旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

バーゼルの夜

2011-12-28 09:06:57 | スイス
スイスのクリスマス市で最初にひらかれたのはバーゼルなのだそうだ。魅力的な立地をつかった美しいクリスマスイルミネーションだった。
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今日はストラスブールを出てコルマール、リクヴィルをまわり、スイス領バーゼルを見学・泊。
フランス領コルマールの司教区教会、朝の光をあびて美しい↓


昼食を食べたリクヴィルは中世の雰囲気がよくのこされている↓


ライン川沿いを上流に向かって南下。ラインはドイツとフランスの国境、そしてその国境がスイスにぶつかったところにバーゼルの町がある。ここはその立地を生かして古くから通商都市として栄えた。現在でもスイス第二の都市(ジュネーブとだいたい同規模だそうです)として、元チバガイキ(1996年に合併よってノバステル)なども本社をいている。
スイスはシェンゲン協約に加盟したので、我々も国境でのパスポートチェックはない。しかし、税関は置かれている。

国境を超えるとすぐに15世紀初頭のシュパーレン門が見えてきた。

ここを超えるとすぐに旧市街となる。今回宿泊するホテルから国境までも歩いて行けるほどの距離になる。
午後四時には歩いて旧市街へ向かう。ちょうど空が蒼くなって美しい時間だ。ライン川が少し蛇行する丘にあるバーゼルは思いのほか起伏にとんでいる。それが町にアクセントをあたえて歩くのが楽しい。

旧市街目貫通りのライトアップ


大きな教会がたくさんあるけれど、ライン川を見下ろす大聖堂をめざしてゆく。少し坂をのぼってたどりついたミュンスター(大聖堂)横の広場は夢のような光があふれていた。





ミュンスターのすぐ向こうのテラスからはライン川が見晴らせる。左にライトアップされた橋がミッテレーレ橋。こちらのたもとにちょっと面白いものがあるという情報で、そちらをめざした。と…建物の角に見つけました!

この「舌の王様」というのがバーゼルのひとつの歴史を秘めている。対岸の同じバーゼルに対して、「あっかんべ」している。この像がついている建物のお店のメニューも、これです。


※「舌の王様」については下記にもう少し書いております↓
http://www.tour.ne.jp/blog/komatsusin/35784/
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美しきナンシーのスタニスラス広場

2011-12-18 13:53:26 | フランス
朝、メッスを出て09時過ぎから一時間半ほどナンシーへ滞在。世界遺産にも指定されているスタニスラス広場は一見に値する。
雨もあがり、少し濡れた石畳がきれい。雲はだんだんと流れて青空が見えてきた。空気は冷たいが、人もすくなく、なんと素晴らしい朝なのだろう。

フランスはロレーヌ地方の町、ナンシー。ここは神聖ローマ帝国の一角であったが、ルイ15世がロレーヌ公フランツ・シュテファンがハプスブルグ家のマリア・テレジアとの結婚を認める代償としてフランスのものになった。

領主となったのは、ルイ15世の舅である元ポーランド王スタニスラスである。故国での権力闘争に敗れた彼の引退地がナンシー。そこで彼は娘婿をたたえるロワイヤル広場を建設したわけだが、これが現在のスタニスラス広場である。

106×124mという広さは、周りの建物が高すぎないので心地よい。
さて、この写真を見て、なぜこの広場がこれほど美しいのか、だんだんと気付いてこないだろうか?あるいは、次の写真、この広場の北に接しているカリエール広場を見ても同じことが言える。
★余計な建物が視界に入らない★
この広場四方どこを見回しても、高層ビルというものが見えない(注:例外は駅前の建物、少しだけ見えてしまっています)。これだけきびしく景観を守っているからこそ、このスタニスラス広場は美しいと感じられる。

カリエール広場を出ると、かつてのロレーヌ公の宮殿がある。

10時になって、広場に面したナンシー美術館が開館すると思ってドアをたたいたが…あれあれ、よく見ると修復により閉館中!再オープンは2012年の6月と書かれておりました。



ナンシーはアールヌーボーの町としても知られている。今回は行くことのできなかった「ナンシー派美術館」もある。しかし、ちゃんと目を開いて歩けば、こんなふうに銀行のATMだって美しいアールヌーボーが施されているのです。

観光局に少しだけ売っているお土産、カワイイ缶に入ったベルガモット味のキャンディを見つけた。
「あ、これお土産にちょうど良い」と、いうことでみなさん大量買いをしようとしたのですが…全部で十個しかストックがありませんでした(笑)


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メッスの夜

2011-12-17 15:46:41 | フランス
ブリュッセルを出てフランス領ロレーヌの中心地メッス泊の一日。
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昨夜の雪はあがり、ブリユッセルから南アルデンヌへ向かう空は晴れてきた。
三時間ほどでルクセンブルグへ到着。昼食前にボックの砲台へ。
この崖とそこを要塞にしていたからこそルクセンブルグという国があるのだ。現在では地下にはりめぐらせいた洞窟しか残っていないが、かつては巨大な城塞が目に見える形で存在していた。

二時半にルクセンブルグを出て、フランス国境を超えると三十分ほどでロレーヌ地方の首都METZへ到着する。フランス語ではメッスと読むが、ドイツ語的な地名である。ドイツ語ならばメッツとなる。野球チームとは関係ありません(笑)

メッスで有名なのはなんといってもサンエチェンヌ大聖堂。その身廊の高さはフランスでも三本の指にはいるそうな。
また、ここはフランスに数多い大聖堂のなかでも最大のステンドグラス面積6500㎡を誇る。
中でもシャガールのステンドグラスは美しい。

4世紀に同地に建っていた礼拝堂は、後の大聖堂に組み込まれていった。それ故ここはほかのフランスの大聖堂とは形が全然違っている。※このあたりの経緯はまた別に書きます。
司教座カテドラはとてもモダンなデザインなのだが、なんと、古代の石柱を素材にして6世紀につくられたものなのだそうだ。現代の背景とあわさって、とても現代的だ。

少し歩いて、サン・マキシマ教会へ到着。
ここにはジャン・コクトーがデザインしたステンドグラスがある。夕方で暗くなって見づらかったが、それまでのキリスト教を主題にしたステンドグラスとは大きく違う。どこか不気味にみえる目までついている。

大聖堂にもどってみると、内部からの光で外からステンドグラスが美しく見えた。
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ブリュッセルの夜景

2011-12-16 14:17:20 | ベネルクス
ブリュッセル連泊の中日。午前中はブルージュへ。雨は一時小降りになっていたが、お昼ごろには「きょうは本気で降ります」という雰囲気になってきた。

午後三時過ぎにブリュッセルに戻り、グランプラスで解散。以前はここにクリスマス市の出店がならんでいたのだが、今年はサンタ・カタリナ広場に移動して大規模に開催されていた。
巨大な怪獣が口をあけて横たわり、近づくと「がぉ~ぐぉ~」と声までする。中にはいるのはやめておきました。
食べ物屋から各種お土産まで各種あるが、特に小松の目に留まったのがこの指人形。
※この指人形屋さんとのやりとりは、べつの「こま通信」日記に書きます。

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グラン・プラスへもどり、かんたんに夕食。旧知のガイドさんのお勧めにて生のラメーをいただきます。
定番だがムール貝の白ワイン蒸も、ちゃんと大粒でおいしかった。レンズが曇ってしまった

***
世界遺産の広場グラン・プラスのクリスマスのライトアップは、小松の知るかぎり他のどこの町よりもスペクタクル
全体で15分はあるだろうか、ただ光りを当てたのではなく、古今の名曲が大音響でスピーカーから流れ、それにあわせて各種映像が周辺360度に投影されていく。歴史的なギルドハウス群があるからこそ出来る趣向で、まさにグラン・プラスならでわ。
12月16日は16:30から22:00までずっとノンストップ。夕食を終えて20:00に出てきた頃に、雨は雪に変わっていた。雪片がライトに美しく照らされて落ちてくる。雪の夜空高くサーチライトが照らし上げられていく。

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スイス航空でブリュッセルへ

2011-12-15 14:54:24 | 飛行機
スイス航空利用にて「ベルギー、フランス、スイスのクリスマス市をめぐる7日間」へ出発。メッス、ナンシー、バーゼルを訪れる珍しいコースであります。

スイス航空機内食、カレーを選んだけれど、もうひとつはスイスらしく「アルペンマカロニ」でした。

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機内映画。
英語の題名が「Someday」となっていたので、これが日本映画の「大鹿村騒動記」であると最初気付かなかった。
原田芳雄の遺作となった作品である。
内容の短い解説に「18年前に逃げた妻が突然帰ってきて…」となっていた。
http://ohshika-movie.com/

長野県の南アルプスのふもと大鹿村に三百年伝承されている実在の村歌舞伎を舞台にしている。http://www.vill.ooshika.nagano.jp/kyouiku/oosikakabuki/

18年後にちょっとおかしくなって村へ戻ってきてオットを翻弄する妻を大楠道代さんが演じている。若い。実年齢においても、映画の設定においても、六十歳は充分越しているわけだが、演じているにしても動きが少女の様だ。恋している人は若くいられるのだろう、心が躍動している事が結局若さを手放さずにいる動機になる。

オトコはオンナに翻弄されて生きて、オンナもまたオトコに翻弄されて生きていく。一度きりの人生、せっかくならめくるめく翻弄されて生きていくのが正しいのかもしれません。
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