脱原発を加速させるドイツ、自然エネルギー100%を目指すデンマーク、世界初の核廃棄物処理に挑むフィンランド。それぞれの選択・不安・決断を、丹念に取材。なぜそんなことができるのか、
どうやって改革を進めたのかなど、欧州3か国の美しい自然や街並みも交え、変革のキーパーソンたちを尋ね歩く。原発事故後、岐路に立つ日本。エネルギーの未来をさぐる参考になったNHKのビデオを観るつどいを開催した。
1、チェルノブイリをきっかけに自前で電力会社を作り、原発ゼロを選択したドイツ
ドイツ南部の町 シェーナウ市 人口2400人だ。1986年 「原発のない未来をつくる親の会」結成 代表 ウースラ・スラーデクさんは原発のない安全な街をつくるために、勉強会を積み重ね、節電からはじめた。とてもユニークなやり方をした。
10%節電した人はイタリヤ旅行に招待。また、太陽光や小水力発電など自然エネネギ―会社をつくる住民投票を実施、54.2%が賛成した。そのため、電力会社から送電線を4億円で買い取る寄付をつのり、10年間で実現。1997年 シェーナウ電力を立ち上げる いまや2400人から13万件の電力会社になる。ドイツ日全体で、電力会社は100社になった。
小水力発電も紹介 ダムをつくらず、自然の川の流れで160件分の電力を発電するという。こうした住民パワーによって、ドイツは10年後の2022年、原発をゼロにすることを決めた。
2、チェルノブイリより前に国民的議論で原発よりも風力を選択したデンマーク
ロラン島の強い風を利用して6万5千人名分の電力を風車で発電している。じつはロラン島は 40年前、政府が原発をつくる計画があったが、3年間かけて国民的議論をすすめた。資料を政府が提供 賛成派、反対派の意見を掲載して議論。結果として、1985年 原発をつくらないことを決めた。
デンマークは2050年までにすべて自然エネルギーで発電することを決めている。
3、オンカロ建設(廃棄物最終処分場)という世界ではじめての試み。25万年も管理するフィンランド
デンマークでは世界初の原発の廃棄物最終処分場をつくっている。オルキルオト原発はフィンランドの電力の20%を供給 本社は原発内にある。そこに、オンカロ(最終処分場)地下400mに建設中だ。
原発からの廃棄物は40年冷却しても、さらに管理が必要。それを最終処分するのは至難の業、危険性が高い、いわばリスクを負っている。岩盤のずれ調査、試験用の穴 120年分の最終処分を建設中だ。しかし、安全になるまで25万年もかかるという。安全に管理できるという保証はない。2020年から最終処分を開始するという。
ビデオを見た後、子どもたちのために原発ゼロをめざしていこうと感想をのべあいました。
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