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ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

Apple Watchの現状と、「Edition」の意味

2015年06月05日 | モバイル・ウエアラブル

Apple Watchが発表されたとき、このブログで「こんなかっこ悪いものはいらない」と書いた。その後のメディアの反応は、まあなんというかなんか微妙だなという雰囲気を見せながらも全体的には好意的であったことにちょっと驚いたのだが、現在はどうなっているのだろうか。

Appleは6月から直営店でのApple watchの販売を開始するとアナウンスした。また、オンラインショップからの発送も始まっており、現在は注文すればすぐに手に入る状況のようだ。

噂では振動装置の不具合で生産が遅れたことから、発売後注文したユーザーはしばらく入荷待ちだったようだが、おそらくここにきて全面的に解消したのだろう。Appleは今月中に販売国を拡大するといっているのですでに供給面での不安はなくなったと考えられる。

そうなると転売屋さんは厳しい。もはやだれもプレミア付価格では買わない。しかし、5月のヤフオクの落札状況をみてもたいしたプレミアはついていなかったというのが実情だ。Apple Watchの入手についてはネットでもさほど話題になっておらず、入手できない時期でも消費者は冷静だった。

ある調査では、Apple Watchというキーワードでの検索状況から、この商品に対する人気は通常のApple商品よりも低いという。とりあえずApple信者の方たち(私もそうなんだけど、四角い時計はいらない)が一通り買った後はかなり落ち着いてしまうのではないか、と思う。

ちょっと話はそれるが、なぜAppleは200万円もするEditionというバージョンを出したのだろうか?

私は、ファッション商品としての価値を高めるための超プレミアムモデルで、実際の販売はさほど期待していないのではないかと想像する。このモデルを買うのは当然金持ちだけだが、ハリウッドのセレブが着用すればその効果は計り知れない。実際、後発の超高級時計メーカーは有名スポーツ選手に提供し着用してもらうような手法をとっている。ビヨンセをはじめとするセレブがBlogやインスタグラムにEditionを着用した写真を掲載しているが、これも怪しい。というか、間違いなくステマだろう。

しかし、この商品に関しては決定的な欠点がある。高い時計はムーブメントが違う。しかしApple Watch Editionの場合は違いは「ガワ」だけなのだ。「ガワ」にお金を払う人がどれだけいるのか?中国の金持ちは金がすきで、かつほしいものは値段に関係なく買うからある程度は売れるかもしれないが。

しかし中国では偽物時計は山ほどあり、Editionのガワの偽物もすぐに出てくるだろう。このガワを付け替えれば、肝心の中身は本物なので機能的には何の問題もない。偽ロレックスとは根本的に違う。またAppleにしてみても、偽のガワがでてきても実際ダメージはない。Editonがたくさん売れるとは思ってないだろうし、本物が1個売れることに変わりはないんだから。通常のApple Watchに1万円程度をプラスしEditionもどきにして、セレブな気分を味わえるならそれもありだと思う人は結構いるかもしれない。

Appleはこういったことも含めての「ファッションブランド品的」話題作りだと考えているのだろうが、今のところあまりうまくいってないように感じる。


iPhoneを使う普通の人とか、AppleWatchのデザインとか

2015年03月29日 | モバイル・ウエアラブル
上海で親しくしている友人がいる。私より5-6歳若いが世間的には十分おじさん。とは言え車には一家言あり、決してメカ音痴ではない。
彼が「iPhoneに変えました」とやってきたので、上海で暮らす上で便利なソフトを幾つか紹介したが、「それどこで買えるんですか」という衝撃の質問にびっくり。彼は日本語ができる中国聯通の代理店で買ったらしいが、AppStoreについての説明はなかったらしい。
で、色々説明するうち、もっと驚いた。なんと彼の契約はデータ通信が月わずか150MB。で、販売員から「モバイルデータ通信はオフにしてください、さもないととんでもないことになります」という説明を受けていた。
要は、販売員は「iPhone買ったけど電話にしか使わないお客」と判断したのだろう。

3GをONにしないと出先でメールチェックもできないし、乗り換え案内だって使えないよ、ということを結構時間を掛けて説明し、(そもそも電話とデータ通信と3Gと4GとWifiの関係が全く理解できていない)契約セットの変更とアドバイスしたけど、WEBサイトから自分ではできないだろうな。彼はググれば瞬時にわかることでも俺に聞いてくるタイプだから。

しかし、彼が特別デジタルに疎いということではなく30代とかでもこのレベルの人は沢山いる。
一般ユーザーのレベルがこんな状況で、果たしてAppleWatchが売れるのか。こうした人はかっこいいからということでiPhoneを選んでいて、結局は電話+αでしかない。なので、AppleWatchをかっこいいと思わない限り、買うことはないだろう。

そんな中であの商品に対する懸念はやっぱりデザイン。
なんか、裸の王様をだれも指摘できないような感じでその指摘が少ないが、あれは相当にかっこ悪いだろう。
四角い時計で思い出すのはおふくろが昔していたノーブランドの金時計か、私が中学の時に親戚にもらったウォルサムか、社会人になって自分でかったデジタル時計。特に四角い金時計ってのはばあさん向けのTVショッピングしかイメージが湧かない。特に蝶々の壁紙は絶望的にダサい。

iPhoneと連動することが嬉しくてすぐ買う連中はApple信者かギークだろうか、その層にはデザインが優しすぎる。
逆にあのデザインを許容する人にデジモノへの興味があるとも思えない。

多分、Appleは女性も狙うのであまりギークなデザインにはできなかったのだろうが、結果どちらの琴線にも触れない商品になっているのではないか。
まさに、IT系の人が「AppleWatchはファッション商品だ」と言い、ファッション界が「あれはファッション商品ではなくデジタルガジェットだ」といっているのがその証拠だと思う。


ウエアラブルについての再考

2015年02月15日 | モバイル・ウエアラブル

一昨年の秋ごろ、ウエアラブルなんて市場がないんじゃないか、的な話を書いた。
特にGoogleグラスってやつはとてもトリッキーで、一般に普及するものじゃないだろうと指摘したが、さきごろGoogleは失敗を認める発表を行った。

そして、この世界で今Apple Watchが一番ホットなアイテムであることは間違いない。
しかし、Apple信者を別にすればその発売を待ち望んでいる人が多いとも思えない。
前の記事で私はその凡庸なデザインを指摘したが、それ以上に機能(消費者が買う理由)がよくわからない。

ある記事によれば、ウエアラブルの最大の可能性はスマート家電のコントロールだという。
しかし、これとてキラーコンテンツとなりうるかというと怪しい。帰宅前に空調を付けておくというニーズは確かにあるだろうが、それ以外にキラーはなさそうだ。在宅中、家中の家電(スマート化前提)をウエアラブルデバイスでコントロールするという事もできるが、果たしてそこまでの市場になるのか?
それに本当にニーズがあるなら、ユニバーサルリモコンとかもっと売れてる。さらに言えば、これらのコントロールをするデバイスがスマホではダメで腕時計じゃなくちゃいけない理由がわからない。
(私は家に帰ると鬱陶しいので時計は外してしまうが、スマホは身近においている。そういう人が多いのでは?)

健康管理は、心拍数、血糖値等、腕時計型ではないとできないのは事実だけど、前に書いたとおりそんなに大きな市場ではないだろう。

モバイルペイメントがキラーだという人がいるが、これも何故スマホより腕時計の方がいいのかというのがわからない。ポケットから出す手間の有無だけ。

iPad miniとウエアラブルデバイスの組み合わせなら検討の余地がある。7インチはモバイルの状況では簡単に取り出せないし、耳に当てるには大きすぎる。
でも、その場合でも必要な昨日は基本的な、通話ができる・誰からの電話かわかる・簡単なSMSが読めるというのぐらいのことで十分。それ以上の機能が本当に必要かというと疑問だ。
本格的なクロノグラフの体裁で見た目が美しく、それでいて一部のディスプレイでそうした簡単な表示が出るというなら検討してもいい。
でも、事前発表されたApple Watchでは、私はもらっても着けないような気がする。
あと、毎日充電はキツイね。


NOTTVの現状

2014年12月23日 | モバイル・ウエアラブル
DOMOCOの携帯向けデジタル放送サービス「NOTTV」については,以前何回か「やめるにやめられない負け戦」というような記事を書いている。

http://blog.goo.ne.jp/maikawa/s/NOTTV

http://blog.goo.ne.jp/maikawa/s/%A5%DE%A5%EB%A5%C1%A5%E1%A5%C7%A5%A3%A5%A2%CA%FC%C1%F7

その後,NOTTVを受信できないiPhoneが販売の主流となって,さらなる逆風がNOTTVには吹き荒れているわけで,まあ殆ど予想できたことだが,改めて契約者数をみて驚いた。

2013年の6月に100万件を突破し,僅か3ヶ月後の9月末に150万件になった契約数。その後iPhoneの取り扱いを開始。そして一年経過した14年9月末の契約数は,160万件。2014年は殆ど増えていないのだ。
160万件x400円x12ヶ月=77億円/年。数字だけ見ると結構なものだが,この会社はコスト側で200億円/年以上かかっている。
単純計算で収支トントンにするためには420万件の契約が必要。
現在の契約が160万件で,この一年間殆ど増加していないという状況を考えると,もはや撤退計画の立案が必要な状況と言ってもいいだろう。

まあ,私の過去記事を見ていただくとわかるが,そもそもDOCOMOはアナログ空き地の有効利用政策に協力させられたという側面があり,可哀想ではある。

しかし,携帯契約時に半強制的に契約させておいて,電話などで簡単に解約を受け付けないやり方は決して褒められるものではない。
150へ電話しても契約状況の確認すら出来ず,携帯画面やWEBサイトから解約手続きで行う。ログインやらパスワードが必要。

この手の事が全く出来ない,「デジタル系に疎い人たち」が160万件の過半数を占めているんじゃないの??

SONY モバイル事業の不振

2014年11月02日 | モバイル・ウエアラブル
確か、日銀の副総裁だかだれだったかが、「日本の家電業界を苦しめているのは円高だ」といっていたような記憶がある。
で、めでたく円安になったが、何故かSONYは浮上しない。

まあ、そんなのは当然の話で、すでに殆ど海外生産なんだから、円安はむしろ収益悪化につながる。この先安定的に1ドル120円を越える円安が続くのであれば、製造業は日本に戻ってくるだろうが、それは何年も先の話だし、それ以前にそんなリスクをとって日本での生産を再開するという企業も多くないと思うのだが。

それはそれとして、SONYはモバイル事業が足を大きく足を引っ張り赤字化した、と発表した。
その理由は中国での失敗。中国専用品等、大きな投資をしたが、苦戦したという。で、その理由は中国製品の台頭、という説明だ。
ここでいう中国製品は、シャオミーとファーウェイだろう。特にシャオミー(小米)は創業4年程度で世界ナンバー4の台数を販売した。

結果、SONYは中国市場は諦め、かつローエンド製品はやめてハイエンドに絞った商品展開をするという。

このニュースをみて、多くの日本人は「中国の安物に負けた」「安物中心マーケットで価格競争に巻き込まれで利益が出なかった」ということが失敗の理由だと思うだろう。
しかし実際中国で市場を見ているとちょっと違うという気がする。

確かに小米は安いが、SONYも十分安い。5インチ、クアッドコア、1200万画素カメラ付きスマホで比べても、価格は大差ない。
しかし、販売量は10倍以上の差が付いている。つまり、中国の消費者は価格が同じくらいであってもSONYでなく小米を選んでいるのだ。

これは何故なのか。
まず、中国ではXperiaのブランドイメージは高くない。持っていて優越感を感じる商品ではない。これは、1000元程度の中国専用商品を出してしまったことが逆に災いしたのかもしれない。一方、小米はユニクロ的なブランド位置を獲得している。
次に、小米にしてもファーウェイにしても、アンドロイドベースのカスタマイズOSで使い勝手を向上させている。また、中国市場独特のネットサービスを行っている。こうしたことも影響しているのかもしれない。

勿論、XperiaZ3のようなフラッグシップは価格も小米より高く、そこそこの台数は出ているが、こちらはiPhoneとの比較という見方では惨敗だ。

中国では、極端な言い方をすれば「小米とiPhoneしか売れてない」。中国はSIMフリーなので、端末価格は高い。iPhoneは8-9万円する。しかし、めちゃくちゃ売れている。
ここに手が届かない人たちは今まで中国製の安いけどそれなりのスマホで我慢していたが、小米のようなユニクロ的商品が出てきて爆発的に売れた、と見るべきだろう。
SONYはそのどちらもになれなかった、ということ。

で、問題はこれからだろう。
中国を捨てるのは良い。世界最大の市場だが、もうこれから巻き返しはできないだろう。
でも、その他の市場でハイエンドで勝負するって、これはどうなの?
誰もが、(多分SONYの中の人も)、ハイエンドではiPhoneには勝てないと思っているんじゃないの?


CEATEC JAPAN 2014

2014年10月20日 | モバイル・ウエアラブル
海外在住のため自分の目ではみていないのだが,今年のCEATECについては,「特に見るべきものはなかった」というような感想が多いように感じる。
SONYが来ていなかったこと,それにもましてコンシューマー系の展示が例年よりかなり少なかったという声をきく。

すくなくとも,コンシューマー向けには今後のこの分野を力強く牽引するものが見当たらない,ということなのかもしれない。

一般的にこれから来るであろうものとして,4Kテレビ,ウェアラブル,ロボットなどの展示が多かったと思うが,問題はそれらをどう使うのか,ということに尽きる。
4Kテレビは,私には消費者が求めていない単なるオーバースペックにしか思えないし,ウェアラブルに至ってはここまで来てもキラーコンテンツがなんなのかが見えてこない。ってことは,この分野で大ヒットとなるような商品なんて無いんじゃないか?と考えるのが妥当なのではないか。

民生用のロボットについては,孫氏がなんであんなにはしゃいだのか私はまだ理解できない。

そんな中で,確実に「時間の問題」だと思うのは車の自動運転。これは車にかぎらず,交通モビリティ全般にいえることだが,「事故が起きないモビリティ」は実現は可能。
当然インフラ整備とのセットでなくては実現しないが,技術で救える命があるならそこにむかってテクノロジーが進化するのは当然のながれだ。

一方で,これは既存の自動車産業の構造的を根本的に変えてしまうことになる。
自動運転の社会では,車の所有に意味がなくなる。使いたいときに呼べばすぐ来るなら,誰も自分の車を持とうとは思わないし,「他人と性能差がない自動運転機械」への思い入れなんてできないから,所有満足の度合いは今よりもはるかに小さくなる。

要は車は究極的には社会インフラの一部と化し,ブランドの意味は殆どなくなる。
そうはいっても,いい家,いい服,いい車,いい女というような下衆な金持ち願望はついえることはないだろうから,高い金を払って超豪華リムジン仕様の車を呼ぶ,ということになるのかもしれない。

車好きおやじのひとりとして,そんな未来は楽しくないのだが,私とて後20年たっても安全に車を運転できるかどうかはわからない。だからといって,好きなときに好きなところへ行けるというモビリティを奪われたくはない。そんな老人はこれからどんどん増えるのだから,これは仕方がない。

そうなった時にどう生き残るのか。まあ,普通に考えたら大手数社しか生き残らないだろう。プレミアムブランドの欧州メーカーはそれなりの危機感を持っているようだが,国産メーカーでそこまで研究を進めているところはないように思える。

ハワイで携帯ナビをつかってみた

2014年10月13日 | モバイル・ウエアラブル
どうもiPhone6と6plusの売れ行きは非常に良いらしく,先日書いた予想は全く外れてしまった。
テレビは60インチへ,カーナビは9インチへと,液晶画面というものはどんどん大きくなるものらしい。

とはいえ,5インチ以上の画面だと電話機としての使い勝手が悪くなることは事実だと思う。iPhone6 Plusは片手入力はできないだろう。
一方でハンドヘルドの情報端末としては画面の見やすさや重さを考えるとiPad miniの7インチが最も使い勝手がいいと,私は思う。どうも,この辺りで更なるブレイクスルーがあってもいいように感じる。
たとえば,コンテンツを見るときは7インチだけど,たたんでポケットに入るとか,電話用の子機がついているとか。

そういった意味で,iPhone6も6plusも,なんらブレイクスルーはない。ios搭載のギャラクシーといわれてもそうかと思う。
単にApple製品という勢いで売れているとしか思えない。
はたしてジョブスだったらこれをOKしたのだろうか。

話は変わるが,ちょっと長い休暇をとってハワイに行っていた。
日本でポケットWIFIを借り,レンタカーに吸盤でiPhoneを取付でGoogleマップでナビをしたが,結果として全く実用性に問題はなかった。でも,だからカーナビには将来がない,とは思わない。
車から降りるたびに取り外すにはとても面倒。自分の車ならやはり車載器を付けるだろう。

車載器はディスプレイオーディオでもいいかもしれない。
BTかWIFIでなにもしないでもスマホにつながってくれれば問題ない。でも,もはやたいした価格差ではないからローカルでナビユニットが搭載してあってもいいように思う。

小米(シャオミー)製スマートフォン

2014年09月19日 | モバイル・ウエアラブル
小米科技という会社の名前を聞いたことがあるだろうか?
中国で急速にシェアを伸ばしている携帯メーカーで,設立後僅か3年で中国第3位のシェアを獲得した脅威の新興メーカーだ。
この会社は代理店を持たず,原則自社のWEBSITEでの販売のみ。発売後すぐに売り切れてしまう。
業者が買い付け,なんと定価より高い値段でタオバオ等のネット通販で販売している。

特徴は,そこそこのデザイン,品質と性能で,かつ価格が安いこと。
おそらくまだ日本人で小米を使っている人は多くないと思うので,使用レポートのような事を書いておこう。

会社から支給されているHTCのちょっと前のハイスペック機がハードウエア的にどうにも使い勝手が悪く,我慢できなくなったので自腹で買い替えた。中国はすべてSIMフリーなので,電話を買い替えてSIMを差し替えるだけでなんの問題もない。

そもそもAndroidは使いにくくて大嫌いだが,すでに自分用のiPhone5Sを持っていて,さらにiPhoneを買う余裕が無いので手頃な物ということで,小米の入門機「紅米」(ホンミー)を700元(一万円強)で購入した。

小米はAndroidをベースとしたカスタマイズ自社OS「MIUI」を採用しており,これの使い勝手はなかなか優れている。メニューを日本語にすることは出来ないものの,英語表示が可能。日本語の表示,入力はその他の海外Android同様なんの問題もない。

スクリーンは4.7インチ。タッチフィーリングはHTCよりも良い。
その他のスペックは,入門機といってもデュアルSIM,1.5GHzクアッドコアで処理速度も全く問題なし。ベンチマークではGALAXY S3程度。カメラも800万画素で不満はない。
デザインは特に所有満足をもたらすものではないが,中華デザイン的ないやらしさはなく普段使いになんの問題もない。

いま,この手の「スーパーチープ」中国携帯が多く出回ってきている。
それについては日本でも報道されているようだが,おそらく多くの日本人は「どうせ安かろう,悪かろう的商品だろう」というような認識を持っていると思う。しかし,実際は全く違う。どちらかといえばユニクロ的商品なのだ。
これは売れて当たり前だと思う。

その他の中国スマホ同様,Google関連ソフトは完全にオミットされているので,ソフトのインストールには多少のテクニックと知識が必要だが,可能。写真にある通り,私はATOKを導入している。
4.7インチだと指が届かないので,フリック画面を右に寄せて小さくしているが,使い勝手はOK。

まあ日本で発売されることは当分無いと思うけど,中国製品を舐めると大変なことになる。毒入り食品等の報道で中国にはまともなメーカーなんて無いと思っている人が多いと思う。確かにそうしたモラルを持たないメーカーは多い。
しかし,優れた経営者が率いるメーカーは侮れない。

iPhone6のこと

2014年09月15日 | モバイル・ウエアラブル
先日のエントリーでAppleが発表したApple Watchがあまりにかっこ悪いとこき下ろし,肝心のiPhone本体に言及するのを忘れていた。これは私の本職じゃないし,もうしばらくすれば売れるか売れないかの結果は出るので,ここで予測するのはリスクが有る。でも私はそれで飯食ってるわけじゃないので,外れたら笑ってください。

iPhone6と6Plus,多分大画面のiPhoneが欲しい人が6Plusを買うことになるだろう。でもその顧客層はたいして大きくない。
大画面が欲しいからサムソンを我慢して使っていた,もしくは大画面が欲しいけどサムソンじゃいやだから買わなかった人たちがそんなにいるとも思えない。最初ドカンと売れた後が続くかどうか。
さらに普通の6は4.7インチだが,これが良くて買い換える,又は買い足す人はそんなにいないだろう。

私はiPhone5Sと小米の紅米(4.7インチ)の2台使いだが,やはり4.7インチは手になじまないし片手入力にはやや違和感がある。
ATOKでフリック入力をしているが,入力パネルを小さくして右に寄せている。
一方で,4.7インチディスプレイがiPhone5Sの4インチに比べどうかと言われると,殆ど実用上の差異はない。4.7のほうが良い,とは全然思わない。

確かにこれが6Plusの5.5インチであれば動画コンテンツ等で確かに違うだろう。それが好きな人はこの製品を買うことになる。

しかし,それ以上に私が感じることは,このiPhone6という商品になんらデザイン的な先進性がないこと。
指紋認証の丸いホームボタンがなければ,どこのスマフォかわからない。

3から4に変わった時に丸みを排除し,シャープなイメージを出してきた。今回のデザインがその延長線にあるとはとても思えない。更に,カメラが飛び出しているというのは製品の完成度としてどうなのか?

いずれにしても私は現在の5Sから買い換えたいという気持ちがわかない。
いままでのiPhone新製品とはちょっと違う,醒めたものになるのではないかと思う。

Apple Watch

2014年09月10日 | モバイル・ウエアラブル
Appleが作る時計については6月のエントリーで次のように書いた。
・Appleが作るから,ソニーやサムソンよりはカッコイイだろう。
・できることは生体データ系だろうが,これはさほどのキラーコンテンツではない。
・かっこ良ければそれなりに売れるだろうが,Appleの屋台骨の一つにはならない。

で,今朝発表されたApple Watchを見てみると,これは非常に残念な商品だとしか言いようがない。

まず,私が期待していた腕のカーブに沿った曲面ガラスは採用されず,単なる四角い筐体になった。
私が「絶望的デザイン」といったソニーのそれと大差ない。この外観デザインにAppleを感じさせるものは何もない。というか,ハッキリ言ってカッコ悪い。

機能面ではいくつか特筆する点がある。とくに竜頭をつかったUIは使いやすそうだし,タッチとプレスを区別するというガラスも優れている。これらの使い勝手は実際に触ってみないとなんとも言えないが,それなりによく出来ているんだろう。

でも,やはりこの商品は時計であって,いくら機能が良くても普通のユーザーはカッコ悪いものは付けたくない。
立ち上がりはAppleギークの人たちが購入するだろうか,それ以上の展開はないだろう。
むしろApple社の歴史的失敗作に終わる可能性だってある。

SONYと小米

2014年08月01日 | モバイル・ウエアラブル
アパートのテレビが壊れたので,大家さんに買い替えてもらった。
もともとあったのはSKYWORTH(創維)というメーカーのもの。日本じゃ知名度ゼロだけど,中国では結構よくみる。

新しいTVはSONY BRAVIAの48インチHD。大家も奮発したな,と思ったんだけど,発送伝票に記載されていた金額はなんと3980元(64000円程度)。ローカルメーカーと大差ない。

もうテレビという商品では日本ブランドで勝負するのは無理なんだろうな,とおもう。大画面液晶TVもすっかり「普通の」商品となり,それにプレミアムを求める人は少なくなっている。4Kになったからといってこの状況が好転するとは思えない。
消費者が観たいのはコンテンツであり,毛穴ではない。

しかも,すでに中国メーカーでは4KTVを販売している。
中国ローカル企業「小米技研」は5月に49インチの4Kテレビを65000円程度で発売した。日本では所詮中国製なんて,といった醒めた反応が殆どだけど,実はこの小米というメーカーは侮れない。

私も社用で使っていたHTCのアンドロイドスマホがあまりに使いにくいので,最近小米の安い「紅米1S」に買い替えた。4.7インチのデュアルコア。組み立てはあのフォックスコム。価格は1万円。これが全く不満のない品質で,アンドロイドベースの独自OS(ROM)「MIUI」の使い勝手も良い。
実際,小米のスマホは新発売時には品薄になりネットでプレミアが付く。

小米は自社で生産設備を持たないファブレスメーカーだが,スマホ同様にテレビもSONY等が使っている大手のEMSで生産している。それなりの品質は確保されているだろう。

小米に限らず,中国でも海外留学経験のある若く優れた経営者は品質を追求し始めている。

チキンナゲットにかぎらず,中国のずさんな品質については大きく報道され,誰もが「中国製は危険,品質はカス」という認識を持っていると思う。それはまあ正しい。でも,優れた中国企業はものすごいスピードで進化する。

中国製品がこの先いつまでも低品質だとは思わない方がいい。

iWatchについて

2014年06月23日 | モバイル・ウエアラブル
いよいよここに来てAppleが発売するiWatchの概要が明らかになってきた。
いわく,2.5インチディスプレイ。ってことは対角線6センチ以上だから,必然的に曲面ディスプレイになるだろう。

ソニーとかサムソンの,絶望的なデザインのスマートウォッチに比べれば曲面ディスプレイにはかなり可能性が有る。
多分,Appleのことだから相当カッコいいんだろうし,時計の表示はレトロからハイテクまで幾つか用意されて,それもそれなりに魅力あるものになるだろう。

基本的な通話やSMS,リマインダー表示等のiPhone連携は当然の機能として備わっているだろうが,それ以上のことは「センサーで生体データを取る事ができる」程度のことしかわかってない。
これは,他社の類似商品もやっていること,というか,ハッキリ言ってしまえばそれ位しか時計型ウェアラブル端末特有の機能はないのだ。少なくとも今現在は。

まあ,このフィットネス機能,ある程度の市場は確保できるだろうが,日常的に心拍数とか消費カロリーとかを知りたい人がどの程度存在するかというと,決してマーケットを変革するような商品ではない。
Appleにはこれを超える隠し球があるのだろうか?
スマートウォッチはバッテリーの持ちの問題があるが,そこら辺に新しい解を出してくるかもしれない。しかし,それは欠点の改善であって,キラーコンテンツではない。

そうはいってもAppleを感じさせるカッコ良い商品であれば,そこそこは売れると思うけどね。
でもそこそこでしょう。iPhone, iPadと並ぶような,Appleの事業を支える商品にはならないだろうな。

「iPhone 販売シェア日本は7割」をガラパゴスというセンスの無さ

2014年03月08日 | モバイル・ウエアラブル
日本におけるiPhone販売シェアが他国に比べて高い事をさして「またもガラパゴス化」というような記事をよく見かける。
例えば*
http://japan.internet.com/wmnews/20140116/3.html

ガラパゴス化ってのは、その市場で独特の進化をしちゃって国際競争力がなくなってしまった商品をいう言葉。ガラケー以外では、例えば軽自動車。
この話をガラパゴスというのは全く的外れだろう。

世界中どこでもお金持ちはiPhoneを使ってる。中国でも沿岸部の金持ちはみんなiPhone。懸賞の賞品などに使われるのはサムソンじゃなくてアップル。
お金があればみんなiPhoneがほしい。

一方で日本のキャリアはインセンティブに年間1兆円も使って端末代を無料にしている。
どれ買ってもタダならiPhoneにするのは当たり前の話だ。
日本人はITリテラシーがないから使いやすいiPhoneのシェアが高い、というもっと的外れなことを言ってた評論家もいて笑ったけどね。
それが事実なら、中国内陸部の方が沿岸部よりITリテラシーが高いということになる。

それを通信料で回収するビジネスモデルの方が問題だと思う。

ウェアラブルについて思う事

2014年01月22日 | モバイル・ウエアラブル
携帯通信端末がいずれウェアラブルになることは鉄板だという。
確かにそれが進化の方向ではあるだろう。

日本の電器関連メーカーがスマートフォンで完敗したことから、ウェアラブルについては絶対に負けるわけにはいかない、というような声も聞く。

しかし、携帯端末のウェアラブル化に対する懐疑の意見も多い。
私もどちらかというとそういった見方をしている。
今年のCESショーではウェアラブルが目玉だといいながら、結局のところはキラーコンテンツと思しき商品は出てこなかった、というのが大方の見方のようだ。
すでに技術は確立している中で、ここにいたってもキラーコンテンツが出てこない。未だに「いずれ誰も思いつかないような商品がでる」というのはあまりに楽観的かもしれない。

確かに、メールの着信やSNSの確認を腕時計でできる、というような程度であれば、あまり面白いものではない。ポケットからスマートフォンを取り出すか取り出さないか程度の違いしかない。

また、よく言われるが、Googleグラスも結局は際物でしかないのかもしれない。
一番言われるのは「あんなもの恥ずかしくてつけれられない」だか、仮に傍から見て不自然でないウェアラブル端末が完成したとしてもそれはそれで厄介なものになるだろう。
歩いている最中にメールやSNSをメガネ的なデバイスでチェックしたいという気もするけど、これはかなり危険なことになる。前は見ていても意識の9割はどこかに行ってしまっているので、「歩きスマホ」となんら変わりない。というか見た目は普通に歩いてるので運転者からはむしろ危険な存在になるだろう。

それ以前の問題として、カミサンと二人っきりで食事なんかしてたら話は全部上の空。間違いなく離婚される。

確実に市場を形成するであろうものは血圧や心拍数、消費カロリーをフィードバックして健康管理をするタイプだが、これは限定された市場だ。そんなこと気にせずに生きている人のほうが数でいえばマジョリティ。

では、いったいどんなものなら市場が受け入れるのか。
それを踏まえてアップルはどんなものを出してくるのか?

私が思う一つの可能性は、7インチタブレット。

7インチタブレットは携帯性と視認性のバランスが最もとれていると思う。
なんとかポケットに入るし、画面の見やすさとかエンターテイメントコンテンツを見るクオリティはスマートフォンとは比べ物にならない。

しかし、ネックは通話や、手軽にすぐ取り出して画面を確認するということができないこと。
これを補完するウェアラブルなら、ありだと思う。

以下は私が思う理想形。

1.母艦端末は7インチ程度。できれば尻ポケットに無理なく入るほどに小型化してほしい。折り畳みでもいい。
2.通話、メール等のチェックは腕時計型のような身に着けるタイプとの連携。
3.腕時計型は電池問題があるので、仕事中などは外して母艦かクレードルと簡単につなげられるようにする。
4. 以上を満足し、かつ身に着ける気になる優れたデザインと使い続ける気になる「気持ちのいい」UIが備わっていれば、市場形成は可能だとおもう。

噂されてるiPhoneの大画面化とiWatchはこんな組み合わせになって欲しい。

NAVER オンライン辞書サービス終了とか

2013年12月09日 | モバイル・ウエアラブル
このgoo ブログって、最近トップページを見てみたらすっかり「猫好きの人」に特化しているような感じ。まあいいですけど。

WEBサービスといえば、中国で暮らしているとNAVERのオンライン中国語辞書は本当に便利。実際の文例を示してくれるので安心して使える。
例えていえば、(そこまでの収録数はないにしても)「アルク・英辞郎」の中国語バージョンだ。

それが、12月18日でサービスを終了するという。経営資源をLINEに集約するということ。アップデート終了ではなく、サーバーを閉鎖するらしい。
確かに今のモデルでは無料で提供されているこの辞書サービスはNAVERに収益をもたらさないだろうが、このデータベースはもったいない。
中国語のオンライン辞書では他を寄せ付けないものだっただけに、収益ビジネスにして続けて欲しかった。

いままで無料で使わせてもらったわけだから文句をいう筋合いではないけど、なんとかしてほしいなぁ。