く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<キリンソウ(麒麟草・黄輪草)> 鮮やかな星形の黄花

2018年06月12日 | 花の四季

【ベンケイソウ科の多年草、和名の表記・由来には諸説】

 全国の山地の草原や林縁、海岸の岩場などに生えるベンケイソウ科キリンソウ属(マンネングサ属)の多年草。日本のほか朝鮮半島、中国、サハリン、カムチャツカ半島などに広く分布する。草丈は10~50cmで、葉は光沢のある多肉質。5~7月頃、茎上部の放射状の集散花序に星形の鮮やかな黄色い5弁の小花を多数付ける。

 和名の由来には諸説ありはっきりしない。「麒麟草」の表記は中国の伝説上の動物麒麟に因むとされる。ただ「肉厚の葉の様子を麒麟の角が肉に包まれているところに見立てた」などと説明されるが、どうもすっきりしない。一方の「黄輪草」は黄色い小花が輪状に密に付くことから。他に別名からの転訛説などもある。若葉・若芽は山菜として胡麻和えなど食用とされる。江戸時代から観賞用として栽培され、また救荒植物として塩茹でし乾燥させて保存食にもされたそうだ。

 よく似た仲間に本州の中部以北に分布する「ホソバノキリンソウ」、雄しべが赤紫色の「エゾノキリンソウ」、南アルプスの光岳(てかりだけ)に因む小型種の「テカリダケキリンソウ」などがある。キリンソウは通常冬に落葉するが、これを品種改良した「常緑キリンソウ」が屋上や法面の緑化植物として注目されている。なお秋の野原で見かけるアキノキリンソウ(別名泡立草)は別科のキク科の多年草。「山脈(やまなみ)を風がのりこえきりん草」(榎本冬一郎)


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