みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

「長空雄鷹」に見るMiG-15 その4

2010年08月09日 00時00分51秒 | 映画
 さて、主人公の旧友二人が再会する場面です。一人がMiG-15を整備中のところへ、赴任したもう一人が現れ、再会を果たします。さて、その後ろをトラックに引かれたMiG-15がゆっくりと横切っている。我々の目は、役者のクサい演技よりもうしろの飛行機に釘付けです。何度も触れたように、この映画に出演しているMiG-15は胴体後半に「中國人民志願軍」の文字を書いています。旧字体になっていますが、これは朝鮮戦争の時点ではまだ現在の中国語で用いられている略字体(簡体字)がまだ導入されていないからだそうです。朝鮮戦争の場面では、こうした旧字体が当たり前なんです。他の点はともかく、この点についてはさすがに自国のことだから、時代考証ができていますね。機番は3021。映画の最初のシーンで並んでいた機体と一連の番号です。
 MiG-15を引っ張っているのは、トランペッターから1/72でもキットが出ていた「解放」型トラックでしょうかね。それから、飛行機が通り過ぎた後、人物の間と右側の背景に対空砲が並んでいることにもご注目。常時対空砲が空を睨んでいる、という緊迫した前線基地の様子を演出したかったんでしょうが、手前をゆっくり引かれて行く飛行機と、その手前で旧交を温めている主人公達とは、あまりにほんわかのんびりしていて、どうもうまくいっていない感じがします。所詮プロパガンダ映画の限界でしょうが、映画製作者全体の力量の問題もあるんでしょうか。

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