自民党が第2回足立区議会に「尖閣諸島の実効支配を推進するための法整備を国に求める意見書」案を提出しました。
日本共産党は以下の理由で反対しました。
尖閣諸島については1895年の日本の領有宣言以来、中国政府から75年間にわたりなんらの異議申し立ても抗議もなく、1950年代に北京市の地図出版社が発行した中国全図では、尖閣諸島は中国領の外に記載されています。このように法的にも実体的にも日本の領有は明確であります。日本共産党は1972年に見解を公表して以来一貫してこのことを主張してきました。
しかし、尖閣問題における歴代の自民党政府の対応には、日本の領有の正当性を明確に主張してこなかった弱点があります。
領土確定の機会であった1978年の日中平和友好条約締結の際に、日本側は日本の領有権を明確に主張せず、1992年に中国が尖閣諸島を自国領と明記した際には、外務省は口頭で抗議しただけで、政府として本腰を入れた政治的外交的対応はありませんでした。
このように長期にわたって積極的主張を回避してきたことについて、我が党の国会での追及に政府は「大いに反省するところがある」と述べております。
今求められているのは本腰を入れた外交努力であり、領域警備に関する法整備など行えば、両国関係の緊張を高め、平和的な外交努力の障害となりかねません。
ところが足立区議会の自民党副幹事長は自らのホームページで次のように述べています。「本日は各党の幹事長会で、議員提出議案として意見書をまとめる作業がありました。な、な、なんと、自民党提出「尖閣諸島の実効支配を推進するための法整備を国に求める意見書」に、共産党足立区議団が反対してきました。公明党、民主党、みんなの党とこぞって賛成しているのに、、、国際法上も日本の領土だが、日中間に緊張を生むからダメ、なんだそうです。まあ、日本共産党として、中国共産党を刺激したくないという意見は、彼らなりには正しいのでしょうが、国を売る態度表明に足立区民は理解できないでしょう。
「天にむかって唾を吐く」ということが言われますが、今になって、自民党がこのような意見書案をだすこと、また、これに反対した日本共産党に国を売る態度として批判する。自らのいままでの売国的態度は「ほおかむり」し、真の愛国的態度をとってきた日本共産党を攻撃するとは、まさに「天にむかって唾をはく」に値する態度で「恥ずかしい態度」といわざるを得ないものです。みなさんのご意見をお寄せ下さい。
日本共産党の尖閣列島に関する見解
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik10/2010-10-05/2010100502_02_1.html