まじくんママのぷち旅ぶろぐ

トミーズツアー旅の編集人がつづる「四季の京都」周辺とたまに帰る「ふるさと富山」のお出かけぶろぐです。

京都:重陽の節句のお菓子

2010年09月09日 | グルメ・お土産

Imgp1238今日、9月9日は重陽(ちょうよう)の節句です。中国では、奇数は縁起のよい陽の数とされ、一番大きな陽の数である九が重なる9月9日を、「重陽」として節句のひとつとしてきました。陽が重なるのは良いことではありますが、陽が強すぎるため不吉とする考えもあり、それを払う節句の行事もたくさん行われていました。

別名を菊の節句ともいい、邪気を払い長寿を願って菊の花を飾ったり、菊の花びらを浮かべたお酒を酌み交わしたりしたそうです。また、その昔、宮中では重陽の節句の前夜に、菊の花に綿をかぶせて菊の香りと夜露をしみこませ、宮中の女官たちがその綿で身体を撫でてたりもしたそうです。なお菊にかぶせた綿を被綿(きせわた)といいます。

今日ご紹介するお菓子は「とらや」さんの「菊の露:420円」です。菊の花と被綿が表現された重陽の節句の生菓子です。甘味あっさり少し重めのこなし餡のお菓子です。「とらや」といえば、本社が東京ですけど、もともとは室町時代後期創業の京都の老舗です。東京遷都で東京進出されたんですよね。「明治になって、天皇さん、公家さんはもちろん“とらや”まで東京へ連れていってしもた・・・。」なんて、古典の講義で聞いたなぁ。(^m^)以前、とらやさんのかき氷をご紹介しています。【前ぶろぐ

現在の重陽の節句は、新暦の9月9日では菊の季節には早いことから、一般には浸透されていませんが、神社などで神事が行われています。上賀茂神社の重陽の神事や相撲の奉納、車折神社の重陽祭が有名です。

*昨年、古典カフェに参加した時に、被綿をかぶせた菊の花などをご紹介しています。【前ぶろぐ