千の天使がバスケットボールする

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41年ぶりの親王誕生に

2006-09-08 00:50:16 | Nonsense
帰って参りました――。手術を終えた紀子さまは、手術室の外で秋篠宮さまに迎えられた。吉報は、隣室で待機した秋篠宮さまから北海道を訪問中の天皇、皇后両陛下に真っ先に伝えられた。
愛育病院3階の手術室。廊下を隔てた向かい側の部屋には、紀子さまの出産に待機する秋篠宮さまの姿があった。金沢一郎・皇室医務主管が付き添った。普段は陣痛・分娩(ぶんべん)室として使われている部屋だが、この日のためにソファが持ち込まれ、両陛下への連絡用に臨時の電話器が取り付けられた。

6日午前8時半前。紀子さまに麻酔がかけられ、ほどなく赤ちゃんが取りあげられた。直前まで「性別は知りたくない」と話していた秋篠宮さまは、保育器に入れられた我が子と対面。金沢医務主管が「親王さまです」と報告すると、秋篠宮さまは淡々と「ありがとう」と答えたという。
手術を終えて手術室から出てきた紀子さまに、秋篠宮さまが語りかけた。
「ご苦労さまでした」
「帰って参りました」

札幌市の宿舎で待ち受けていた両陛下は、秋篠宮さまから電話で直接、朗報を聞いた。(2006/9/6朝日新聞)

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昨日は、同じシマで働いている腐女子より、出勤早々秋篠宮家に親王誕生の報告を受けた。なんと彼女は、出勤途中にテレビの街頭インタビューを受けて、無事男児を知ったそうだ。これほど生まれてくる赤ちゃんの性別に、国民の注目が集まることはなかっただろう。というよりも国民の期待は、男児誕生だった。大きな声ではいえないが、妃殿下が妃殿下たるためには、外交よりも何よりも皇位継承者たる男児を出産しなければならない。ところが、秋篠宮さまのご誕生以降、清子さまからはじまり次々と姫君ばかり10人生まれる。そこへふってわいたような、39歳になるという紀子さまの三人めのご懐妊。さぞや強力な医師団のもとに、男児の産み分けをされていたのではないかと誰もが想像しただろう。

ところが手術を執刀した主治医によると、特別なことはされていなかったと言う。

ランチタイムでは、そんなことありえない、絶対産み分けをしているという意見に全員一致していた。しかし私は、本当に自然にまかせての男児ご懐妊だと思ったのが、次の記者会見での医師の談話だ。

「性別や障害などの情報は、両殿下ともお知りになりたくないという話だった。(中略)単に知りたくないということでなく、どんな状態の子どもであっても、自分たちのこどもだから受け入れたいんだというお気持ちが非常に強い。今までもそうだったし、今回もそうだった。」
医師は非常に感銘深かったので、伝えたいと会見でこたえている。

この話には、多くのことを考えさせられる。

国内のあらゆる家庭よりも、健康な男児を望まれる宮家において、しかしだからこそバックグランドとは切り離して、ひとりの個性をもった人間をその人らしく健やかに育てたいという生命の誕生と人間に対する畏敬の念と、ごく平凡な親と同じ家族への深い愛情を感じた。3人目も女の子だったら、国民は多少がっかりするかもしれない。男児誕生より経済効果は低い。そんな世間の思惑とは関係なく、こどもを育てる決意もあったのだろうか。お世継ぎのためにこどもを望んだというのと、生まれてきて欲しかったからあなたを生んだのだというのでは、こどもに対するアイデンティティがまるで違う。どちらが本人にとって幸福感と生きる喜びを与えるかは言うまでもないだろう。

また近年、科学の発達による超音波診断によって、胎児の時から両親、医師ともに様々な情報をえることができるようになった。そのおかげで、胎児の時から早い治療や手術も行えるようになるという効果もある。けれども超音波診断ではっきり目で障害があると確認できた場合は、どうなのだろう。それを考えると、どんなこどもであっても受け入れたいというおふたりの強い意志は、しみじみと尊いものに感じる。

紀子さまに懐妊の兆候が確認された2月7日。宮邸で超音波検査を受けた直後、紀子さま本人が医師から検査結果の説明を受けている最中に、懐妊の報道が流れた。夫の秋篠宮さまに自分で結果を報告できなかったことに、紀子さまは大きなショックを受けたという。今回、もうひとつ印象に残った医師の談話は、「本当におめでとうございます。親王さまです」と申し上げても、殿下は非常に淡々と「ありがとう」と話されたことだ。自らの立場から感情を抑制する殿下の姿は、ある意味で実にプロフェッショナルな方だと感心した。そんな殿下も紀子さまのご懐妊以来、まるでお家騒動のような過熱するマスコミの報道に、怒りをあらわにして宮内庁に苦言したそうである。国民は、事実を知る権利がある。しかし興味本位の憶測による詮索と、知りたい事実は異なる。新宮さまには、静かな環境でのびのびと育っていただきたいと願っている。

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