もう一枚、『DIEPPE, THROUGH THE LENS OF THE GERMAN WAR PHOTOGRAPHER』からの写真(該書P.16)。著者の考証によるとここに写っている車輌は、ニックネーム「COMPANY」(C troopの車輌だからCで始まります)。型式はMK.1、砲塔番号はF3。撮影位置、つまり擱坐位置は、揚陸艦TLC3の左斜め前方。満潮時の潮位から考えて、上陸後ほとんど波打ち際で擱坐したものと考えられます。
この車輌をよく見ると、徒渉用ダクトは左舷が残っている。そして右側は脱落、よく見ると車輌の後ろに後部ダクトも転がっています。これ、乗員が意図して投棄したのではなく、被弾の衝撃で取れたのではないかという気がします。キャタピラは左舷が切断されている。他の車輌も、海岸線に向かって左側に被弾しているものが多いような気がするので、この方向からの砲火が激しかったのかもしれません。
後部のダクトは半分車体の下に潜り込んでいますが、これは擱坐位置が波打ち際で、波でダクトが押し込まれたという可能性が考えられます。ただ、このチャーチルの後方にダイムラースカウトカーが写っています。スカウトカーに徒渉能力はあまりなさそうですから、スカウトカーを水深のある場所で揚陸艦から降ろすこともあり得ない。むしろスカウトカーの位置が波打ち際だったのかも。航空写真に写っている海岸の残留物や漂着物から想像するだけですから、上陸時の潮位どこだったかは、なかなか判断できないんですけど。もっとも何波かに分けて上陸しているので、このチャーチルとスカウトカーが同時に上陸したとは限らないんですけど。
と、一枚の写真だけでもあれこれいろんなことが考えられるものです。でも、困ったこともあって、今までは、飛行機と違って車輌については特定の車輌を正確に表現できなくても適当でいいや、と思っていたのですが、チャーチルの一輌ずつのマーキングなどを調べ始めると、ますます模型製作が進まなくなるんです。作っちゃってから間違いが分かるといやだから、十分に本を読み込んでから…、なんて考えていると、もう泥沼ですね。考証は考証、製作は製作と分けて考えなければ…。
この車輌をよく見ると、徒渉用ダクトは左舷が残っている。そして右側は脱落、よく見ると車輌の後ろに後部ダクトも転がっています。これ、乗員が意図して投棄したのではなく、被弾の衝撃で取れたのではないかという気がします。キャタピラは左舷が切断されている。他の車輌も、海岸線に向かって左側に被弾しているものが多いような気がするので、この方向からの砲火が激しかったのかもしれません。
後部のダクトは半分車体の下に潜り込んでいますが、これは擱坐位置が波打ち際で、波でダクトが押し込まれたという可能性が考えられます。ただ、このチャーチルの後方にダイムラースカウトカーが写っています。スカウトカーに徒渉能力はあまりなさそうですから、スカウトカーを水深のある場所で揚陸艦から降ろすこともあり得ない。むしろスカウトカーの位置が波打ち際だったのかも。航空写真に写っている海岸の残留物や漂着物から想像するだけですから、上陸時の潮位どこだったかは、なかなか判断できないんですけど。もっとも何波かに分けて上陸しているので、このチャーチルとスカウトカーが同時に上陸したとは限らないんですけど。
と、一枚の写真だけでもあれこれいろんなことが考えられるものです。でも、困ったこともあって、今までは、飛行機と違って車輌については特定の車輌を正確に表現できなくても適当でいいや、と思っていたのですが、チャーチルの一輌ずつのマーキングなどを調べ始めると、ますます模型製作が進まなくなるんです。作っちゃってから間違いが分かるといやだから、十分に本を読み込んでから…、なんて考えていると、もう泥沼ですね。考証は考証、製作は製作と分けて考えなければ…。