子供のころ、21世紀には電話はテレビ電話になると思っていた。
多分、誰もがそう思っていたんじゃないか。典型的な未来の象徴。空を飛ぶ車や、高層ビルの間をつなぐ動く歩道は多分、実現しないと思ったが、電話はテレビ付きになると思っていた。
そして、2006年。技術的にはテレビ電話はとっくに実現しているが、まるで普及しない。携帯で出来るが、ほとんど使われていない。PCならスカイプで安価にTV通話が出来るが、それほど流行しているとも思えない。
なぜTV電話が離陸しないのか?
WEB上でそれに関する意見を見てみると、大体以下に集約される。
1.料金
2.画像が悪い
3.かける相手に対する遠慮
4.100年続いた音声電話の伝統的習慣が破れない
5.女性はすっぴんを見られたくない
6.携帯の場合、公衆の面前では恥ずかしくてやってられない
7.相手が持っているかどうかわからない
などなど。
1番、2番を理由に挙げている人は、残念ながらマーケティングセンスが欠落している。
7番はチキンエッグの話だが、これはドライブがかかってくれば自然と解決していく。ドライブがかからないのが問題なのだ。
4番は一見もっともらしいが、電話にまつわる環境はこの10年でポケベル・携帯・メールとめまぐるしく変っている。特に毎年新しく電話市場に入ってくるティーンエイジャーにとっては100年の固定電話の伝統的習慣なんて関係なさそうだ。
3番の理由が良い線をついていると思う。それは5番、6番とも関係している。
相手の顔が見えたほうが、もしくは見せたほうが良い事もあるし、見えない/見せないほうが良い事もある。親密な関係なら双方で顔を見たいだろうが、通常の会話ではそんなことはあまり無い。
見せたくないという相手に配慮して、結果として誰も使わない。あらかじめ双方が合意された状況以外では、使うチャンスがないのだ。
結局「ごくプライベートな関係で無い限り、テレビ電話なんて別にいらない」というのが市場の答えだろう。
したがって、これ以上宣伝しようが、画質をあげようが、価格を下げようが、普及はしないと思う。
ハイテク技術があれば市場はかならずついてくるというようなことを言う人たちは多いが、基本は消費者ニーズなのだ。
ハイテク型プロダクトアウトで成功した例も、結局はそれに消費者ニーズがあったからに他ならない。幻想に惑わされてはいけない。
多分、誰もがそう思っていたんじゃないか。典型的な未来の象徴。空を飛ぶ車や、高層ビルの間をつなぐ動く歩道は多分、実現しないと思ったが、電話はテレビ付きになると思っていた。
そして、2006年。技術的にはテレビ電話はとっくに実現しているが、まるで普及しない。携帯で出来るが、ほとんど使われていない。PCならスカイプで安価にTV通話が出来るが、それほど流行しているとも思えない。
なぜTV電話が離陸しないのか?
WEB上でそれに関する意見を見てみると、大体以下に集約される。
1.料金
2.画像が悪い
3.かける相手に対する遠慮
4.100年続いた音声電話の伝統的習慣が破れない
5.女性はすっぴんを見られたくない
6.携帯の場合、公衆の面前では恥ずかしくてやってられない
7.相手が持っているかどうかわからない
などなど。
1番、2番を理由に挙げている人は、残念ながらマーケティングセンスが欠落している。
7番はチキンエッグの話だが、これはドライブがかかってくれば自然と解決していく。ドライブがかからないのが問題なのだ。
4番は一見もっともらしいが、電話にまつわる環境はこの10年でポケベル・携帯・メールとめまぐるしく変っている。特に毎年新しく電話市場に入ってくるティーンエイジャーにとっては100年の固定電話の伝統的習慣なんて関係なさそうだ。
3番の理由が良い線をついていると思う。それは5番、6番とも関係している。
相手の顔が見えたほうが、もしくは見せたほうが良い事もあるし、見えない/見せないほうが良い事もある。親密な関係なら双方で顔を見たいだろうが、通常の会話ではそんなことはあまり無い。
見せたくないという相手に配慮して、結果として誰も使わない。あらかじめ双方が合意された状況以外では、使うチャンスがないのだ。
結局「ごくプライベートな関係で無い限り、テレビ電話なんて別にいらない」というのが市場の答えだろう。
したがって、これ以上宣伝しようが、画質をあげようが、価格を下げようが、普及はしないと思う。
ハイテク技術があれば市場はかならずついてくるというようなことを言う人たちは多いが、基本は消費者ニーズなのだ。
ハイテク型プロダクトアウトで成功した例も、結局はそれに消費者ニーズがあったからに他ならない。幻想に惑わされてはいけない。