先月↓ 紹介しました『左利きの本【左利き専用メジャー&定規つき】』を買ってきました。
2018.8.26
宝島社から『左利きの本【左利き専用メジャー&定規つき】』8月31日発売
当初、メルマガ↓ 冒頭でも書きましたように、
『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第525号(No.525) 2018/9/1「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23― 左利き者の証言から~ (特別編)ALH50年史概略(前編)」
この“本”にインタビュー記事が掲載されている渡瀬謙(けん)さんからのお便りにもありましたように、『左利きの本』というタイトルには程遠い?内容に、値段と比較して、これは探してまで買うことはないか、と考えていました。
でも、偶然見つけてしまったら、やっぱり思わず買ってしまいました。
これも左利きの人特有の〈左利きあるある〉かもしれません。
(画像:パッケージと付録のメジャーと定規)
宝島社
左利きの本【左利き専用メジャー&定規つき】(e-MOOK)
アマゾン
●全体の印象は、軽い!
まずは、全体の印象から――。
普通の本(四六版)より大きいB5判(週刊誌サイズ)の大きさで、目立つ黄色のパッケージに黒文字で書名。
箱状のパッケージで手に取ると、思いのほか、軽い!
これが第一印象。
私が買ったお店では紐掛けされていたので、立ち読みはできなかった。
(付録を盗られないためには仕方ないのかも。)
ボール紙の箱の横に何枚かのページがあり、これが“本”の部分。
この“本”の部分を見ると、いわゆる『週刊○○百科』などのDVDや組み立て模型が付録としてついている系のものに付属している「解説」部分に比べると、明らかに少ない。
聞いてはいたが、かなりショック!
家に持って帰り、開けてみる。
付録のメジャー(洋裁用に使うようなもの)や、登場する若いタレントさんや紹介商品の情報等、奥付の編集関係者も女性のようで、それらから言えるのは、どうも20代前半ぐらいの若い女性をターゲットにしているという感じ。
付録つきの雑誌などを買う層は、そういう人たちかもしれません。
(先に挙げた週刊分冊ものは、購買層に男性客が多いかもしれませんが。)
「気になる付録つき雑誌の情報サイト・雑誌付録ダイアリー【発売予定・レビューブログ】」でも、〈⑤付録ジャンル【女性】〉で分類されています。
(左利きの本 【付録】 左利き専用メジャー & 定規)
この手の商品では、ある種の“ライト感覚”が重要な要素なのかもしれません。
(でも、最近の雑誌の付録は、中にはかなりの値打ものも付いていると聞いていますが……。)
●“本”は、貧弱!
次に“本”の部分について――。
【目次】-------------------
左利きにまつわる噂の真相
(▼筆者注:日本における左利き研究の第一人者、『左対右 きき手大研究』著者・八田武志さんによるQ&A)
左利きあるある
・須田亜香里さん(SKE48)
・大東駿介さん(俳優)
・川村文乃さん(アンジュルム)
『悲しくも笑える左利きの人々』著者・渡瀬けんさんインタビュー
レフティグッズカタログ
・文房具編
・キッチン編
・番外編
奥付
SPECIAL ITEM
(▼筆者注:付録商品、問合せ先等の紹介)
------------------------------
これはどう贔屓目にみても、ボリューム不足です。
アマゾンのレビューやブログの感想なんかでもあったかと思いますが、「もう少し読むところが欲しかった」というのはみんなが思うところでしょう。
ページ数の割に、写真が大きめで、文字情報が少ない。
この程度なら、以前あった週刊誌の「左利き特集」のほうが、少ないページ数にぎっしり詰め込んで、内容的にはるかに凌駕しています。
*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』週刊誌<左利き特集号>記事:
2016.12.1
左利きはつらいよ特集詳報-『週刊ポスト』2016年12月9日号
2016.7.8
女性セブン2016年7月14日号左利き特集・内容紹介
せめてそれぐらいは期待していたのですけれど。
・・・
個々の内容について――
「左利きにまつわる噂の真相」
=ワンポイントの情報が6つ並んでいるだけ。質問数も少なく、解答も120文字程度では、物足りない。
「左利きあるある」
=若手の左利きタレント3人のインタビューですが、それぞれ4、5問ぐらいで、物足りない。
・須田亜香里さん(SKE48)
=この中では一番年長なのか、右利き仕様の社会に慣れて、左使いは返って戸惑うとか、左利きあるあるの一つとして、そういう気持ちはわかるけれど、あまり強調して欲しくないなあ、社会の変化をもっと前向きにとらえてほしいと思いました。
・大東駿介さん(俳優)
=右利き役の場合のお話は面白かったが、左利きの人は両使いを目指すのがいいかのような発言は、強度の左利きの私は疑問に思いました。
・川村文乃さん(アンジュルム)
=ご自分の愛用のハサミを写真入りで紹介しているのは、好感を持ちました。左利き用の教本を、という希望の表明にも同感。
―川村さん以外3人中2人が両使いのような傾向の人、もしくは右利き仕様に慣れた人で、左利きの人の話として左利きへの理解を促すという点では偏った印象を与えかねず、残念に思います。
聞いてみないと分からないので、こういう人選は難しいのですが、それだけにより多くの人に聞くことが大事でしょう。
「『悲しくも笑える左利きの人々』著者・渡瀬けんさんインタビュー」
=2009年1月発行の本で、およそ10年がたったその後の変化を聞いている点は、感心した。
「レフティグッズカタログ」
・文房具編
=8点(万年筆・メモ用紙カバー・ボールペン・鉛筆削り・カッターナイフ・ハサミ・鉛筆グリップ・彫刻刀)
・キッチン編
=8点(包丁・レードル・ビーター・スプーン・ソムリエナイフ?・キッチンハサミ・急須)
・番外編
=4点(硬式野球グローブ・扇子・ゲーミングマウス・超薄型財布)
―全般によく知られたアイテムが多く、おおっと思うものは少なく、もう少し頑張って調べてほしかった気がします。
総リストじゃないんだから、そこまで多くは求めないけれど、こんな意外なものもあります、という商品がもういくつかあれば、と思いました。
たとえば、左用のバイオリンとか。右でも左でも使えるバターナイフとか。
*参照:メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
【左用のバイオリン】
第512号(No.512) 2018/2/17「【左手・左利き用品を考える】右用と左用の違い(19) 楽器編(1)バイオリン」
【右でも左でも使えるバターナイフ】
第478号(No.478) 2016/9/17「【左手・左利き用品を考える】右用と左用の違い(6) バターナイフ 編」
*本書で紹介されている本:
『左対右 きき手大研究』八田武志/著(化学同人刊)
『左利きの人々』渡瀬 けん/著 中経の文庫 2009.1
・・・
それにしても(小さい活字であっても)女性タレントさんの衣装やアクセサリーなどの情報はいるのでしょうか。
左利きの人のための衣装やそれならともかく。
(制作上の都合で、女性誌などでは当たり前のことかもしれませんが。)
●付録のメジャーと定規
いよいよメインの付録について――。
【左利き専用のメジャー】
メジャーが、この“本”の目玉でしょう。
確かに、左用のメジャーはめったに見かけません。
左専用ですので、右から左へ目盛の数字がふってあります。
(~・3・2・1・0)
片面は、すべての数字が同じ大きさで、もう一面は、10センチごとに大きな字で表示されています。
メジャーの本体には、左手の絵と「Lefty」の文字が印刷されています。
その裏には、巻き取り用のボタンが付いています。
カチャカチャと出して、ピュッと巻き取れます。
左用のグッズは色々持っている私ですが、メジャーは初めて。
ちょっと嬉しいですね。
工業系の男性だった私には、メジャーというと、スチール製で、2~3メートルのものがイメージされます。
これは、布製?の洋裁などで使うタイプで、150センチメートルのもの。
洋裁なんかしないという男性でも、メタボが気になる人なら、お腹回りかなんか計るのにいいかもしれません。
【左利き専用の定規】
アクリル製の20センチメートル。
筆箱(ペンシルケース)に入れるには、ちょっと長い感じ。
左専用ですので、右から左へ目盛の数字がふってあります。
(20・19・18 ~ 3・2・1・0)
メジャーもそうでしたが、右からの逆振りの数字はありません。
右利きの人は、ちょっと戸惑うかもしれません。
これを使ってもらって、普段左利きの人が、利き手に合わない道具でどのような不便さを感じているかを知ってもらう、といいでしょう。
●左用の定規について
・目盛の数字の並びについて
(画像:左用と右用)
通常の右用定規とは逆振りの目盛の数字について書いておきましょう。
ふつうの定規は、目盛が付いていて、左端の0から1センチごとに目盛に数字が表記されています。
通常、右利きの右手書きの人は、線を引く際、左から右へ引きます。
このとき定規の目盛の数字が左から始まるものであれば――仮に15センチ定規の場合は、
(0・1・2・3・4・5 ~ 15)
5センチの線を引くときは、見たまま、0から5まで引けばいいのです。
ところが、左利きで左書きの人の場合は、右から左へ引くのが引きやすく、大抵の人はそのようにします。
その場合、普通の右用の定規では、右端の15から5を引いて、10まで引くようにします。
( ~ 10・11・12・13・14・15)
あらかじめ引き算をしなければならないわけです。
これは面倒。
子供の時、右用定規しかなかったので、端の目盛から5・4・3・2・1と5目盛数えて、15から11まで引いて、1センチ間違ったことがあります。
左用だったらこんな間違いはしなかったのに……。
・左用定規の種類
(画像:左専用・左メイン・両用・右メイン)
今市販されている左用の定規には、大きく2種類あります。
ひとつは、本書に付録のような「左専用」。
もう一つは、「左右両対応(両用/兼用/共用)」のもの。
「左右両対応」には、3種類に分類できます。
左用表示がメインのもの、その逆の右用表示がメインのもの、裏表で右用と左用を表示するものや2編をそれぞれ右用と左用に利用するもの。
(1)右がメインのもの(右用の左から右への数字が、上に書かれていて、その下に小さな字で右から左ものものが表示されているもの)。
(上側)|0・1・2・3・ ~ 13・14・15|
(下側)|15・14・13・12・ ~ 2・1・0|
(2)左右平等のもの(片面が右で、その裏面が左、もしくは一方の辺が右で、もう一方が左)
(表側)|0・1・2・3・ ~ 13・14・15|
(裏側)|15・14・13・12・ ~ 2・1・0|
定規には、2面があります。
表と裏の2面を使って、右用左用の両方を表示する。
┌――┐ 定規には、2辺があります。
|0 0| 右側と左側のそれぞれの辺を使って、
|1 1| 右用表示と左用表示とを併用する。
|2 2|
| |
(画像:上はAlhの左専用、下は100円ショップの定規)
(3)左用がメインになったもの。(1)の上下を入れ替えた表示。上に左用の右から始まる数字を、その下に、左端始まりの表示を入れる。
(上側)|15・14・13・12・ ~ 2・1・0|
(下側)|0・1・2・3・ ~ 13・14・15|
(1)が、一番よくあるタイプかもしれません。
(2)は、(私の私物で言いますと、)無印良品の15センチ定規や100円ショップで買ったアルミ製30センチがあります。
(3)は、クツワの左用定規など。
(画像:右から3つが(1)の右用メイン、真ん中が(2)左右平等の完全両対応、左端の2点が(3)の左用メイン)
*左手・左利き用定規に関する主な記事:
2005.9.12
左手・左利き用定規(ものさし/物差し)のこと
2015.12.31
斬新さで人目を引く、左右両用の無印良品・両面目盛の定規15cm
2016.5.6
左手左利き用品考-右用と左用の違い(2)定規編-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第467号
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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
宝島社『左利きの本【左利き専用メジャー&定規つき】』買いました
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2018.8.26
宝島社から『左利きの本【左利き専用メジャー&定規つき】』8月31日発売
当初、メルマガ↓ 冒頭でも書きましたように、
『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第525号(No.525) 2018/9/1「左利きのお子さんをお持ちの親御さんへ ―その23― 左利き者の証言から~ (特別編)ALH50年史概略(前編)」
この“本”にインタビュー記事が掲載されている渡瀬謙(けん)さんからのお便りにもありましたように、『左利きの本』というタイトルには程遠い?内容に、値段と比較して、これは探してまで買うことはないか、と考えていました。
でも、偶然見つけてしまったら、やっぱり思わず買ってしまいました。
これも左利きの人特有の〈左利きあるある〉かもしれません。
(画像:パッケージと付録のメジャーと定規)
宝島社
左利きの本【左利き専用メジャー&定規つき】(e-MOOK)
アマゾン
●全体の印象は、軽い!
まずは、全体の印象から――。
普通の本(四六版)より大きいB5判(週刊誌サイズ)の大きさで、目立つ黄色のパッケージに黒文字で書名。
箱状のパッケージで手に取ると、思いのほか、軽い!
これが第一印象。
私が買ったお店では紐掛けされていたので、立ち読みはできなかった。
(付録を盗られないためには仕方ないのかも。)
ボール紙の箱の横に何枚かのページがあり、これが“本”の部分。
この“本”の部分を見ると、いわゆる『週刊○○百科』などのDVDや組み立て模型が付録としてついている系のものに付属している「解説」部分に比べると、明らかに少ない。
聞いてはいたが、かなりショック!
家に持って帰り、開けてみる。
付録のメジャー(洋裁用に使うようなもの)や、登場する若いタレントさんや紹介商品の情報等、奥付の編集関係者も女性のようで、それらから言えるのは、どうも20代前半ぐらいの若い女性をターゲットにしているという感じ。
付録つきの雑誌などを買う層は、そういう人たちかもしれません。
(先に挙げた週刊分冊ものは、購買層に男性客が多いかもしれませんが。)
「気になる付録つき雑誌の情報サイト・雑誌付録ダイアリー【発売予定・レビューブログ】」でも、〈⑤付録ジャンル【女性】〉で分類されています。
(左利きの本 【付録】 左利き専用メジャー & 定規)
この手の商品では、ある種の“ライト感覚”が重要な要素なのかもしれません。
(でも、最近の雑誌の付録は、中にはかなりの値打ものも付いていると聞いていますが……。)
●“本”は、貧弱!
次に“本”の部分について――。
【目次】-------------------
左利きにまつわる噂の真相
(▼筆者注:日本における左利き研究の第一人者、『左対右 きき手大研究』著者・八田武志さんによるQ&A)
左利きあるある
・須田亜香里さん(SKE48)
・大東駿介さん(俳優)
・川村文乃さん(アンジュルム)
『悲しくも笑える左利きの人々』著者・渡瀬けんさんインタビュー
レフティグッズカタログ
・文房具編
・キッチン編
・番外編
奥付
SPECIAL ITEM
(▼筆者注:付録商品、問合せ先等の紹介)
------------------------------
これはどう贔屓目にみても、ボリューム不足です。
アマゾンのレビューやブログの感想なんかでもあったかと思いますが、「もう少し読むところが欲しかった」というのはみんなが思うところでしょう。
ページ数の割に、写真が大きめで、文字情報が少ない。
この程度なら、以前あった週刊誌の「左利き特集」のほうが、少ないページ数にぎっしり詰め込んで、内容的にはるかに凌駕しています。
*参照:『レフティやすおのお茶でっせ』週刊誌<左利き特集号>記事:
2016.12.1
左利きはつらいよ特集詳報-『週刊ポスト』2016年12月9日号
2016.7.8
女性セブン2016年7月14日号左利き特集・内容紹介
せめてそれぐらいは期待していたのですけれど。
・・・
個々の内容について――
「左利きにまつわる噂の真相」
=ワンポイントの情報が6つ並んでいるだけ。質問数も少なく、解答も120文字程度では、物足りない。
「左利きあるある」
=若手の左利きタレント3人のインタビューですが、それぞれ4、5問ぐらいで、物足りない。
・須田亜香里さん(SKE48)
=この中では一番年長なのか、右利き仕様の社会に慣れて、左使いは返って戸惑うとか、左利きあるあるの一つとして、そういう気持ちはわかるけれど、あまり強調して欲しくないなあ、社会の変化をもっと前向きにとらえてほしいと思いました。
・大東駿介さん(俳優)
=右利き役の場合のお話は面白かったが、左利きの人は両使いを目指すのがいいかのような発言は、強度の左利きの私は疑問に思いました。
・川村文乃さん(アンジュルム)
=ご自分の愛用のハサミを写真入りで紹介しているのは、好感を持ちました。左利き用の教本を、という希望の表明にも同感。
―川村さん以外3人中2人が両使いのような傾向の人、もしくは右利き仕様に慣れた人で、左利きの人の話として左利きへの理解を促すという点では偏った印象を与えかねず、残念に思います。
聞いてみないと分からないので、こういう人選は難しいのですが、それだけにより多くの人に聞くことが大事でしょう。
「『悲しくも笑える左利きの人々』著者・渡瀬けんさんインタビュー」
=2009年1月発行の本で、およそ10年がたったその後の変化を聞いている点は、感心した。
「レフティグッズカタログ」
・文房具編
=8点(万年筆・メモ用紙カバー・ボールペン・鉛筆削り・カッターナイフ・ハサミ・鉛筆グリップ・彫刻刀)
・キッチン編
=8点(包丁・レードル・ビーター・スプーン・ソムリエナイフ?・キッチンハサミ・急須)
・番外編
=4点(硬式野球グローブ・扇子・ゲーミングマウス・超薄型財布)
―全般によく知られたアイテムが多く、おおっと思うものは少なく、もう少し頑張って調べてほしかった気がします。
総リストじゃないんだから、そこまで多くは求めないけれど、こんな意外なものもあります、という商品がもういくつかあれば、と思いました。
たとえば、左用のバイオリンとか。右でも左でも使えるバターナイフとか。
*参照:メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
【左用のバイオリン】
第512号(No.512) 2018/2/17「【左手・左利き用品を考える】右用と左用の違い(19) 楽器編(1)バイオリン」
【右でも左でも使えるバターナイフ】
第478号(No.478) 2016/9/17「【左手・左利き用品を考える】右用と左用の違い(6) バターナイフ 編」
*本書で紹介されている本:
『左対右 きき手大研究』八田武志/著(化学同人刊)
『左利きの人々』渡瀬 けん/著 中経の文庫 2009.1
・・・
それにしても(小さい活字であっても)女性タレントさんの衣装やアクセサリーなどの情報はいるのでしょうか。
左利きの人のための衣装やそれならともかく。
(制作上の都合で、女性誌などでは当たり前のことかもしれませんが。)
●付録のメジャーと定規
いよいよメインの付録について――。
【左利き専用のメジャー】
メジャーが、この“本”の目玉でしょう。
確かに、左用のメジャーはめったに見かけません。
左専用ですので、右から左へ目盛の数字がふってあります。
(~・3・2・1・0)
片面は、すべての数字が同じ大きさで、もう一面は、10センチごとに大きな字で表示されています。
メジャーの本体には、左手の絵と「Lefty」の文字が印刷されています。
その裏には、巻き取り用のボタンが付いています。
カチャカチャと出して、ピュッと巻き取れます。
左用のグッズは色々持っている私ですが、メジャーは初めて。
ちょっと嬉しいですね。
工業系の男性だった私には、メジャーというと、スチール製で、2~3メートルのものがイメージされます。
これは、布製?の洋裁などで使うタイプで、150センチメートルのもの。
洋裁なんかしないという男性でも、メタボが気になる人なら、お腹回りかなんか計るのにいいかもしれません。
【左利き専用の定規】
アクリル製の20センチメートル。
筆箱(ペンシルケース)に入れるには、ちょっと長い感じ。
左専用ですので、右から左へ目盛の数字がふってあります。
(20・19・18 ~ 3・2・1・0)
メジャーもそうでしたが、右からの逆振りの数字はありません。
右利きの人は、ちょっと戸惑うかもしれません。
これを使ってもらって、普段左利きの人が、利き手に合わない道具でどのような不便さを感じているかを知ってもらう、といいでしょう。
●左用の定規について
・目盛の数字の並びについて
(画像:左用と右用)
通常の右用定規とは逆振りの目盛の数字について書いておきましょう。
ふつうの定規は、目盛が付いていて、左端の0から1センチごとに目盛に数字が表記されています。
通常、右利きの右手書きの人は、線を引く際、左から右へ引きます。
このとき定規の目盛の数字が左から始まるものであれば――仮に15センチ定規の場合は、
(0・1・2・3・4・5 ~ 15)
5センチの線を引くときは、見たまま、0から5まで引けばいいのです。
ところが、左利きで左書きの人の場合は、右から左へ引くのが引きやすく、大抵の人はそのようにします。
その場合、普通の右用の定規では、右端の15から5を引いて、10まで引くようにします。
( ~ 10・11・12・13・14・15)
あらかじめ引き算をしなければならないわけです。
これは面倒。
子供の時、右用定規しかなかったので、端の目盛から5・4・3・2・1と5目盛数えて、15から11まで引いて、1センチ間違ったことがあります。
左用だったらこんな間違いはしなかったのに……。
・左用定規の種類
(画像:左専用・左メイン・両用・右メイン)
今市販されている左用の定規には、大きく2種類あります。
ひとつは、本書に付録のような「左専用」。
もう一つは、「左右両対応(両用/兼用/共用)」のもの。
「左右両対応」には、3種類に分類できます。
左用表示がメインのもの、その逆の右用表示がメインのもの、裏表で右用と左用を表示するものや2編をそれぞれ右用と左用に利用するもの。
(1)右がメインのもの(右用の左から右への数字が、上に書かれていて、その下に小さな字で右から左ものものが表示されているもの)。
(上側)|0・1・2・3・ ~ 13・14・15|
(下側)|15・14・13・12・ ~ 2・1・0|
(2)左右平等のもの(片面が右で、その裏面が左、もしくは一方の辺が右で、もう一方が左)
(表側)|0・1・2・3・ ~ 13・14・15|
(裏側)|15・14・13・12・ ~ 2・1・0|
定規には、2面があります。
表と裏の2面を使って、右用左用の両方を表示する。
┌――┐ 定規には、2辺があります。
|0 0| 右側と左側のそれぞれの辺を使って、
|1 1| 右用表示と左用表示とを併用する。
|2 2|
| |
(画像:上はAlhの左専用、下は100円ショップの定規)
(3)左用がメインになったもの。(1)の上下を入れ替えた表示。上に左用の右から始まる数字を、その下に、左端始まりの表示を入れる。
(上側)|15・14・13・12・ ~ 2・1・0|
(下側)|0・1・2・3・ ~ 13・14・15|
(1)が、一番よくあるタイプかもしれません。
(2)は、(私の私物で言いますと、)無印良品の15センチ定規や100円ショップで買ったアルミ製30センチがあります。
(3)は、クツワの左用定規など。
(画像:右から3つが(1)の右用メイン、真ん中が(2)左右平等の完全両対応、左端の2点が(3)の左用メイン)
*左手・左利き用定規に関する主な記事:
2005.9.12
左手・左利き用定規(ものさし/物差し)のこと
2015.12.31
斬新さで人目を引く、左右両用の無印良品・両面目盛の定規15cm
2016.5.6
左手左利き用品考-右用と左用の違い(2)定規編-左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii第467号
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『レフティやすおのお茶でっせ』より転載
宝島社『左利きの本【左利き専用メジャー&定規つき】』買いました
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