1010 Radio

ラジオから色んな情報が発信されるように、車いすの視点から情報や思いを発信。

ストロスカーンIMF専務理事の警告は単なる杞憂か(2)

2011-03-10 | ラジオ
一連の専門家達は、専務理事は興奮のあまり、新たな全体的な経済危機についての懸念を口にしたのだ。
とりわけロシア経済の弱点が、原料輸出型である点に懸念を表明したのだと考えているが、これに関してロシア科学アカデミー経済研究所副所長は、次のように述べている。
「ロシアにおいてショックは必ずしもグローバルな金融危機ではなく、様々な理由によって呼び起こされる可能性がある。
ロシアは原料、エネルギー輸出に依存する国だ。あらゆる問題は、どの程度そうした輸出に影響を与えうるかという点にある。しかし私が強調したいのは、輸出に影響を与えるのは金融危機ばかりではないという事だ。
恐らく代替エネルギー政策なども、遅かれ早かれ、原油価格などの下落をもたらすだろう」
ロシア科学アカデミー経済研究所副所長は、このように述べている。

もちろんストロスカーン専務理事が懸念しているような不安要素も存在はする。とはいえIMFは、その直感を盲目的に信じる必要があるような組織ではない。
ロシア科学アカデミー経済研究所副所長は、次のように発言している。
「2008年から2009年の危機は、IMFの予測がかなり現実とは違っている事を示す。危機の前、IMFは状況を楽観的に評価していた。
それゆえ、いわゆる牛乳で火傷をしたので、水まで冷まそうと吹いてしまうようになってしまい、何かバラ色の見通しを語るより、危機を予測するようになってしまったのだ」
ロシア科学アカデミー経済研究所副所長は、このように語っている。

こうした多くの専門家の考えをまとめてみると、世界は経済的エゴイズムの時代を迎えようとしていることになる。 
国々が危機との闘いにおいて尽力を結集しようと、声明を出し合った時代は過ぎ去り、これからは各国が、自分のため個別に闘う時代がやってくるのではないだろうか。

日本の経済格差―所得と資産から考える (岩波新書)

橘木 俊詔
岩波書店


このアイテムの詳細を見る


事務理事だったり、専務理事だったりと統一していないところが、なんとも面白い
2月3日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル