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福島でチェルノブィリが繰り返されることはない(1)

2011-03-23 | ラジオ
ロシアの生物学者で25年以上チェルノブィリ原発事故と、その後遺症について研究してきたヤブロコフ・アカデミー会員は記者会見で、福島第一原子力発電所の事故は、チェルノブィリ原発事故のシナリオを繰り返すことはない筈だ、との見方を示した。
ヤブロコフ博士はまた、チェルノブィリにあったのは全く別のタイプの原子炉で、しかも稼動中だった。それゆえ燃料が燃え始めてしまったと指摘し、さらに次のように続けた。
「チェルノブィリ原発では、黒鉛が燃え、放射性物質が数キロメートルの高さまで上がっていた。
そこでは絶えず風が吹き、大気の中で粒子はくるくる回転し、原子の雲を形成していた。 
巨大な地域を汚染するためには、チェルノブィリの燃料の1.5%で十分だった。 しかし福島原発の場合は、燃えるものが何もない。電線や天井が燃えたが、有害な物質ではない」
ヤブロコフアカデミー会員は、このように発言している。

今後の予想だが部分的には楽観的なものの、別の部分ではそうでもない。
ロシア・グリンピースのエネルギー部門の責任者チュプロフ氏は注意を促している。
チュプロフ氏は福島では使えなくなった原子炉は3基で、当然事故の規模は大きくなり、燃料の放射能はチェルノブィリのウラン燃料よりもはるかに高いと指摘した。
ただ福島の原子炉全てにある燃料の総量は、チェルノブィリにあったものより多いものの、肝心なのは放出された放射性物質の量、またそれらがどの位の高さに吹き上げられているかなのだ。
今のところチェルノブィリであったような汚染の脅威は見られていない、そこまで高い高度まで放射性物質は吹き上げられていないと見られている。

福島でチェルノブィリが繰り返されることはない(2)へ続く

3月19日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル