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「女たちの戦争と平和資料館」館長ー池田恵理子さん

2014-10-15 23:56:03 | Weblog

私はNHKで1991年から「慰安婦」番組を作ってきました。この時すでに「吉田証言」に確証がないというのは、関係者の間で一般的な認識でした。今問題なのは「朝日」検証報道を口実にした、メディアの異様な「朝日」たたきと「慰安婦」問題を否定する論調です。女たちの戦争と平和資料館」(wam)館長ー池田理恵子さんインタビュー(NHKディレクター時代、女性、人権、教育、エイズ、戦争などの番組を制作、2010年定年退職)

「慰安婦」否定は″記憶の暗殺″

安倍首相は「朝日」の報道を「いわれなき中傷」「日本の名誉が傷つけられた」として、「慰安婦」問題そのものを否定していますが、「慰安婦」が
性奴隷であったことは世界中の人が知っています。

93年以降、国連や各種の国際人権機関では「慰安婦」報告や勧告を出し、2007年には米国やオランダなどの下院、欧州議会が日本政府へ決議案を採択。今年7月に国連の自由権規約委員会は、「今も被害者の人権が侵害されている」として、日本政府に厳しい勧告を出しています。

日本軍が管理問題は強制連行の証拠の有無ではありません。占領した全アジアに、日本軍が管理・運営する慰安所という名の「強かん所」を造ったこと前代未聞の戦争犯罪なのです。

91年に金学順(キムハクスン)さんが名乗り出てから、フィリピンや在日、オランダ、中国、台湾、インドネシアなどで被害者が声を上げ、日本政府に謝罪と賠償を求める10件の裁判が始まりました。以後、弁護士や支援団体が一人ひとりに綿密な聞き取りを行い、文書資料の発掘をしてきました。その結果、ほとんどの裁判で、彼女たちが性奴隷を強制されたことを事実認定しています。

番組にも介入

安倍首相は97年に「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」を立ち上げ、中学の歴史教科書から「慰安婦」の記述を削除させる運動を始めました。次のターゲットはメディアでした。私は96年までにETV特集などで8本の「慰安婦」番組を作りましたが、バックラッシュ(反動攻撃)が強まる中、企画が通らなくなりました。

そして女性国際戦犯法廷を取り上げたETV2001で、安倍氏(当時官房副長官)は番組介入の当事者になりました。今ではNHK経営委員会に″お友達″を4人も送り込み、「慰安婦はどこの国にもあった」と公言する籾井会長を誕生させるに至っています。

メディアが安倍首相の思惑通りに「慰安婦」問題を否定するとしたら、まさに自殺行為です。報道機関なら、被害と加害の実態を取材してほしい。今や、「慰安婦」を否定する″記憶の暗殺者″とのたたかいは、戦争へ進もうとするファシズム政権とのたたかいになってきました。

聞き手・和田肇  写真・青柳克郎  しんぶん「赤旗」2014年だまってはいられないより


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