAになって踊った結果、奇跡的にも思い出したのである。

輪はゼロ、WAもう一つゼロ、そのあと二つの数字が続いた暗証番号だ。

踊らなかったら、思い出せなかったかもしれない。

危ないな、本当に危ない。銀行の外で踊るなんて、危ないおっさんじゃないか。

 

これを機に、私は暗証番号をスマートフォンに記録させることにした。

ついでに、娘にLINEで、お父ちゃんが突然死したとき、困らないようにキャッシュカードの暗証番号を教えるぞ。大事に保存しておけ、と送った。

「じゃあ、早く死ね」という、ありがたい返事が帰ってきた。

 

なんて、深い愛情を感じる言葉だろう。

 

 

ところで、昨日の夜、誕生日が近い娘に聞いてみた。

今年の誕生日プレゼントは何がいい?

すると娘は、すっとぼけた。

「え? 何? 誕生日だって?

ボクの誕生日は、いつだったっけ? ハテナ。

思い出すまで、かなり時間がかかりそうだ。少し時間をくれないか」

 

女というのは、25歳が近づくと、誕生日を忘れる生き物なのか。

 

柴咲コウ様38歳、ガッキー32歳、お二人も25歳のときは、誕生日をお忘れになったのかな。

 

え? で・・・・あれ? あれ? 俺の誕生日っていつだ。だいぶ前に消滅していたような気がするぞ。

誕生日消滅事件。

 

 

最近、物忘れが激しいな。

 

 

物忘れとは関係ない話。

暑くなったので、サーキュレータと扇風機を出した。

綺麗に掃除して使おうと思って、枠を取り外そうとしたとき、両方とも部分的に愛猫セキトリの毛がついていることに気づいた。

それを見て、泣けた。

いま掃除しないで去年のまま使っている。

 

だって、セキトリがそこにいるから。