正常性バイアスという言葉を知ったのは、けっこう前だと思います。
自分にとって都合の悪い情報を無視したり、過小評価するというのは、
人間、良くあることだろうなと思っていました。
ただ、自分のこととしては考えていなかったのも事実です。
このブルーシートの景色に慣れてくるのも、一種の自己防衛意識だと思いつつ、
正常性バイアスとの闘いの日々でもあります。
ばあちゃんは正常性バイアスの典型で、もうこんなことは起きないはずとか、
崩れても台所の壁のコンクリートで止まると言い張ります。
私は土木会社の社長が言ったことが正当な考えだと判断しているので、
いつか、きっと何処かから崩れる、上から大きく崩れる可能性も当然ありと考えます。
リフォームして3年なので、このまま住めればそれが一番なのは当然ですが、
夜中の崖崩れでつぶされて・・・なんていうのは、ごめんです。
バイアスというのは偏見という意味だそうで、正常性バイアス=正常化の偏見
私は「自分は大丈夫」という考え方はしないので、これからどうするか、
冷静に、慎重に動いています。
それをきっかけにより自分で考えて判断することを大事にするようになりました。
でも、長い人生を生きてきた先輩たちの考えを変えることはとても難しいこともわかりました。互いの考えを尊重することや、そういう風に考えるんだと思うことが増えました。お母さんの考え方を尊重する独楽子さんは本当にやさしいと思っています。ぜひ、安全第一でと応援したい気持ちです。長々ごめんなさい。
人間は都合よく見てしまう傾向と、都合の悪いことは無視する傾向があるということ、両方をしっかり自覚しようと思っています。
同じ経験をしても、私とばあちゃんとは感じ方が大きく違うというのも事実で、難しさを痛感しています。
傾斜地の下にお母様の家があるこの写真、今まで何度も見てきましたが、本当に心配ですね。
近年、豪雨や線状降水帯などがはっせいしていますので、最悪の場合、上にある数件の家にとっても、被害が及ぶかも知れないですね。
よく道路脇の斜面の土砂崩れを、大きい丈夫なネットやコンクリートで作った土留めを打ってある光景を見ますが、個人がするには経費的に無理でしょうね。
なら、自治体に相談してみたら如何かなと思ったりもしています。(あなたなら、当然相談済みかもしれませんが)
役所に何度も行き、色々な情報を集めて、これからの方針を決めました。今年の雨でどうなるか、まずはそれを確認する予定です。
写真手前のコンクリートの建物を、避難場所として準備したので、大雨でも危険は回避できるはずです。
自分で先の見通しを立てたことで、精神的にとても落ち着いて生活しています。
さすがkomakoさんです。安全の見通しが付いて良かったですね。やはり自治体は、個人の私有地については援助しないのでしょうね。
私の経験です。20数年前、転勤先で借家を借りました。それが軟弱な腐葉土の多い泥炭地の地盤に建てられていたので、大雪が降ると重さで家が少しずつ沈むのです。
寝ていて気がついたらモグラのように地中にいる夢を見て恐ろしくなり、仕方なくなけなしのお金を工面してマンションを買い、引っ越しました。
今でも札幌の中心部は、道路が陥没するなどの事件が起きます。
その後、また今いる土地を買いましたが、その時は事前に地盤調査をし、市役所に過去の洪水などの有無を聞くなどして決めました。
その時に分かっていたら、リフォームすることは無かっただろうと思います。
びくびくしながら生活するのは嫌なので、計画的に進めていこうと思っています。
貴重な経験を教えて下さって、ありがとうございます。