みに・ミーの【みにスケール模型日記】

ミニスケールAFVを中心とした模型日記です。

ハセガワのドラケン なんだか日本語が変

2008年04月05日 23時53分49秒 | 航空機(軍用機)
 ハセガワの新製品1/48のJ35F/J「ドラケン」、買っちゃいました。コクピットを作って、機体を仮組みしてみたのですが、今後のバリエーション展開のため各所が別部品になっているにもかかわらず、すり合わせなしでピタリとはまり、さすがというところです。
 ただ問題は、組立説明書表紙の解説文です。何だ、このどことなくおかしな日本語は? あちこちにへたくそな翻訳の香りがして、意味は通じるのですが、読みにくい。これは日本製の製品なんですから、日本語があって、それを英語に訳すという手順が普通だと思うのですが、まさか英語の解説をあちらの専門家に書いてもらって、それを日本語に訳して掲載しているんでしょうか?
 例えば、ここ。

「J35F以前の装備武装が昼間迎撃システムでしたが、J35Fではレーダー誘導ミサイル装備ができるようになり完全な全天候迎撃戦闘機になりました。」

「装備武装が昼間迎撃システムでした」って、助詞の「が」の使い方が微妙に変。それにこんなのも。

「ドラケンの各型は、初量産型のJ35A(Adamアダム)で63号機から0.8m延長されたアフターバーナーモデル66を使用しているため後部胴体が0.8m延長され、後のシリーズの標準寸法になっています。」

ちょっとは読点で切ってくれ~。ここは「ドラケンの各型について。初量産型はJ35A(Adamアダム)で、その63号機からは0.8m延長されたアフターバーナーモデル66を使用しているため後部胴体が0.8m延長され、これがその後のシリーズの標準寸法になってる。」という話ですよね。他にも

「この要求を受けたサーブ社はダブルデルタ翼の採用を決定サーブ210という研究機を製作し、…(中略)…実験飛行を重ね、…(中略)…サーブ35ドラケンを完成させ、初飛行は…(中略))…に行われました。」

文章の繋がりが悪すぎ。最後の読点で主語がころっと変わる。それから

「外翼は簡単に取り外しができ、機体幅を短縮し輸送の利便性を考慮しています。」

これも文の前半後半の主語と述語が呼応してない感じがしますね。中でも一番変なのが、

「この要求はスウェーデン空軍が予想した高亞音速ジェット爆撃機の実用化でした。これに対抗する迎撃戦闘機のドラケンは超音速戦闘機として開発されなければなりませんでした。」

みなさんこれ、どう思います? 「この要求」というのは、前を見ると明らかに「スウェーデン空軍による新型戦闘機の開発要求」のことです。ならばこの文章だと、スウェーデン空軍が要求した条件は、亞音速ジェット「爆撃機」の実用化だってことになりますよね? それに「高亞音速」って、意味不明。
 ところが(私は英語は得意ではありませんが)、日本語解説文の下の英語解説文は、見る限りでは自然な英語。で、この部分の英語は、

「to be able to counter and intercept high altitude supersonic enemy bombers」

なんだ、「敵の高高度・超音速爆撃機に対抗し、迎撃することを可能にするために」じゃねえかよ! 爆撃機の進歩を見越して、それに対抗できる高性能戦闘機の開発要求が空軍から出された、って話ですよね。これ、やはり英語が先で、あとから下手な日本語に訳されたのでしょうか。
 まあ、ドラゴンのでたらめ説明図と比べれば、模型の組立にも影響はないし、もちろん模型の出来とも関係ないし、大したことではありません。ただ一方では、タミヤやタスカやファインモールドのように、説明書を読む楽しみというのもプラモにはあるわけでして。最近のハセガワ、他の新製品はどうだったのでしょうか。