旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

オスロからラルダールへ

2012-08-31 00:44:46 | ノルウェー
オスロへ向かう船から、夜明け前に月が神秘的な美しさをみせてくれた
オスロで一番の見所はフログネル公園。ここはグスタフ・ヴィーゲランという彫刻家の集大成がある。これらどこへも持ち出せない最高の作品群は、オスロで見るべき場所に違いない。
国立美術館へは「叫び」をはじめとするムンクの作品を見に行く。以前はどこでも写真が撮れたのだが、今(2012)は、ムンクの作品が置かれている部屋だけが撮影を禁じられている。

その部屋の外にあった初期のムンク作品。これはモネかシスレーみたいじゃないかい?
バイキング船の博物館も必見
最近の忙しすぎるパッケージツアーではここへの見学が入っていないものもあるが、もったいなぁい。

**
オスロからソグネフィヨルドの奥に位置するラルダールという小さな村へ向かう、途中にいくつもの「フィヨルド」と呼ばれる細長い湖に出会う。
きのうまでかなりの雨が降っていたということで、いつもは存在しない巨大な滝が出現していてびっくり。

ラルダールへ到着した頃には19時半になろうとしていた。フロムでつくられている地元のビール↓


山間の小さな村=海辺の小さな村、という不思議な位置にあるラルダールの夕暮れです。
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コペンハーゲン、クロンボー城、オスロへの船泊

2012-08-30 00:37:09 | デンマーク
コペンハーゲンと言えば「人魚姫の像」
足が美しい人魚というのも珍しい。これも理由があってこのように描写されているのだけれど、それはまた別の機会に。
近くにシルバーシークルーズの船が入港していた。
昨年姉妹船「シルバー・スピリット」に六泊したからはっきり言えるのだが、クルーズ船は船体が大きすぎない方がむしろ快適である。船室は充分な広さがあって、船内はわかり易いのが良い。※昨年小松が乗船したシルバーシーのクルーズについては、こちらからお読みください。
**
お昼ご飯のレストランで迎えてくれたワンちゃん、いかつい顔に優しい目。
メニューは定番オープンサンド黒パン麦パンが美味しいのです。

午後、北シェラン島の海峡を守っていたクロンボー城へ
ここは「ハムレット」の話のモデルになった城として知られている。シェークスピア自身が来た事はなかったというが、イギリスからの旅の劇団は訪れたこともあったようだ。
16世紀からの城の中庭
その真ん中にはかつて彫刻で飾られた噴水があったという。その再現モデルがこちら
ガイドさんはいつも「スェーデン軍に持ち去られて、今も一部がドロットニングホルム宮殿の庭に飾られています」と解説する。小松はいつもそれらを写真に撮って具体的に比較して見るのだが…はっきり同じと確認できるものは見つからない。ううむ、青銅の像というのは溶かされてしまえば跡形もなくなるものだから、ムズカシイ。あるいは似せて後から鋳造したりしていないかしらん?
説明されても、実際に自分で確認できないことは多い。素朴にそういう疑問を持ち続けることが必要だと思う。

ここには16世紀のデンマーク人天文学者ティコ・ブラーエも来たかもしれない。彼の業績を説明する展示があった。彼の墓はプラハのティーン教会にあるので、チェコ人だと思っている人も多いかも。
彼は地動説者だったという事で、はじめ「たいしたことない」と思い込んでいたが、調べてみるとかなり優秀な観測者であったようである。ケプラーが彼の業績を継いだ事も幸運であった。

閑話休題★地動説をはじめてとなえたコペルニクスはティコ・ブラーエの生まれる三年前・1543年に北ドイツのバルト海に面した小さな街で亡くなっている。コペルニクスは天動説を主張した書「天体の回転について」を、意図的に死後に発表した。自分亡き後、誰かがその真実を理解してくれると、信じていたのだろうか。

クロンボー城のタピスリー
これについてはこんな話

最後に城の地下牢を案内してもらい、そこで座り、思案している巨人に出会う。デンマークが危機に陥った時に立ち上がると言われているホルガー・ダンスクである。

***
16時にコペンハーゲンの港に到着。
チェックインを済ませると紙のルームキーを渡される。
船室はコンパクトながら快適
夕食のバッフェは北欧風。「スモーガスボード」と呼ばれる。なかでもこの赤いザリガニの種類のエビはとても美味しい。

17:45からの早い夕食を終えて、さらに一時間ほどして、水平線に美しい夕陽がおちていった。

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コペンハーゲン到着してすぐにチボリ公園へ

2012-08-29 00:41:10 | デンマーク
フィンランド航空、成田発09:25にてヘルシンキ経由コペンハーゲンへ。
コペンハーゲンのホテルへは17時に到着。中央駅からひと駅だけ離れるともうこんな開発途上地区の快適なホテルがある。
歩いてすぐに地下鉄駅もある。モノレールのように上を走っているのがそれ。我々一行はこの写真では見えない下の線路から一般電車を利用切符は市内交通共通の2ゾーン用二回券を往復で利用29デンマーク・クローネホームに降りたところにある時間打刻機でガッチャンしましょう。電車到着
10分ほどでコペンハーゲン中央駅
駅の外すぐにチボリ公園入口があるが、市庁舎側のアンデルセン像に挨拶してから入ることにする。
チボリ公園は1843年オープン。アンデルセンの書いた童話がモチーフになった展示がすでにあったのであります。

百年以上後にアメリカでオープンするディズニーランドはチボリ公園を研究してつくられた。チボリは広さでは全くディズニーランドに及ばないが、安らぎを感じさせる大人でも楽しい空間として、個人的にこちらが好き。
このプロムナードで以前デンマーク女王が歩いておられるのに遭遇した。鮮やかな青いコートでさっそうと、笑顔で手を振って去っていった。

入ってすぐのところにあるパントマイム劇場は開園当初から今にいたるまで、チボリのひとつの名物である。
芝生に囲いを作って作られた座席は年配のドイツ人たちが占領していた。

遊園地の出し物と侮るなかれ、出演するダンサーたちはすばらしい動きをしている。

しかし…昔からの伝統がひとつ失われていることに気付いてしまった。
こちらに書きました。
**
チボリにはおいしいレストランもたくさんある。そのひとつで夕食を。北欧らしいにしんの漬もの各種
そして、お肉を焼いてもらったらこれがけっこう美味しかったのです。

外へ出ると電飾が美しいインド風のパビリオン

変に点滅していなくて品が良い。遊園地によくあるそうぞうしいアナウンスや乗り物の音が聞こえてこないことが、チボリ公園と他の遊園地の大きな違いである。チボリ公園には話題のマシンや目玉になる最新のアトラクションは何もない。その「ない」ことが安らげる空間である理由なのだろう。五年後十年後にもチボリはこのようであってほしい。
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オランジェリーからルーブルへ

2012-08-13 23:05:05 | フランス
パリ滞在の一日。午前中の二時間だけ、希望の方とガイド付きオランジェリー美術館見学。
きのうジベルニーの庭へ行っているみなさんだから、ここをより楽しめる筈。

今日、ガイディングしていただいた中で、新たに知ったこと。
ドランの描いたピエロ二人の絵のうち、右側の人物がポール・ギョームの顔になっている。
何度も見ていた絵だったが知らない逸話であった。
この美術館は、おそらく小松が一番回数を多く訪れている美術館。それでも、もちろん、まだまだまだ、まあだ、知らないことがいっぱい、あたりまえだが見所は尽きない。面白いことがいくらでも見つかる。

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ルーブル美術館へ行きたい方が多かったので、道案内を少々。バカンスのこの時期とても混んでいるし、もともとが迷路のような場所だから、定番作品を探しながら歩いているとそれだけで二時間ぐらいあっという間に経ってしまう。
定番の場所だけにお連れするのでは、小松が道案内する意味がない。ということで、お気に入りの中世フランスの彫刻セクションも少しご紹介。けっこう白黒の方が雰囲気が伝わる

夕食は近くのアール・ヌーボー装飾が美しいカフェにて
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ヴェルサイユ宮殿がまたやってくれてます

2012-08-12 07:43:41 | フランス
モネが住んだジヴェルニー(ジベルニー)の庭には睡蓮だけでなく、色とりどりの花がある。

ルーアンを出て10時前にはモネの庭の前に到着。

日差しは暑いが、さわやかな風の吹く良いお天気。雲が時折空をよぎってゆく。
このジベルニーの睡蓮の庭を見るのに最良の環境かもしれない。

ただ、バカンスシーズン真っ只中ゆえ人は多い。モネの家に入るのに行列。アメリカ人がやはり多い。

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昼食をヴェルサイユ宮殿前の団体御用達レストランで食べる。14時15分に入場予約があったのだが、とにかく混雑していてなかなか入場許可してくれない。二十分ほど待たされてからやっと入場。一般の入場券購入行列はもっとたいへん(下写真参照)なのだから、文句は言えません。

★大混雑のベルサイユ宮殿だが、混雑以上にびっくりさせられるアート作品が置かれていた。
以前にもこういうものを置いているベルサイユはあった。これはジェフ・クーンズの作品、おもしろいけれどここに置かれるのはどうなんでしょう?

最近のベルサイユは現代アートの展示を積極的にする場所にもなっている。
これ、よく見ると全部金属の鍋でできている。
下の写真のオブジェはナイフやフォークなどの食器類できている。
作家はジョアナ・ヴァスコンセロスという今年42歳になるポルトガル人女性。確かに面白いし、いつもではないベルサイユがそこに出現している。でも、はじめて来る人はこんなものひとつも見たくないにちがいない。
下は「メリー・ポピンズ」だそうな

日本の村上隆もまたここで展覧会をやったが、その時ももちろん大反発があったそうな。議論を呼び起こすことが現代アートの使命のひとつなのは、そのとおり。これによって彼らの名前を知った人も多いだろう。小松ははじめて「ジョアンナ・ヴァスコンセロス」を覚えました。

***
今日のベルサイユ見学は、普段はいかないトリアノン宮殿の方も訪れる。

こちらこそがマリー・アントワネットが住んだ場所であり、生活があっただろうと思わせるサイズである。普通の邸宅にあるような階段。
彼女のイニシャルがはまっている。

この近くに「田舎屋」がある。マリー・アントワネットが自ら農民に扮して遊ぶためにつくられた場所だ。
これら、外見は農家であっても、内部はかならずしも農家そのものではなく、王妃が快適に過ごせるようになっていたのだそうだ。さもあらん。

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18時ごろにはパリ、オペラ座となりのホテルへチェックイン。
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