工藤鍼灸院・院長のひとりごと2

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たまにはまじめに・・・

2007年06月05日 19時46分31秒 | 鍼灸・東洋医学
ここ数日、全然仕事と関係ない話ばっかりしておりますなぁ。いい加減本来の路線に戻そうかと反省致しました。
どうもこんばんは。昨日の鼻カゼもすっかり回復致しました院長でございます。

それじゃ、今日の話題は何にしようかなぁ・・・(^^;)
あ、そうそう、「寝汗を大量にかく」という患者さんがおりました。ここ最近、毎朝べっとりと大量の汗をかいているというのです。
今日はこれの解説にしよう(^^)

寝汗の事を東洋医学では『盗汗』と申します。「知らないうちにかいている汗」という意味ですが、昔の人は良く考えたもので感心してしまいます。なかなかセンスの良いネーミングでございますねぇ。

以前、眠る際に起こる身体の気の動きについてご紹介致しました。我々には『陰気』という安静的な気と『陽気』という活動的な気がございまして、昼間は陽気が外に出て活動し、陰気は内側に潜んでおります。これが夜になると逆転し、陽気が内側へ入って陰気が外に出るのですが、この陰陽の内外交代が起こる事で眠気が発生するわけでございますね。
これがですね、元々何らかの原因で陽気(熱)が内側に多い場合、夜になって外から内へ陽気が入って参りますと、内部の陽気(熱)が非常に多い状態となりますよね。この際、元々内側にあった熱と外から入ってきた陽気がけんかを致しまして、はじき出された分が汗となって排出されるというのが盗汗の東洋医学的な病理であります。

突発的な内熱の場合は腎虚か肝虚による内熱が原因で、証に随った治療をすれば盗汗をかかなくなって参ります。

慢性的に続く盗汗の場合は、肺気の巡りが悪いせいで腎の津液(水)が少なくなり、肝に血熱が停滞している状態と考えられます。
当然ながら慢性的な状態の方が病態は悪く、肺の病や肝臓の重篤な病の場合ではこのような病理状態による盗汗がみられる場合があるのですが、これが結構厄介です。こういう場合は専門医による検査をお勧めする事もございます。
コメント
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