ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

2005年版 ITS関連市場の現状と将来展望調査

2005年01月24日 | ITS
富士キメラ総研は2005年版 ITS関連市場の現状と将来展望調査を行い、現在販売している。(税込み101、850円)

同社は自動車のアフターマーケット系調査を多く手がけている調査会社である。

さて、調査の背景として出てくるこの一文(引用)
「しかしながらクルマに乗っていて不満が残る点がある。それは車内でインターネットがつながらないことである。机の前に座っていれば分かる様々な情報が、ハンドルの前に座ったとたん、ブラックアウトしてしまう。ETCもやっと利用率が20%を超え普及の兆しが見えてきたが、ガソリンスタンドやドライブスルーなどではまだ使用できない。更に車の事故は日常茶飯事ゆえ、安全面はもっともっと充実して欲しい要望がある。」

車内でインターネットにつながらないことが本当に不満か。この人はハンドルの前でラジオやナビで入手できる情報以外にどんな情報が欲しいのか? Yahooのニュースを見たり、気になることを検索したりしたいのか?
“安全面をもっともっと充実”させたいなら、まずあなたが運転に集中した方が良い。
百歩譲って本当にインターネット接続が必要だとしても、どこでも使えるモバイルPCの方が合理的ではないのか?

更に言えば、この人は本当に「自分の生活感に照らして」GSやドライブスルーでの現金・カード支払いが不便だと思っているのだろうか?

この調査報告書は読む前から既に翼賛的なニオイがする。

そもそもが、関連事業者に対するアンケート調査であり、市場規模予測は関連事業者の言う数字がベースだから、あまり信頼性はない。それでも、国交省がいっている数字よりは控えめだ。2004年のITS全体市場は前年比1%増の8461億円を見込んでおり、2010年には倍増の1兆7100億円になると予測している。

私にはこれでもかなり水増しされているとしか思えないが、詳細は購入しなくては判らない。
しかしどうも10万円を出す気にはなれない。