旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

ヘルシンキの市内観光で「Löyly」をちょっと覗く

2017-02-15 12:00:00 | フィンランド

定番のヘルシンキ観光だったが時間に余裕があった。ベテランガイドさんに「どこか近頃おもしろいところないですか?」と訊ねてみると、こおんな建物を紹介してくれた。さて、なんでしょう↓

ヘルシンキの駅から南へ三キロほど。観光エリアではないし、ガイドブックに載っているわけでもない。

名前は「Löyly」。意味を訊ねると、ガイドさんは「なんというか…フィンランド語でサウナから立ち上る煙のこと」とむずかしそうに説明された↓レストランでもあるのですね↓

海辺に建つ木造の階段とくれば、まずは登ってみたくなる↓

おや、屋上には煙突が突き出している↓

 

バルト海がきらきらしている朝↓下の写真から左の方向には、世界遺産に指定されている「スオメンリンナ」がちらりと見える。港湾・倉庫地区、近年再開発されているようす。これから人が集まるエリアになっていくのではないだろうか↓

こういう穏やかな青空の日には、冬でもテラスのひなたぼっこ↓

内部のカフェ・レストランエリア↓あれ?ここって、ただのレストランなのかしらん?

上の写真の場所からふりかえると、奥に続く通路がある。その奥に、何やら受付が…↓

あ!そうか、ここはサウナだったのか※今日はお休みで煙はあがっておりませんでしたが、サウナから出てすぐに水に飛び込むというフィンランド式が実践できる立地なのでした

★「Löyly」という言葉について、後日ヘルシンキに住む友人に訊ねてみた。

曰く「サウナに水をかける」という動名詞で、動詞の原型はlöylyäだそうです。サウナにだけつかう、フィンランド語に独特の単語だそうな。やっぱりフィンランド人のサウナへの思い入れというのは、多民族とは違う。温泉にだけ使う単語が日本語にあるようなものか。たとえば…「湯もみ」のような単語は、あてはまる外国語がない。

ちなみにふつうの煙はフィンランド語でsavuという単語になるそうな。

 

 

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サンタクロース・エクスプレスは快適

2017-02-15 09:00:09 | フィンランド

フィンランドの北極圏ロバニェミからヘルシンキへ、夜行列車サンタクロース・エクスプレスに乗るのはこれで何度目だろう。これだけ快適な夜行列車を他に知らない

廊下から室内を見たところ↓ベッドひとつひとつにナンバーがついていて、二つで一部屋を構成している。中には車いす対応やペットOKの部屋もある↓

 

カード式のカギがすでにドアにさしこんである↓内部は狭いが、ベッドの下のスペースにはスーツケースを収納することが出来る↓下の階のコンパートメント。列車は二階建てになっていて、上の階の部屋にはトイレがついている。下の階には小さな洗面台だけついていて、トイレは共同を使う。シャワーも共用。↓

↑小松がもっともスゴイと思ったのは、ハンガーのデザイン。列車が急にうごいても(ほとんどは急にはガッタンなどとはうごきませんが)、壁に当たって音をたてないようにデザインされている↑

★夜行列車でいちばん大事なのは、内装の豪華さや広さではない。

旧ソ連の「赤い矢号」のように、赤いベルベットがはってあろうと、キャヴィアが出てこようと、夜行列車の評価とは関係ない。重要なのは、いかに静かに運航できるか、ということ。この列車は連結器がガッタンガッタン音をたてることもない。走り出したのに気付かないぐらいスムーズなのである。線路そのものも優秀なだということだろう。

二階に登る階段↓

広い方のトイレには、車椅子もらくらく入れる(車いす用の部屋はこのトイレのすぐとなり)↓

哺乳瓶をあたためる専用の機械まで備え付けてあった↓

車両と車両の扉はボタンを押すと開く↓カラフルなくまさんがデザインされている↓

これは古いタイプの車両ドア↓

ダイニングカーへ行ってみた↓朝六時から朝食を↓今日は意外にすいていた↓

↓朝食セットが8ユーロ弱↓サンドイッチにジュースにコーヒー

朝九時にヘルシンキ中央駅到着↓

 

・・・続く

 

 

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ルオストからロバニェミ、夜行列車にのるまで

2017-02-14 22:46:07 | フィンランド

昨夜はオーロラが見られてよかった(^^)安心して、今晩北極圏をはなれられる。朝のスキー場も晴れている↓

ルオストのログハウスに連泊、楽しんでいただけましたでしょうか。バスはログハウス近くで荷物を積んで↓

一時間半でロバニェミの市内到着。ロバニェミはオオナス川とケミ川が合流する地点に出来た交易の町。

1989年にかけられた新しい橋は「きこりのロウソク橋」と呼ばれる。ポールの形が、木こりが丸太に切れ目をいれてつくる独特のろうそくに似ているから↓

ちょうどお昼の時間。市内で一時間、各自ランチタイム。ショッピングアーケードには中国からの観光客がとても多い。日本語のはなかったけれど、こんな中国語のショッピング無料雑誌が積んである↓

午後二時から五時まで、サンタクロース村で過ごす。見えてきた道をまたぐアーチが北極圏と境目をあらわしている。北緯66度33分。一念に一日以上太陽が登らないエリアを極圏としている↓

ここでは、サンタクロースが年中常駐していて、誰でも会いに行ける。でも写真は自分ではとらせてくれない。撮ってくれたものを、(気に入れば)買うというシステム。しかし25ユーロとか30ユーロとか、けっこうするのです↓下の写真のとんがり屋根の建物がサンタさんのオフィス↓

クリスマスに届くハガキを投函するとか、サンタさんからの手紙を注文するとか、それも楽しい郵便局があります↓

午後五時にサンタ村が閉まって、再びロバニェミの市内へ。夕焼けがきれい↓

市内にはお店もたくさんあります 小松はスーパーで列車で食べるフルーツなど買いました↓

  北極圏でもなぁんでも売ってます。

20時半、いよいよ駅へ。21:15発の列車は少し遅れて入線してきた↓

バスは駅のホームまで乗り入れて、列車のすぐ横で停車してくれるけれど、雪の上をスーツケースを引きずって車両に乗せるのはそこそこたいへん。ポーターなどいない。自分でがんばろう。

さて、内部はどんな?

 

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ルオストの凍った湖の上でオーロラ

2017-02-13 23:12:56 | フィンランド

凍った湖の上、午後八時過ぎ。昨夜よりずっと晴れている。 昨夜もオーロラは出ていたが、雲があって、こんな感じにしか撮れなかった↓

※オーロラというのは、高度十万メートル付近で起こる現象。これは気象現象の起きる高さの十倍ぐらいの高度である。

今夜は良いコンディション。北の地平線に白い光が動いている。午後十時ごろ、こんな瞬間がやってきた↓

***メール通信「人生のオーロラは見えたか その2」***

 

オーロラツアーへ参加した人は、帰国後周囲から必ず「見えた?」と訊かれる。

その時、「ほら、こんなふうに」と、誇らしげに見せられる写真がほしい。ですよね?

 今回も、こんなふうにオーロラは出た。

しかし、密かに知っておいてほしいことがある。 オーロラはけっして写真と同じように見えていたわけではない。オーロラの写真は現実よりもカラフルに撮れる傾向がある。

実際にその場で見ていた人は「ここまで緑色のひらひらではなかった」と必ず言う。

 

オーロラ待ちをしている時北の空に光が見えたら、カメラで撮影してみるとよい。

肉眼では白いだけの光でも、それがオーロラなら写真には薄い緑色に写るはずだ。

 

某カメラ会社でレンズを設計している友人に、そのあたりの事を質問してみた。

「どうして、オーロラは見たままに撮れないのでしょう?」

ちなみに、彼はオーロラを実際には見ておりません。

 

曰く

「人が見ているオーロラってスゴク地味なんだそうです。 見た目を再現すると苦労して見に行ったのにつまらない絵(写真)が撮れてしまうのだそうです。 記憶色≠記録色の典型です。」

 

なるほどこれが、ひとつの結論だろう。

通常、カメラは正直に「記録色」の写真を撮る。カメラの製作者も「そのまま(記録色)」に撮れるカメラを目指す。しかし、オーロラの光は特殊なので、一般の光を「そのまま(記録色)」にとれるレンズでも、オーロラだけは「撮れてほしい(記憶色)」に撮れてしまうのだ。なんて素敵な偶然。

 

オーロラが、「そのまま(記録色)」に撮れてしまうカメラがあったとしたら、それは撮影者を失望させる。それよりも「撮れてほしい(記憶色)」写真になる方が喜ばれる。

ソメイヨシノの花は「そのまま(記録色)」の写真だとほとんど白でしかないけれど、印刷物にするときには、ちょっとピンクを強くするほうが「本物らしい」と感じてもらえるのだそうだ。

 

これは「騙されている」のだろうか?

小松はそうは思わない。現実の世界すべてに共通する事柄だ。

実際に起きている事実よりも、自分自身が感じる現実の方が重要。写真であれ報道であれ、自分自身が見たいと思う現実を喜ぶのがあたりまえ。「多くの人は見たい現実しか見ない」と言った人があったが、それは幸せに生きるためのひとつの方法ではないだろうか。

 

冷静に事実を判断できる能力は、優秀ではある。しかし、自分が見たいと思う現実に喜べる人の方が、幸せに生きられる。

 

我々が「よく撮れた写真」と思って喜ぶのは、「見たかったように撮れている写真」である。

けっして「見たまま(真実が)撮れている」ものではない。

「真実はこちらだった」と、つまらない写真を選んで生きる必要はない。

 

人生も同じ。

「真実はどうなのか?」と冷めた目で追及する人よりも、「なんと美しい夜だったのだろう」と、うっとりと記憶をたどれる人の方が、幸せに生きていける。幸せに死ぬことができる。

 

オーロラを、旅を、人生を、その事実がどうであったかを冷静に鑑定する必要はない。重要なのは、自分自身がそれを「美しいものだった」と感じられる心である。

 

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ルオスト滞在~アメジスト掘り、スノーモービルで魚釣り

2017-02-13 18:00:00 | フィンランド

ルオスト滞在、終日自由行動。居心地良いログハウスでゆっくり過ごすのもよいけれど、ひとつアトラクションに参加するのも楽しい。

★アメジスト鉱山に観光客を入れて掘らせてくれるのは、世界でここだけだそうな。朝十時、アメジスト屋さんが受付場所↓

アメジストは、百年前なら高価な宝石だったが、今ではこんな↓ふうに売られるほど安く手に入る↓

アメジストとはギリシャ語で

Αμέθυστος

「酔わない」という意味である⇒※これについて書きました

専用のこんな家のような車で、ぬくぬくと山の上の採掘場まで連れていってもらい↓

山頂の素晴らしい眺めを見たら、三角の入口から採掘場へ入る↓

中には、すでに粉砕された石がごろごろしており、ここからハンマーをつかってアメジストの原石を探すのであります↓

****

午後からは、「スノーモービルでアイス・フィッシング」に参加の方々があった。

まずは、スノーモービルの扱い方の講習↓

「右手の親指でアクセルを押して(バイクとちがって回すのではありません)、左手にブレーキ。一緒には操作しないように。故障の原因になりますから」「赤いボタンはキル・スイッチ。止めたいときにはバンっと押す。」「転倒した時には足を出したりしないこと」

車の免許を持っていればOKとのこと。簡単な説明だけですぐに「さあ、スタート」。日本みたいに丁寧に手取り足取りしてくれません。あとは、「自己責任で行動しましょう」という事。なので、日本の旅行会社カウンターではこういうオプションは販売しにくい。現場のこの雰囲気を知っていないと、どういうものか説明できないし、誰にでも参加してもらえるとは言えないだろう↓

ずらり並んだスノーモービル。一人一台に乗ったのですが…↓

「きみたち、シングル料金支払った?」と言われました。つまり、この時のスノーモービルは二人一台が基本になっていたのだ。※スノーモービルだけのオプショナルツアーの場合は一人一台の場合も多い。それぞれ要確認です。

あらためて、タンデムで乗車して、出発準備OK!↓ おどろいたことに、スノーモービルは三十台ほどもあるだろうか。ほぼ全員が欧米人・白人。アジア人は彼らしかいなかった↓

氷上に到着↓

ゴリゴリ穴をあけて↓

釣り糸をたらすと・・・↓

お!釣れた釣れた↓

 大漁?→

***さぁ、今夜はオーロラ観測最後のチャンス、どうか、見られますように!

 

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