築地市場調査ー世界の築地ブランドは守るべきと痛感!
築地市場の豊洲移転は区民の重大関心事です。4月4日、足立区議団は大島よしえ都議・斉藤まりこ秘書らと築地市場の現状について、調査を行いました。
案内は東京中央市場の中沢誠さんにしてもらいました。
ビデオをつくりました。見るには下記のアドレスもしくは画像の再生ボタン(赤色)をクリックして下さい。
環境基準の百倍のベンゼン
鮮魚や野菜など生鮮食料品を扱う中央卸売市場は、何よりも食の安全、安心を確保することが求められます。
今年1月、豊洲新市場予定地の9回目の地下水モニタリング調査で環境基準の79倍のベンゼンが検出され、ヒ素、シアンも検出。3月の再調査ではさらに100倍のベンゼンをはじめ、環境基準を上回るヒ素、シアンなどが調査地点の多くで検出されました。
これは豊洲市場予定地は地上も地下も環境基準以下にするという、都が都民に約束してきたことの破たんを意味します。
実際調査すればするほど汚染物質が出てくることは、いかにこの土地が汚染されているかを如実に示すものです。
生鮮食品を扱う市場に最もふさわしくないと言わざるを得ません。
築地も汚染されている?
都議会自民党は築地市場は土壌が汚染している、危険だという質疑を議会で行いましたが、真相はどうなのでしょうか。
指摘されている「汚染」とは、戦後、ここが進駐軍によって接収されていた時期にクリーニング工場やガソリンスタンドがあたことに関連しています。しかし、当時のクリーニングでは現在使われているような有害物質は使われていませんでした。
豊洲のように、何十年間も敷地に流された大量のタールに含まれたベンゼンと違い、揮発性が高いので土壌中の残留は少ないといわれます。
豊洲はそこら中汚染され、その度合いも「木を植えると枯れる」くらい汚染されています。
今回の調査で確かめましたが「老朽化」は、以前は4年ごとに行われていた建物の補修がこの12年間行われず、道路もほったらかしで、こうした補修が行われていればこれほどの「老朽化」は進まなかったことが分かりました。
ネズミも管理責任のある東京都が駆除を行わないからで、現地では豊洲移転推進派の人ですらネズミの駆除を願っていると聞きました。
どうせ移転するからと必要な補修や衛生管理をしてこなかった東京都と、移転を推進してきた自民党などの責任が問われるのではないでしょうか。
築地の現地での再整備は工事費「十分の一で済む」
小池知事のもとでつくられた都の市場問題プロジェクトチームによれば、技術の進歩により、築地市場は、営業をしながら改修することは支障がないし、工事費も豊洲新市場にかかった約6000億円に対して、築地の場合500億円から800億円で済むことが報告されました。
4日の調査でも「営業しながらの再整備はできる」という感触を強く受けましたし、多くの市場関係者はそれを望んでいることもわかりました。
豊洲施設の使い勝手懸念も
豊洲新市場への懸念(物流、道路、積載荷重、スロープ、窓のない部屋など)が多く出され、ああいうところでは営業できないという声も聞きました。
自民党などは築地の再整備となったら豊洲の再生はどうするのかといいますが、市場としてはふさわしくなくとも別の活用は可能です。
プロジェクトチームによる検討を行えば対応策は出てくるでしょう。
築地市場の再整備こそ、最も現実的な方向なのではないでしょうか。
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