黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

姫シフォン@おっととと!あきらです。

2013-01-27 | スイーツ
 うっすらベージュ色(何風味なのかは不明…砂糖の色?)のシフォン。
 周りに塗られているのは、いちご風味のクリーム。
 上にいちごとキウイ(星型v)が載ってます。
 シフォンはふんわりしっとり食感。

 おっととと!あきらです。:新潟(長岡)※スイーツマルシェ@アオーレで購入。

 

本なお茶会・その20@真昼造船

2013-01-26 | おでかけ
 今回は悪天候かつ極寒の中、最多人数8名。
 最近はちょっと男性多めですね…(男女比6:2)。
 テーマは『本と音楽』ということで、音楽にちなんだ作品や、音楽を感じさせる本を持ち寄りました。

 わたしは、山白朝子『死者のための音楽』と中田永一『くちびるに歌を』という、どちらも音楽モノで某氏(笑)という共通項の二冊と、これぞ音楽小説という山之口洋『オルガニスト』を(『ムジカ・マキーナ』と迷った末/笑)持参しました。あとから、吉田さんの『78』でも良かったかなぁ、とか思ったり(笑)。
 他の方は、割とノンフィクション系が多かったような。

 本以上に皆が音楽話を語る語る…という内容になり、気がついたら10時半を超えてるという事態に(笑)。


 おやつは、トゥジュールさんの紅茶のロールケーキをいただきました♪



『オルガニスト』山之口洋(新潮社)

2013-01-26 | 読了本(小説、エッセイ等)
ドイツの音楽大学で教鞭を取る“ぼく”テオドール・ヴェルナー(テオ)は、同僚シャンクを通して、音楽雑誌<メリスマ>の記者メルクリンから、アルゼンチン・ブエノスアイレスの教会に突然姿を現したという、天才的な才能を感じるドイツ人らしき謎のオルガン奏者ハンス・ライニヒについて相談を受けた。
それを機に、9年前、ある理由から交流が断絶していたオルガン科のロベルト・ラインベルガー教授に、久しぶりに連絡を取ることにした。
大学時代、ヴァイオリン科で学んでいたテオは、同室なったことがきっかけでオルガン科のヨーゼフ・エルンストと親しくなった。彼は天才的なオルガニストで、ラインベルガー教授の愛弟子であった。
ところがある日、テオが運転していた車の事故により、同乗していたヨーゼフは右半身不随の重症を負ってしまう。完全に元の身体に戻ることは見込めないながらも、治療を続けていたヨーゼフは、入院中に突然彼らの前から姿を消してしまったのだった。
ハンスの演奏を聴くにつれ、ハンスがヨーゼフではないかという思いを抱くようになったテオ。
しかし、熱心だったメルクリンの態度が急に冷淡になったり、教授の様子もどこかおかしい。不審を抱くテオだったが、そんな中である事故が起き……

謎多きオルガニストを巡るお話。展開はミステリ的でもありますが、SF的要素も(ファンタジーノベル大賞受賞作だし)。
文庫版を再読。
単行本版を読んだのもだいぶ前だったので、すっかり忘れてましたが、巻末の解説(瀬名秀明さん)によると三人称からテオの一人称(ぼく)に書き直されてるとか。

<13/1/26>

『ねむり姫』澁澤龍彦/野村直子/林宏樹(アートン)

2013-01-25 | 読了本(小説、エッセイ等)
後白河法皇の院政のころ、京に住むなにがしの中納言の娘に、名づけて珠名姫というものがあった。
蒼白な皮膚と、将来が案じられるほどはかなげなふぜいであった。裳着の式を終えた十四歳の年、屋敷のなかの阿彌陀堂で突然眠るがごとくみまかった姫。
父である中納言に乞われてさる高名な叡山の上人が回向しにきたのは三日後。曰く、珠名姫は死んだのではなく、深い昏睡におちいっていたのであるという。回復を願い、彼女を輿に乗せ洛中洛外の寺々を巡行するが、三年も続けてもはかばかしい成果は得られなかった。
一方、彼女には、つむじ丸という異母兄がいた。珠名姫そっくりだったが、しぶとく強情。十五歳にして放蕩濫行が目にあまるようになり、やがて身を持ち崩し、盗賊になり天竺童子と称すようになった。
ある時、これまで何の興味も抱いてこなかった珠名姫を突然所有したいという欲求がうまれ、伊予へと連れ去った……

澁澤さんの短編を、野村さんのオブジェ(写真が林さん)で絵本風に表現したもの。
『ねむり姫』というので、最初おとぎ話(洋風)の方を思い浮かべてしまいましたが、和風のお話でした(平安時代/笑)。
オブジェはかならずしも和風だけではなく、洋風のモチーフも多くあるのですが違和感なくまとまっていて、素敵な一冊♪

<13/1/25>

『群衆リドル Yの悲劇'93』古野まほろ(光文社)

2013-01-24 | 読了本(小説、エッセイ等)
勁草館高等学校を卒業した渡辺夕佳は、現在浪人生。ある日、彼女宛に新迎賓館・夢路邸内覧パーティーの招待状が届けられた。恋人である元天才ピアニスト・八重洲家康(イエ先輩)と共に、その建物があるという長野県の矢吹山へとやってきた。
そこに集められた招待客8人は、置かれてる地位や招待状の送り主・名目もバラバラ。
やがて何者かにより橋は爆破され、雪山に孤立することになった夕佳たち。どうやら犯人は、彼らが犯したさまざまな罪の断罪をするつもりであるらしい。
マザーグースの歌になぞらえて次々と殺害されてゆく人々。そして、書き遺される『Y』の文字の意味とは……

雪の山荘で起こった、見立て殺人。おまけにダイイングメッセージつき、という本格要素てんこ盛りなミステリ。
古野さんの作品は、『天帝』シリーズは1冊読んだきりですが、かなりアクが強かった印象だったので、こちらの方はいろんな意味でだいぶ読みやすくなってる気がします。
……それにしても、矢吹山って『月光ゲーム』!(爆笑)。

<13/1/23,24>

『祝もものき事務所 3』茅田砂胡(中央公論新社)

2013-01-22 | 読了本(小説、エッセイ等)
芳猿梓の実家である、古武術古猿流の道場に顔を出した格闘家・犬槇蓮翔は、芳猿の姉・美緒とそのお見合い相手である資産家の子息・木戸剣持と顔を合わせる。
着物も似合い、絵に書いたような大和撫子の美緒だったが、持ち込まれる見合い話を次々に断っている『見合いクラッシャー』。いつもは一度会ったきりで断るのだが、今回は事情が違ったらしい。
見合い前日、美緒と一緒にいた友人のかばんがひったくりに盗まれた折、取り返してくれたのが彼だったのだ。
その木戸に会った直後、芳猿に、彼との結婚をやめるようにと警告に来た男・高梨浩紀。
噂によると、木戸と高梨の間でひと悶着あったことからの逆恨みではないかというのだが……“犬槇蓮翔と『見合いクラッシャー』”、
住んでいた古アパートを突然追い出された芳猿梓は、友人・下村武之のマンションに留守番も兼ねて身を寄せることになった。ところが出張中だった下村が留守の間に、空き巣に入られてしまい、高額な時計…ブライトリングのナビタイマー…が盗まれてしまう事態が発生。しかもその時計は、下村の恋人の兄の形見だという、大切なものだった。責任を感じた芳猿は、百之喜太朗の家に厄介になることに。
一方、下村は彼女にその事実を明らかにし、責任を取って結婚を申し込むが、そんな様子をたまたま見ていた芳猿は、件の彼女が、自分のバイト先の同僚で、他に婚約者がいるはずの太田原留花だと知る……“芳猿梓の『お留守番』”、
公務員・鬼光智也は、昭和的な古風な考え方をする男。妹・塔子が、友人を名字呼び捨てにするのも嘆くほどだ。
ある日、鬼光の職場にやってきた塔子の友人・百合名萌だと名乗る女性から、塔子が付き合っている男・北正宗という男がろくでもない男だと忠告を受ける。
内緒で北のバイト先に確かめにいった鬼光は、話した末にそれが事実だと確信。付き合いをやめるようにと塔子を諭すが、喧嘩になってしまう。
二日後、恋人とレストランでデートのはずがキャンセルされてしまった鬼光は、代わりに百之喜と食事にでかける。その会話の中で、ある違和感に気づき……“鬼光智也は『昭和の男』”、
個人の弁護士事務所を構えた雉名俊介の元に、家が取られると百之喜が泣きついてきた。
百之喜の祖母・百千代が亡くなった途端、彼女の友人である光圀八千代が遺産として、百之喜家の建物を相続したことになったと、八千代の姪・越後屋銀子が乗り込んできたのだ。書類は完璧な上、百之喜がうっかり実印を押してしまった為に、余計な手間が増えてしまう。
それでも何とかしようと奔走する雉名の前に現れたのは……“雉名俊介に『天敵現る』”、
光圀八千代の系列会社に入社した花祥院凰華。しかしあまりに有能すぎた彼女にはやがて仕事がなくなってしまい、退職を考えていたところで銀子にスカウトされ、百之喜の秘書になることに。
しかしあまりの怠惰な態度に、第一印象は最悪。銀子は、そんな百之喜に仕事をさせたい理由とある計画を凰華に語る。
事務所を開設し、十日後。凰華の先輩から初依頼が舞い込み、飛行機で伊豆諸島へ向かうことになった二人。ところがたびたびアクシデントに見舞われて、なかなか先に進めず……“百之喜と鳳華が『最悪の出会い』”の5編収録。

百之喜の周囲の人々に焦点を当てた短編集。
巻き込まれている事件の合間に、過去に身を持って体験した百之喜の能力のそれぞれのエピソードの回想が入っています。
みんな派手すぎて逆に区別がつきにくい(笑)キャラクタたちも、理解しやすくなったかも。

<13/1/22>

『うたう百物語 Strange Short Songs』佐藤弓生(メディアファクトリー)

2013-01-21 | 読了本(小説、エッセイ等)
「腕を植えて生き直せれば永遠の植物としてあなたを愛す」(東直子)、「図書館にラブクラフトの本借りて炎天の、躁なんですよ」(藤原龍一郎)、「ひら仮名は凄まじきかなはははははははははははは母死んだ」(仙波龍英)…等、古今の短歌99首からインスピレーションを受けた掌編99編+1編の百物語。

哀しく妖しく謎めいた怪奇掌編集。見開き2ページにお話が載り、その最後に短歌が大きいフォントで付されています。
短歌自身がちょっと怖さを漂わせてる作品もあれば、掌編の存在に拠って見方が変わって怖くなる、というのもあり。短いだけに、一作ごとに不思議な余韻が漂う感じで、できればちょっとずつ読みたい部類の本かも。
採られている短歌の方も気になるものがちらほら。
山尾悠子さんの歌も載っていて(「鉄門の槍の穂過ぎて春の画の少女ら常春藤の門より入れり」)、余計に『角砂糖の日』(※山尾さんの唯一の短歌集。入手困難本)が読みたくなりました(笑)。

<13/1/20,21>