レフティやすおの新しい生活を始めよう!

50歳からが人生の第二段階、中年の始まりです。より良き老後のために良き習慣を身に付けて新しい生活を始めましょう。

<右手と左手>の立場を語る「兄弟」~『イソップを知っていますか』阿刀田高

2012-07-11 | 左利き
メルマガ『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』
第291号(No.291) 2011/12/17「名作の中の左利き~推理小説編-3-「兄弟」阿刀田高」
で紹介しました、左手と右手にまつわるショートショート、阿刀田高/作「兄弟」が読める本が文庫で出ました。

『イソップを知っていますか』阿刀田高/著 新潮文庫 2012/6/27

終わり近く、「第9話 役立つ知恵と愚かな思案」の中で、親の愛情に優劣があった場合の例として、イソップ寓話の安土桃山時代の邦訳、古活字本『伊曾保物語』の
「猿と犬の事」のあとに紹介されています。

分かりやすいイラストが入っていますので、パラパラとめくっていれば、すぐに見つかるでしょう。

2ページ分ほどですので、立ち読みでも読めてしまいます。
(もちろん、買って読んでいただきたいのですけれど、読めてしまうものは仕方がない…!?)

依怙贔屓(えこひいき)はいかん、という教訓話です。

しかし、左利きライフ研究家として見ますと、これは左利き問題を知らしめる重要なお話とも言えます。

ぜひ一度お読みください。

*阿刀田高「兄弟」
初出:東京新聞等 昭和56年(1981)5月31日
現行本:『新装版 最期のメッセージ』講談社文庫 2009.1.15 収録

 ・・・

メルマガでも書いていますが、この作品を読んで連想したのが、ベンジャミン・フランクリン「左手からの手紙」(または「教育を監督する方々へのお願い」)でした。
これはそれぞれ以下の本に収録紹介されている文章です。

斎藤茂太/著『左ききの人はなぜ才能があるのか―「左きき」の性格分析』KKベストセラーズ・ワニ文庫(1993)
「第5章 なぜ左ききの人は少数派なのか/双子の姉から妹への手紙」(p.164-165) 
―『左ききの人の本』MG出版(1987)刊の文庫版

スタンレー・コレン/著『左利きは危険がいっぱい』石山鈴子訳 文藝春秋(1994)
「第16章 左手利きたちよ、立ち上げれ」中「教育を監督する方々へのお願い」(p.392-394)
―例の左利き短命説で有名になった著作、実際は左利きの人を擁護し、左利きに優しい道具・機械の普及を説いたものと言っていい

読み比べてみるのも一興かと思います。

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※本稿は、ココログ版『レフティやすおのお茶でっせ』より
「<右手と左手>の立場を語る「兄弟」~『イソップを知っていますか』阿刀田高」を転載したものです。
(この記事へのコメント・トラックバックは、転載元『お茶でっせ』のほうにお願い致します。ただし承認制になっていますので、ただちに反映されません。ご了承ください。)
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