《手造の旅》北スペイン、第四日目。ラグアルディアを出てブルゴスまでの一日
*
リオハ地方のホテルを出てすぐ、是非見てみたい酒蔵があった。その建物が現代建築家カラトラーバの設計によるものでおもしろそうだったので。ラグアルディアのホテルを出発してほどなく、ワイン畑の中に見えてきた。
近づいてみるともっと面白い。
全景はこちらから。
**
ナヘラは川と赤い崖に挟まれた場所にある古い伝説のある街。
1032年、ナバラ王ガルシア三世が山うずら(キジ?雷鳥?)を追うコンドルに引かれてはいった洞窟で聖母マリアの像を発見した事にはじまる。
その聖母マリア象は、このナバラ王国の霊廟の奥に置かれている
実はこの場所自体が発見された洞窟。鐘と百合それに火のついた洞窟が王を迎えたのだと言い伝えられる。※拡大してご覧ください。
事の真偽はともかく、ここにはたくさんの王族の墓があった。なかで目を引いたのがこの12世紀王妃ブランカのものと伝えられる石棺。蓋と本体の石は違う色、全体にすばらしいロマネスクの彫刻が施されている。
修道院の外へ出るとその塔の上や赤い崖の断崖にたくさんのコウノトリが巣を作っている。
崖に開けられたたくさんの穴は何なんだろう?それを探求する時間はなかった。
***
サン・ミジャーンと言われても知らない名前だけれど、サンテミリオンという名前ならワイン好きなら聞き覚えがあるに違いない。イタリア語ならエミリオ。彼が修行した岩穴とその後につくられた大修道院が現在世界遺産に指定されている。
ここを訪問する日本のツアーはほとんどないが、時間のある《手造の旅》なのだから、行ってみましょう。
聖ミジャーンの暮らした「スッソ」と、その山のふもとにつくられた「ユッソ」からなっている。
両者ともに個人で入場して勝手に見学することはできない。必ず修道院のガイドが案内するツアーに入る必要がある。さすがに両方はむずかしい。特に「スッソ」は乗合専用バスも使わなくてはならない。今回は「ユッソ」の方を案内してもらうことにする。
この大修道院には、スペイン語とバスク語の最も古い文字が残されている。本自体はラテン語の聖書。重要なのは余白に書かれた文字。当時の彼らの言葉であるカスティージャ語(スペイン語)あるいはバスク語によって注釈を加えている。11世紀頃のもの。
※これは複製
聖堂の祭壇画は、まるでサンチアーゴのように戦場に現れて敵を倒す聖ミジャーンの図
精巧な象牙の彫刻で飾られた聖遺物箱。箱自体はナポレオンの略奪によって金属部分だけが持ち去られ、不要とされた象牙彫刻が遺された。そして新たな金属フレームによって再構成された。
聖ミジャーンのリアルな姿。弟子たちの表情もいきいきしている。
ガイドしてくれた方が戸棚を開けると…はじめ土管が入っていたのかと思った。
実は羊皮紙でつくられた巨大な聖歌用楽譜。なんと一冊30キロから60キロもあるそうな。
これらの保存には細心の注意が払われ、温度湿度をコントロール。さらに、ネズミ対策としては…
この横の穴から猫を放り込んで駆除させたとの事。
****
サント・ドミンゴ・デ・カルサダは、生き返る焼かれたニワトリの話で有名。
14時半、ちょうどスペインのお昼時。
パラドールにてゆっくりとアラカルト。
アミューズ三種
特においしかったのが地元のボラーヘという野菜。
フォアグラデザート
16時過ぎに食事が終わると、ちょうど教会も開く時間だ。
聖ドミンゴはひとりで巡礼のための道や橋を整備したと言われる。聖人とされた彼の遺体はこの地下にある。
「生き返る焼かれた鶏の奇跡」にちなんで、教会のなかに鶏が飼われている。光のあたっているところです。
この教会もまたロマネスク彫刻が見もの。ライトアップが上手にされているダビデ。
教会を出て旧市街を歩き
ブルゴスへ向けて出発。
今日はブルゴス新市街に位置するホテル。そろそろ胃も疲れているので夕食はお休み。ま、食べ終わったのが16時過ぎでしたからね(笑)
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リオハ地方のホテルを出てすぐ、是非見てみたい酒蔵があった。その建物が現代建築家カラトラーバの設計によるものでおもしろそうだったので。ラグアルディアのホテルを出発してほどなく、ワイン畑の中に見えてきた。
近づいてみるともっと面白い。
全景はこちらから。
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ナヘラは川と赤い崖に挟まれた場所にある古い伝説のある街。
1032年、ナバラ王ガルシア三世が山うずら(キジ?雷鳥?)を追うコンドルに引かれてはいった洞窟で聖母マリアの像を発見した事にはじまる。
その聖母マリア象は、このナバラ王国の霊廟の奥に置かれている
実はこの場所自体が発見された洞窟。鐘と百合それに火のついた洞窟が王を迎えたのだと言い伝えられる。※拡大してご覧ください。
事の真偽はともかく、ここにはたくさんの王族の墓があった。なかで目を引いたのがこの12世紀王妃ブランカのものと伝えられる石棺。蓋と本体の石は違う色、全体にすばらしいロマネスクの彫刻が施されている。
修道院の外へ出るとその塔の上や赤い崖の断崖にたくさんのコウノトリが巣を作っている。
崖に開けられたたくさんの穴は何なんだろう?それを探求する時間はなかった。
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サン・ミジャーンと言われても知らない名前だけれど、サンテミリオンという名前ならワイン好きなら聞き覚えがあるに違いない。イタリア語ならエミリオ。彼が修行した岩穴とその後につくられた大修道院が現在世界遺産に指定されている。
ここを訪問する日本のツアーはほとんどないが、時間のある《手造の旅》なのだから、行ってみましょう。
聖ミジャーンの暮らした「スッソ」と、その山のふもとにつくられた「ユッソ」からなっている。
両者ともに個人で入場して勝手に見学することはできない。必ず修道院のガイドが案内するツアーに入る必要がある。さすがに両方はむずかしい。特に「スッソ」は乗合専用バスも使わなくてはならない。今回は「ユッソ」の方を案内してもらうことにする。
この大修道院には、スペイン語とバスク語の最も古い文字が残されている。本自体はラテン語の聖書。重要なのは余白に書かれた文字。当時の彼らの言葉であるカスティージャ語(スペイン語)あるいはバスク語によって注釈を加えている。11世紀頃のもの。
※これは複製
聖堂の祭壇画は、まるでサンチアーゴのように戦場に現れて敵を倒す聖ミジャーンの図
精巧な象牙の彫刻で飾られた聖遺物箱。箱自体はナポレオンの略奪によって金属部分だけが持ち去られ、不要とされた象牙彫刻が遺された。そして新たな金属フレームによって再構成された。
聖ミジャーンのリアルな姿。弟子たちの表情もいきいきしている。
ガイドしてくれた方が戸棚を開けると…はじめ土管が入っていたのかと思った。
実は羊皮紙でつくられた巨大な聖歌用楽譜。なんと一冊30キロから60キロもあるそうな。
これらの保存には細心の注意が払われ、温度湿度をコントロール。さらに、ネズミ対策としては…
この横の穴から猫を放り込んで駆除させたとの事。
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サント・ドミンゴ・デ・カルサダは、生き返る焼かれたニワトリの話で有名。
14時半、ちょうどスペインのお昼時。
パラドールにてゆっくりとアラカルト。
アミューズ三種
特においしかったのが地元のボラーヘという野菜。
フォアグラデザート
16時過ぎに食事が終わると、ちょうど教会も開く時間だ。
聖ドミンゴはひとりで巡礼のための道や橋を整備したと言われる。聖人とされた彼の遺体はこの地下にある。
「生き返る焼かれた鶏の奇跡」にちなんで、教会のなかに鶏が飼われている。光のあたっているところです。
この教会もまたロマネスク彫刻が見もの。ライトアップが上手にされているダビデ。
教会を出て旧市街を歩き
ブルゴスへ向けて出発。
今日はブルゴス新市街に位置するホテル。そろそろ胃も疲れているので夕食はお休み。ま、食べ終わったのが16時過ぎでしたからね(笑)