赤旗のコラム(潮流)に次のような記者の記事が掲載されました。
15年近く前、オーストラリアのシドニーに1カ月ほど出張したことがあります。そのとき驚いたのが、日本にはない、ゆとりある時間が流れていることでした
▼夏時間だったこともあり、まだ明るいうちから続々と帰宅。家族や友人とすごしたり、スポーツや文化に親しんだり。労働から解放され、自由に使える時間をそれぞれが楽しむ。そんな姿に、うらやましさを感じた覚えがあります
▼当時、日本では「過労自殺」が激増し、職種も多岐にわたっていました。自殺を含めた過労死という言葉が日本社会にひろまったのは80年代後半。欧米などにはない異常な状態は、「KAROSHI」と辞書にも記されました
▼この間、遺族や労働者、「過労死110番」をはじめとする弁護士、支援者のたたかいで労災認定や防止法の成立につなげてきました。しかし、日本の異常な長時間労働は改まっていません。過労死も15年前と比べ4倍近く増えています
▼不安定な非正規雇用のひろがり、サービス残業やブラック企業の横行、そして後を絶たない過労死。この非人間的な「使い捨て」労働を放置しては、日本の未来はない―。きのうの国会で共産党の志位委員長が政治の責任をただしました
▼改善どころか労働環境をさらに悪化させようとする安倍政権。志位さんの追及は、死に至るまで働かされ、倒れていった無念、現に苦しんでいる多くの人びとの思いを代弁していました。労働者の命と健康よりも、財界・大企業のもうけを上におくのか、と。
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