みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

朝鮮戦争の中国側資料について

2013年07月11日 00時00分41秒 | 書籍
 本ブログを借りて、朝鮮戦争の中国側の資料を少しずつ翻訳しようと考えている。本ブログをお読みの方にはご理解いただけようが、本稿は政治やイデオロギーとはいささかの関連もないし、中国の政治体制にいささかも賛同するものではない。ただ、従来は国連軍・米軍の資料から語られることの多かった朝鮮戦争を、相対する共産側の資料からも見てみよう、そして双方を照らし合わせることを通じて、戦闘の推移の実態を様々な角度から見直す材料にしよう、ということである。今後の東アジアの平和と安定を考える上で、過去に起こった戦争に対する客観的な研究は、やはり軽んじてはならないと考える次第である。
 朝鮮戦争の50周年に当たる2000年に、中国では朝鮮戦争に関するかなりの数の書籍が出版され、テレビの特集番組やそれを収録したDVD・VCDも出た。またネット上の記事も相当な数に上る。そこから特に、朝鮮戦争の空戦に限って重要なものを選ぶとすれば、やはり空軍上將王海(おうかい、Wanghai)の著作が挙げられると思う。朝鮮戦争では大隊長として部下を率い、自身も撃墜破9機のスコアを挙げた。彼の詳細な手記は、もちろん中国側に都合の悪いことは書いていないとは思うが、資料的な価値は高いはずである。その意味では、ソ連パイロットのエース、エフゲニー・ペペリャーエフの手記も、この分野に詳しいロシア語の専門家に是非訳していただきたいと願っている。

 ではまず、雑誌『中国空軍』の2007年5号から6号にかけて連載された王海著「我的戦闘生涯 上下」(我が戦いの生涯)をぼちぼち訳してみようと思う。