ワールドミュージック町十三番地

上海、香港、マカオと流れ、明日はチェニスかモロッコか。港々の歌謡曲をたずねる旅でございます。

ハンバートに悩む

2010-07-08 03:04:45 | その他の日本の音楽

 検索かけた結果を見、ああやっぱり今流れてる「アセロラ」のCMソングはハンバート・ハンバートが歌ってるのか、なるほどね、などと頷いてみたけれど、だからって事態は何の代わりもないのだった。
 なんて話の始め方では何がなんだか分からないよなあ。最初からやりなおしだ。

 ハンバート・ハンバートは1998年に結成された、佐藤良成と佐野遊穂のお二人によるによる男女デュオのフォークグループだ。2001年にアルバム、”for hundreds of children”でCDデビューしている。
 そして私はここの女性メンバー、佐野遊穂嬢の歌声の、結構なファンなんですな。まあ、グループのサウンドそのものもそうなんだが、彼女の発声法に70年代初めの頃の欧米の女性フォーク歌手が持っていた雰囲気に通ずるものがある。なんだか明るい陽の中をフワフワとどこまでも舞い上がって行くような、その独特の発声法には。

 それはいいんだけど、問題はこのグループが”男女デュオ”のチームであるということだ。当然、もう一人の男性メンバー、佐藤氏も歌は歌うわけだよな。そりゃ歌うよ。
 いや、はっきり言って申し訳ない、私はこの佐藤氏のボーカルが邪魔で邪魔でしょうがないのだった。だって、女性メンバーの佐野嬢の歌声に惹かれて、ハンバート・ハンバートに関心を持ったのだから。

 これがねえ、”男声コーラス”ならまだ我慢は出来たと思うんだ。彼女の歌のための効果音と解釈が出来る。でも、彼女の横で対等の立場で歌われると、そこには一個の人間の存在感とが生まれ、佐野嬢の歌声をじっくり聴きたいという、こちらの気持ちは集中力を削がれ、失速してしまう次第。何とかならんか。
 まあ、ムチャクチャ言っているわけですがね、デュオのグループに、「片方黙れ」と要求しているのだから。しかし何とかならんかなあ。たとえば、佐野嬢がグループのコンセプトとは別の音楽にトライしたくなってソロ・アルバムを作るとかね。

 私が同じような理由で贔屓にしている日本のフォークグループ、”ビューティフル・ハミングバード”なんかはその辺、良いよなあ。同じ男女のユニットながら、男性メンバーは唄を歌うことに関心がなさそうだし。
 どうでもいいような事をダラダラ書きやがってとお嘆きの貴兄に。それじゃ、どうしたらいいと思いますか、この問題を?思いっきり聴きたいんですがねえ、佐野嬢の歌声を。佐野嬢の歌声だけを。