CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

将棋を始めた話

2017-03-15 18:23:25 | 将棋
唐突な独り言をメモっておくの巻

さて、昨年末で、もりもり読書するというのを控えるようになって
代わりに時間を費やしているのが将棋であります
最近流行というのもありますが、
単純に仕事上、論理思考力を鍛える必要があったので、
手っ取り早く鍛えられそうな、それでいて長く続けて楽しそうなということで
ゲームといえばゲーム、遊戯といえば遊戯、
勉強といえば勉強という具合で将棋をやり始めたのでありました

私くらいの年齢ですと、まだ子供の頃に将棋に触れる機会がありまして
小学校のときに駒の動かし方くらいは覚えたと
そういう感じでありましたが、一念発起というでもないが
ちゃんとやってみようと手をつけだしたのである
そして、ちょっとやって思ったんだが
「私は今まで将棋を知らなかったんだ」
と、これなのでありました
駒の動かし方知ってるだけでは、まるで歯が立たないというか
こんな感じでよく小学校のとき、そこそこ勝ってたなと
自分でも驚きの内容でありました
あれは将棋というゲームをしていたんじゃない気がする

もっとも、今もってしてもさっぱりそんなレベルに到達していないわけでありますが
おおよその現在までの道程としましては
・ハム将棋に勝てない
・棒銀を覚える
・ハム将棋に勝つ
・将皇に挑む、まるで勝てない
・矢倉囲いを覚える
・将皇の初心者向けにようやく勝つ
・詰め将棋を始める
…、といったところから、現在では、将皇レベル1に3割くらい勝てるとか
そういうレベルまでやってきたわけであります

棒銀、とか、矢倉囲い、とか出てきてしまうわけですが、
こういう戦法やら、戦術やらを覚えることで
やっとスタートラインに立ったというか
初めて将棋らしくなったというわけでありまして、
一朝一夕で、テケトーに打ってて勝てるものではないと
なかなかハードルの高さに慄いたというわけでありました

さて、それはそれとしまして、
この将棋三昧において、現在非常に助かっているのが
・オンライン上に強い将棋ソフトがごろごろしている
という事実であります
有名どころであり、先ほども挙げました、ハム将棋と将皇については
大変よくできている、そして、かつてのファミコンの将棋ソフトなんて
ちゃんちゃら弱い奴とはレベルが違うと驚く次第
これが無料で遊べてしまうとか、どうかしてんじゃないか現在

素直に感激しながら遊んでいるわけでありますが、
ソフト遊びも一通りおさえて、少なくとも
将棋の形になってきたと思えるようになったので、
ようやっと、将棋ウォーズと将棋24にエントリーしたのでありますが
このあたりからの話はまた、気が向いたときにでも

というわけで、現在本も読まずに将棋打ってるという
引退間近の爺みたいな余暇を過ごしているのでありました

冬の台南高雄旅行 04 共興堂と無極慈賢宮

2017-03-14 20:58:42 | 冬の台南高雄旅行(2016)
目指すは打狗英国領事館官邸であります


それっぽい看板とともに、登りの道が見えております
早速に意気揚々と登っていく、この日のためにと、
年中、あっちこっちの低山をうろうろ上り下りしていたので
健脚にはいささか覚えありという具合でありまして
もちもち歩く


行くすがら、おそらくは民家の間を抜けていくと
そういう感じだったと思われます。
結構狭い路地なんだけども、途中、家の敷地みたいなところも素通りしながら
さくさくと進んでいく具合、洗濯物が干してあったり
非常に長閑なイメージなのでありました
なんとなし、常滑の散歩道に近い印象を受けた
知ってる人しかわかりませんな


と、登りの途中で、道の脇に鄙びたアーケードを発見、
なんだこのやる気のない、いや、すでに滅びたといわぬばかりの門扉は…、
そう思ったら見に行くしかないというわけで、
横道にそれてそちらのほうへと経巡っていく


廃寺になっているかと勝手に想像していましたが、
そんなこともなく、お爺さんたちが談笑しながら
立派なお寺というかお堂がありました


近づいてみると、でっかいインコだかなんだかわからん
ちょっと怖い鳥が居たのであります
凄い足してるし、指出したらつつかれるというか
噛みつかれそうになったので、さっさと退散
結局なんだったのかわかりませんが、ともかくお寺をひとつ巡ったと
そういうお話である、これが共興堂であります


さらに進むと、今度は若者向けのイベントスペースみたいなのを発見
これも一瞬お寺なのかと思いましたが、どうも
チケットを購入して中に入るとライブを聴けるといった内容のもののようで
若者がふらふらしている場所でありました
ひょっとしたら危ないところだったんだろうか、
そんな雰囲気ではなかったのですが、若者を珍しくたくさん見たのである

さらにこの近くに大きなお寺さんがありまして


無極慈賢宮
さっきグーグルマップで調べていたら、
たぶんこれだろうという名前に突き当たったわけでありますけども、
かなり大きなお寺であります
そして、天井から仏さんか、神様が突き出ておる
凄いところだなこりゃ

この突き出ている神様になんとか肉薄できないかと
あっちこっちを登ったりしてみましたが、残念ながら
ここへの登り道がわからず、結局、普通のお堂に入って
お参りというか、中を拝見


目隠しされている何か
「怖っ!!」
思わずおぞけ立ったというか、衝撃に身をすくめてしまったのでありますけども
人形の顔が赤い布で隠してあるという
謎の仏像であります
そういえば、前にも台南あたりで見た気がするなと
思わないでもないですが、人気がないところでこういうのに遭遇すると
ちょっと怖いなと思いつつ、とりあえず手だけ合わせておいたのであります
まぁ、こういうわからんものを拝むのはよくないと
おばあちゃんとかに言われた気もするが気にしない


いつもの通り、どこにでも咲いているアデニウム
相変わらず台灣の気候は素晴らしいなと
12月に路地で満開になっているアデニウムに心奪われつつ
いい加減ちゃんとしたルートに戻って、英国領事館へと急ぐのでありました

ちなみに、結構な山道というか、小高い丘の上で
意外と行くのが大変なのであります

【読書】サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福

2017-03-13 22:07:36 | 読書感想文とか読み物レビウー
サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福  著:ユヴァル・ノア・ハラリ

読み終えるのに随分時間がかかってしまった、
こういう難しい本は一気に集中して片付けないといけないなと
反省しきりの読後であります
何せ、難しすぎてもう、最初のほうで何書いてあったか
さっぱり思い出せないのであるからして

と、情けない感想になってしまいましたが
なかなか刺激的な一冊でありました
ホモ・サピエンスという生き物について、
その特異な部分を様々に挙げて、どういう仕組みでそうなったか、
あるいは、何がそんなに違うのかというのを
生物学、物理学、生化学、はてまた倫理学から哲学までも
幅広い分野からアプローチをかけて読み解くという
面白い本でありました

ちょっと飛躍というか、そりゃないだろうと
思わなくもない部分も見られるのでありますが、
原初の人類、そのなかでなぜ、サピエンスだけが残ったのかという説明に
認知革命と呼ぶ、想像力、神話の構築を挙げているのが肝でありました

集団を統率するために、集合意識のような、
みんながそうだと信じるものというのが発明された、
あるいは、それを信じる、つまり想像することができると
無いものを知覚する力を手に入れたことが凄いと
そういうところからの解説でありました
これはなるほど、物凄く納得というか、そうか、そういうことだったのかと
合ってるかどうかもわからないまま、腑に落ちてしまったのでありますけども
この知覚が、やがて神話にはじまり、宗教という共通概念を作り上げたと
そういうお話に発展していくのである

その後、この宗教が、都合よく社会という、これまた
非常に大きな種族帯を率いていくために作られていき、
これがまたこぎれいに整えられていくことで、
どんどんと集団統率がうまくなるわ、階級ができるわと
中世の様相を経たというお話であります

さらには、この抽象概念の認知が、信頼というものを生み
この信頼というものが具現化したものとして、貨幣が開発されると
これはまた、別の本で読んだ説と合致したので
なるほどなと思わされたところなのだけども
非常に面白い思索だと感じたのでありました

さらには、都合よく平和なるものを手に入れようとするため
帝国主義という手法が編み出されて、実際に
それによって、多くの小競り合いが掃討されたというのも事実であり、
さらに時代は進んで、そもそも戦争という行動が
実利に合わないという段階まできているというのが
興味深い内容なのでありました
相当の昔から考えれば、随分立派な世界になっておると
そういうお話であります

が、しかし、この想像が行き過ぎたかのようにして
今度は派手に差別やなんやを訴えるようになって、
自由とはそもそもなんなのだといったことから、
生きる目的とは、幸せってどういうものだと
昔の人の労働対価と、現在の労働対価の差について考えるなど
哲学にも踏み込んでいき、読むだけで
あれこれと考えるきっかけになる素晴らしい本だったわけでありますが

まぁ、ともかく、ちょっと読んで、閉じてなんて読み方していると
さっぱりわからなくなるので、読むときは
集中して読むべき本であると、そんな教訓めいたことを
メモっておくのでありました
面白かったんだが、楽しみきれなかったというわけなのである

おんな城主 直虎  走れ竜宮小僧

2017-03-12 21:54:37 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」
視聴完了であります
歴史ドラマというよりも、違うものを見ているようなんだけども
これはこれで面白いからいいやと
そういう気分で過ごすの巻でありました

毎回のごとく、歴史的な事件というよりは、
本当に井伊谷で起こった揉め事というか事件を
直虎が解決していくという
竜宮小僧が主人公といった様相になっていますが
今回も、たぶんにもれずそういう具合だったようで、
めでたしめでたしと解決するかなと
ぼんやり見ていたら、馬が走ってきたし、
ああ、あの馬が使者でなんとかなるんだなと
勝手に安穏としていたら、どっこい、
あれがひき殺しにくるというところで、まさかの「つづく」に
してやられたというか、嘗めてかかっている視聴者を
あざ笑うがごとき内容に
襟を正したというか、すいませんと思わされたのであります
すっかりやられてしまった

とはいえ、あれがどういう事件なのかは
やっぱり歴史にはさほどに関係があるとは思えず、
とりあえずドラマとしてどうなるか
見守りたいところではあります

なんだかんだ、仲がよいのか悪いのかわからない鶴と亀についても、
ひとつやりとりができたというか、いい雰囲気に
なったようなそうでもないようなという
微妙なバランスが面白いと思っていたのでありますけども
これもまた、あっという間に崩れてしまいそうな次回予告で
どうなるのやらさっぱりわからんけども、
毎回のごとく、それでも見続けてしまう
惰性ではなく、ちゃんと引っ張られて
物語に見せられていると感じるこのごろなのでありました

NHKスペシャル プラネットアースⅡ

2017-03-11 20:48:21 | ドラマ映画テレビ感想
まず、何に驚いたって、
前回のシリーズが10年前ということであります
この間じゃなかったっけと
年寄りがよくいうそれが、まさに今起きた
そう衝撃を受けてしまったわけだが、
よくよく考えてみると、確かに前シーズンのとき、
私のまわりにもっとおっさんというか、お爺さんがたくさんいたなと
思い出したりして、おセンチなのである
どうでもよい

そんなことよりも、ネイチャー系番組の中でも
群を抜いて素晴らしいできばえでありました
毎回毎回、凄いものを撮ってくれるなとほとほと感心であります
感激と嘆息に塗れつつ、物凄く楽しめたので
さらっと、内容を語っておきつつ、また第三シーズンもやってみようかと
NHKに思ってもらえるようにメモる次第でありました

今回は3回分ということで、若干少ないと
物足りなさも感じたものの、きわめて貴重な内容で彩られていました
何に一番感動したかといえば、ユキヒョウをあんなにぎっちり見せてくれたと
それだけで素晴らしいと思ってしまうのである
きっと生きている間に、見ることないかと思えばこそ
あの貴重さに惚れ惚れするのでありました

ユキヒョウの話については、正直
この前レビウ書いたツキノワグマの話とかぶってしまうので
なんともかんともという具合でありますけども、
貴重なうえに、あんな非効率な生き方してたら
そりゃ数も減っていくわなと不思議に思ったりしたのであります
大変愛くるしいというか、美しい生き物だと思うんだが
不思議な生き方でありますね

不思議な生き方というと、もうひとつ、ペンギンの話も衝撃的でありまして、
孤島に住むペンギンが、命がけのエサ探しをしている様は
大変ドラマチックでよかったんだが、あれはなんといったらいいか
あの孤島だけで、あの荒波の間を往復するだけ、
ただそれを繰り返すだけの個体群というのが
本当に摩訶不思議というか、生きるってなんだ、なんのためってどうだと
哲学的な何かを啓きそうなほどの映像だったのでありました
凄い映像なんだけども、あの営みに対して
なんともいえない感情というか、不理解におののいたとか
そういうお話でもありました

その他にも、都市に順応する動物たちやら、
砂漠で水を得る方法やら、飢えるライオンたちの生き様やらと
どれも面白かったわけでありますが、
絵的に最も衝撃的だったのは、
ウミイグアナの生まれた瞬間からサバイバル映像でありまして、
生まれて歩き出すと、岩陰から物凄い数の蛇が襲ってくるとか
あのおぞましさというか、恐怖はないなと
あの絵を撮った人も偉いなぁと思わされたのであります
BBCと協力だから、撮影者がイギリス人という可能性があり、
それはプロテスタントで、蛇なんてサノバビッチとか思ってたんじゃないかと
勝手にあれこれ想像たくましくしながら見ていたわけでありますが
原初といってもいいような、恐怖の根源を覗いたような
本当に衝撃的映像に、おなかいっぱいだと思ったのでありました

生きるって凄いなと
月並みな感想しかいえないけども
感動したのであります

冬の台南高雄旅行 03 肉包と高雄肉圓を食べる

2017-03-10 20:30:42 | 冬の台南高雄旅行(2016)
さて、さほどに感動することもなかった鉄道博物館でありますが
気を取り直してというか、あまり時間もないということもあり
急ぎ次の目的地方面へと向かいます
英国領事館が歩いて数キロのところにあるというので
そっちに向かって歩いていくことにする
物凄い荒い地図を片手にでありましたが、
割となんとかなるというか
まず川に向かえという記憶のもと、ずずいっと移動していくわけだ


15時過ぎというあたりだったので、
考えてみると機内食はおろか、昼飯めいたものを食べてない
なんか小腹にいれるべさと、都合よく目に入ったのがこの包子屋さん
手前にたなざらしになっておりますが、
物凄い量の日本でいうところの肉まんを売っている
こりゃちょうどよさそうだ


というわけで、食いさし画像で恐縮でありますが
鮮肉包子(シェンロウパオヅー) 16元と格安、50円くらいであろうかしら
いわゆる肉まんでありますが、大変美味しい
このほかにも色々な餡があったので、もっと食べていきたいところであるが、
いやいや、同じようなものばっかりで、少ない食事のチャンスを埋めてはならぬと
いつもの通り先を急ぐのでありました


続いて発見したのがラーメン「の」屋
久しぶりに台灣ぽいネーミングだと、「の」乱用を見てほくそ笑む、
台灣では「の」が「的」のような使い方で広まっているというか
そういうものだと認識されているらしく、こういうのが
とても心温まるのである


ちなみにラーメンは地獄ラーメンなど、パンチの効いたものが販売中
この後、様々なところで地獄ラーメンを見たので、
これは日本における、坦坦麺的なメジャーなジャンルなんだろうと思われます
ちなみに、時間外なので、おっちゃんとおばちゃんは、のんきにタバコを吸ってました
のらりくらりとやり過ごすと


なんか良さげな店が見えてきたじゃないか
喜び勇んで歩み寄ってみますと、肉圓のお店だそうで
台北、台中、彰化は食べたけども、高雄はまた違うんだろうかと
食指が動いたわけであります
早速入ってみて、そして大きな声で「バーワンイーガー!」と元気よく注文、
そう、台北では失笑を買ったバーワン発音でありますが、
高雄ではどうなのか、固唾を見守るほどもなく
おっちゃんが、凄い嬉しそうな顔で近づいてくる
そいでもって、ポスターを指差して「バーワン?」なんて聞いてくる
ああ、よかった通じたんだというか、すげぇ嬉しそうなのはアレか、
現地の言葉をガイジンが喋ったからだろうか
こっちも嬉しくなって、一生懸命聞き取ろうとすると
どうも、台湾語を喋っている気がする
「ジップンラン」て言ったと思われる、ここですかさず
「グォシージップンラン(私は日本人です)」なんて答えると、満足そうに頷かれたので
おそらく台湾語で会話が成立したのだろうと感激したのでありました

その後は、まくし立てられるが、まったく理解を超えたため
言葉少なに、「魚丸湯(ユーワンタン)イーペイ」と頼むと
とりあえずいそいそと厨房の方へ、
ここでおばちゃんが配膳しようとするのを制止して、
おっちゃんが自ら入れて持ってきてくれたんだが、
なんかサービス的なものだったんだろうか、わからんがありがとうおっちゃん


と、長長物語りしてしまいましたが、手に入れたのがこれ
肉圓(35元)と魚丸湯(30元)である、ひょっとすると貢丸湯だったかもしれない
ともあれ、ちゃんと食事っぽいと喜んで食べてみる

肉圓については、これまでのとは大分印象が違って
甘いタレに、肉はそぼろ状になってて
餅っぽい部分を食べるのがメインという感じに、
魚丸湯のほうは、浮き身というか薬味にネギが浮いてるとすすってみると、
こいつが中華料理らしく、スープセルリー(キンサイ)だったのでありました
いやー、そうかこうやって使うからスープセルリーって言うのか
味はセロリなんですが、大変美味しい
味覇とか使ったときにこれあると凄いいいかもなんて思ったりしたのである

あっという間に食べ終えて、多謝、好吃!と
わかったようなわからんような言葉を残して悠々と先を急ぐのであった


進んでいくとフェリー乗り場が見えてくる
ここから、大きな島へと移動できるわけなんだが、
今回はフェリーには乗らないで、湾に流れ込んでいる大きい河を越えていきます
しかし、このフェリーが凄い大きい&車とバイクが物凄いいっぱい吸い込まれていくと、
島への往来が大変激しいことに衝撃を受けたのでありました
再開発が行われているとは聞いていたが、
行き来が多いというのは、活気があっていいなぁと感心したのでありました


河を越える途中にフェリーを見てみると
こんな感じで、どこのスペースにバイクと車は入っていったんだろうか
そのあたりはよくわからんのだけども
ついつい手を振ったりしながら、見送ったのであります
もしかするとこいつは交通用ではなく、観光用なのかもしれない
ともあれ夕暮れが近づいてきた高雄を歩いていきます
次第に海の匂いが強くなってくるのであった

超入門!落語 THE MOVIE

2017-03-09 18:03:14 | ドラマ映画テレビ感想
ちょっと前に1シーズンの放送が終わってしまいましたが
素人がちょっと落語をかじるのに
実に心地よい番組でありました
どこに向けたというか、誰が楽しんだんだろうかと
パイロット版のときから力が入りすぎているから
絶対にレギュラー化するんだろうと思ってたら
案の定という具合でありましたけども、
個人的には、大変楽しめたのであります

15分で1本の落語をさくっと見せてくれると
まぁそういう感じでありまして、
本物の噺家さんが落語やってるところに
映像をかぶせるという、ある種失礼なんじゃないかと
思わなくもないところでしたけど
ラジオが普及した頃に、初めて落語を流したときが
こういう感じというか、評価だったんじゃねえかなと
勝手に想像したりしたわけであります
十二分に楽しめたのでありました

ネタは有名どころで、やや古典寄りという具合なのも
知らない身分には助かる話でありまして、
題目は聞いたことあったけど、どういう話か
さっぱり知らないなんてのも、
おおよそ楽しむことができたのがステキでありました
昨今、落語ブームをつけようとしてるのか
すでについているのか、
そのあたりはよくわかってないのですけども、
なかなかよかったと思うのであります

あてぶりさせるのに、わざわざ芸人さんを呼んできて
あれこれとコントみたいなことをさせるという
非常に豪華というか、無駄の多い(褒めている)感じが
いかにもNHKという大盤振る舞いに
わきわきしていたのでありますが、
やっぱりあてぶりさせても、上手い下手というのがあるんだなと
映像を見ながら思わされたのであります
あの仕草とかは、音に合わせに行ったのか
音を合わせにいったのか
どっちだったのかが凄い気になるわけでありますけども、
まぁ、演技のほうがあわせてんだろうなと
口ぶりのシンクロっぷりに、驚いたのもよい思い出である

別にさして面白い話でもないんだけども
記憶に残ったのは、サンドイッチマンがやってた「長短」でありまして、
漫才やらせても面白いのに、落語のあてぶりさせたらさらに面白いとか、
ちょっとずるいんじゃないかなんて思わされてしまったのでありました
ただたんにサンド好きなだけなのかもしれない

あとは、たい平の落語が聴けたというのもステキなところで、
これはもう、あてぶりなしで、そのまま聞いてもよかったんじゃねぇかと
落語そのものへの興味も増したりした次第なのでありました

実際寄席にはいったことがないので、
聞いているだけで、あんな映像を思い浮かべるほど笑えるんだろうか
そのあたりはわからんまでも、短い時間でさくさく見られたので
いいテレビだったと思ったりしたメモを置いておくのでありました

【映画】ラ・ラ・ランド

2017-03-08 21:25:02 | ドラマ映画テレビ感想
相当にアカデミー賞関係で煽られていたのに
盛大にずっこけた感じになってて、
なんか可哀想な作品でありますけども見てまいりました

ミュージカル映画というのは見たことがなかったのですが、
先日、生のミュージカルは見てきたから大丈夫と
意気込んで見てきたわけだけども、
きわめて個人的な感想というか、私のスキルの問題から
ミュージカル映画は苦手だなと感じてしまった
何せ、唄と字幕とダンスを全部おっかけることができないのである
根本的な問題として、これは翻訳というか
日本語で唄っているもので見ないと駄目なのかもしれないなんて
思わされたりした次第であります
でも日本語だと違和感あるんだろうな、英語力を磨かなくてはならぬ

と、のっけから、批判的というか、残念な感じでありますが
残念なのは見ている私のほうでありまして、
物語はなかなか楽しく、華やかに動いていくので面白かったのであります
ただ、終わり方が個人的にはちょっとしょんぼりでありまして、
もっと、最高に楽しくて、最高にハッピーすぎる映画を期待していたせいか、
そういうセンチメントな感じで終わるのかよ、なんて
思わず、落胆してしまったのであります
もっと落ち着いてみたら、凄い感動した映画だった気がするが
求めるものが違いすぎてしまった

売れないジャズミュージシャンと、売れない女優が出会って、
なんか知らないけども急に二人の人生が好転していくと
そういうお話なのでありまして、
積み上げたものだとか、何かの結果によってという話ではないから、
あんまり好きではない展開なのでありますが、
中盤までの明るい様が大変ステキだと感じたのであります

特に女優のエマ・ストーンの目力というか、
あの大きな瞳は、釘付けにさせられるものがあるなと感心しきり
ダンスシーンも、そろりそろり、見事に動いていたので
魅入られてしまったのでありました

ミュージカル部分は、思いのほか前半に集中していまして、
全編わかって、あんな感じかと思ったら
初っ端と、序盤で少々、あとはラストにという具合で
踊ってばっかりという感じではなかったのが
ちょっと意外というか、そもそもそれだと
物語にならんのだろうかとも思わされたりしたのでありました

セッションに引き続き、音楽を扱う部分がステキでありまして、
ここでもJ・K・シモンズが控えめな役で出ていたのが印象的であります
最近、どの映画見ても出てくる気がするのは
私が好きすぎるだけなんだろう
ジャズパートがもっと充実してるかと思ったけども、
それほどではないのが意外でありました、

ミュージカル部分も、テレビ版のgleeに近いイメージであったように感じて、
このあたりが、見やすかった一因ではなかろうかと思うのでありました
ともあれ、楽しく見られる映画だったので満足なのであります
もっとコメディに振ってるかと思ったけども、そんなこともなく
もうちょっと落ち着いて、もう一回見てみたいと思ったのでありました

NHKスペシャル 森の王者ツキノワグマ

2017-03-07 21:30:55 | ドラマ映画テレビ感想
随分前ですが放映されていたNHKスペシャルであります
相変わらずネイチャー系の話は面白い
飽きが無いというか、NHKならではだなと思わされるのであります

内容はほのぼの系の、熊が子供を作って
それが何年もドキュメントできるといった具合かと思わせて、
まったく違うというか、衝撃的な内容で終わったわけでありまして
考えてみれば、そんなのほほんとした内容なら
NHKスペシャルじゃなくて、ダーウィンが来たの方に回るわなと
前にもこんな話をどっかで書いた気がしますけども
ともあれ、殺伐というか、のっけのほんわかっぷりが
嘘のような仰天の結末に慄いたわけでありました
いや、結末というでもないな、生態のほうだな

そんなわけで、見てない人にはさっぱりわからないことを
つらつら書いてしまっているわけですが、
今回のドキュメントで最も衝撃を受けたのが
子殺しの部分でありまして、このところ
NHKの動物系ではおなじみのようにして、それこそ、
あのダーウィンが来たですら、猫の子殺しを放映したり
お茶の間に大惨事をお届けしていたわけでありますが
熊の場合はレベルが違うというか、怖い、流石熊だという内容に
固唾を呑んだ、いやもう、釘付けになったのでありました

野生動物にはよくある、子供がいるとメスが妊娠しないから
連れ子を殺すと、なんだろう、違う感じだけど
巷間のニュースにもある話だよなとちょっと思ったわけですが、
ともあれ、熊もそれをやるというところで、
これがまた、見た目が凶暴なうえに
やり口が壮絶にすぎるのが恐ろしくて恐ろしくて凄かった

小さな小熊を追い掛け回して、でっかい雄熊が、
かみ殺すという衝撃シーンが凄い、酷い、怖い
物凄いスクープを見たような
凄まじいインパクトを受け取ったわけであります
母熊が必死に抵抗してなんとかしようとするけども、
それもあっという間に蹴散らされてという具合が
まぁ、なんだろうか、悲惨にすぎる…
と、まさかのこれが何年も連続で続くとかいう有様
熊の頭数が減るわけだわなと
まざまざ思い知らされたなんて、可愛らしいことも思ったわけですが
それとはまったく別に、自然界というか、
これが人という世界にどっぷり浸かった自分の心なんだなと
なんか、反省でもないんだが、物凄く考えさせられたのであります
日ごろ、人間以外を擬人化して、どうのこうの言うのは嫌いとか
思ったりしていたわけでありますが、
それにしても、この子殺しというのは本当にもう…

なんて物凄く堪能したというか、えらいもん見たなと
感激ひとしおだったわけで、メモっておくのでありました

またこの番組のよくできてるところが、
序盤はほのぼのテイストで、ちょっとしたハプニング
しかもそれがメインかのような番宣が仕込まれていて、
母親が誤って落とした岩が小熊の直撃して
がけ下に転がり落ちていくとか
これはこれで、相当に衝撃的だったんだけども、
そんなの子供だましといわぬばかりの終盤に、完璧にやられたのでありました
挙句、取材対象が見当たらなくなったとか
救いがひとつもないとかいうところも含めて

ドキュメンタリとは、こういうものかと
深く考えさせられたのであります
オチとかそういうことを考えたらいけないのだな
だって、自然なんだもの

冬の台南高雄旅行 02 打狗鉄道故事館

2017-03-06 21:10:20 | 冬の台南高雄旅行(2016)
準備万端整ったので、早速移動開始
地下鉄に乗って、高雄の西の端まで移動します
MRT西子湾站から歩いてすぐ、打狗鉄道故事館に到着


駅を出てすぐに博物館がある

早速におっかなびっくり入っていくと、
中では店員さんといえばいいのか、女の子が何人か店番していまして、
これが滅法可愛い、思わず写真撮ってしまったのであるが
あれこれ配慮して掲載はしないのであります(なんだかな)
いや本当に、凄い可愛かったんだ、本当だってば

そんな妙なテンションに浮かれつつ、鉄道にまつわるあれこれの展示を見て回る


駅長の机
名前はたぶん、最後の駅長さんだと思われる


手信号灯
ランタンだと思ったんだが、信号灯だよな
使ってるところ見たことないけども、レトロであります


大量の蔵書とレトロな看板
看板は本物といっていいのか、実物だったと思われます

この看板の通り、もともとはこのあたりに高雄港という鉄道の駅があったようで、
港からの引込み線といったらいいか、日本でもよくある
貨物列車の巣だった模様、このインフラも日本統治時代あたりに
なかなか栄えていたんでなかったかと、うろおぼえ知識で見て回ったのでありまして、
あちこちに、日本語も見てとれたので、なんとも時代を感じさせるのでありました
昭和だよ昭和


展示館から出たところに展示されているSL

ガイドブック的なものによれば、
もっと広いところで、車庫みたいなのをわんさか見られるという印象でしたが、
今回行ったところでは、このSLのほか、ディーゼルと別のSL車両が2両ほどと
なんかしょんぼりな内容でありました
さっき調べてみたら、大規模工事中なんだそうで、
そうとも知らずに、博物館というわりには、小さくね?なんて思ってごめんなさいなのであります
また次回行くことがあれば、もっと広くなっていますように

というわけで、あんまり見るところもないという印象になってしまい
あとは、近くを少しうろうろして、ゆかりのものを見て回る


打狗の文字が時代を感じさせる
高雄の前名といっていいのか、もともと現地の言葉でターカウという発音で、
これに字を当てて打狗、字があんまりだからと日本読みで高雄になったんじゃなかったか
嘘かもしれませんから、自分で調べてみましょう
ともあれ、昔は打狗と書いたというお話である


手塚チックな漫画
台詞は読めませんでしたが、高雄港の歴史について
漫画で読めるというものでありました
これが、結構な分量で、大きな看板になってずらっと並んでいて
なかなか楽しかったのであります
漫画がまた、うまいんだな

と、とりあえず観光地狩り第一弾として打狗鉄道故事館を終了
続いて、西へ西へと歩いて英国領事館を目指していきます

おんな城主 直虎  桶狭間に死す

2017-03-05 20:30:39 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」
視聴完了であります
あっという間に桶狭間でありましたね
何が衝撃って、知らない内に雪斎が死んでたのと
義元が、まさか噺家を使ったのに台詞ほとんど無しで殺すとか
衝撃的にすぎるだろうと驚いたのでありました
凄いなNHK

そんなわけで、結構な数の人員が
あっさり整理された感じになりまして、
最終的には、なかなか凄い終わり方だなと
これまた衝撃だったわけでありますが、
てっきり酒に何か盛ってあるんじゃないかと
勘繰ってたんだが、実力行使だったとは、なかなかどうして
殺すにしても不用意だなと
思ったりしてしまったのである

というか、役者からして、酒飲んでる席に
誰か仕込んであって、殺しかかられるんじゃないかと
冷や冷やしたんだけども、官兵衛のときとは
どうにも勝手が違ったようで、
いい塩梅で、切れ者キャラなので
今後もああいう感じでいて欲しいなどと
思ったのでありました

あとは同時蜂起でもないけど、
いともあっさり、家康が独立しているのがステキなところで
このあたりのドタバタがどう決着するのか
何よりも、信長がどのタイミングで出てくるのかが
楽しみなのでありました
よかった、いきなり出てくるかと思って
冷や冷やしてたんだが、
まだ出てきて欲しくないのである
なんだろう、武蔵っぽくなりそうでという
酷いことを言ってしまうが
それはそれとする

ちょっと気になったのは、平和になったらなんて
眠たいことをあの時代に思うこともなかろうにと
あそこだけ気になったのでありました
平和の定義が難しいというか、
ちょっとどっか行くくらいは、案外出来たんじゃねぇかとか
あれこれ思わされるんだが、まぁよいとしよう

【読書】セイレーンの懺悔

2017-03-04 14:07:52 | 読書感想文とか読み物レビウー
セイレーンの懺悔  作:中山 七里

女子高生が絞殺された、
この事件を通して、犯罪報道について考えさせられる
ドラマチックな小説でした

報道と誤報について、その重要性と、関わる人たちの生き方が、
大変わかりやすく描かれていて、キャラクタもそれに殉じているというべきか、
ひとつの信念を持って生きていくしか、耐えられないというスタンスが
なんとも哀しいというか、これが仕事というものなのか、
野次馬根性を罵倒されつつも、それによって成しているものがあると
信じていくしかない悲壮みたいなのも見てとれて
人間ドラマとしても面白かった

小説で取り扱われた犯罪そのものも、
なんというか、やり場の無い惨たらしさみたいなのが出ているのだけども、
そこに群がる報道に携わる人たちが、まぁ酷いというか、
あえて酷く描いていつつ、その芯の部分をあぶりだしているというか、
昨今、犯罪事件について、ネタ提供者と群がる視聴者との
理不尽で身勝手な正義感と、やりどころのない憎悪みたいなのが
本当にもう、やだなぁと思わされる一冊だったのであります

物語は、初っ端から、非常によろしくないなと思う展開でずっと進むので、
絶対こうなるなという路線から外れることなく続くのでありますが、
小説とはいえ、他人の失敗を見ていくというのは
心に負担がかかるものだと、改めて思い知ったのであります
ああ、やだなぁ、
しかし、小説として素晴らしいところは、
そこでへこたれずに、死にさえしなければ挽回できると
盲信して進むところでありまして
気概には、共鳴というか、かくありたいとも
思わされるようで楽しめたのでありました

誰が悪いとか、どういうトリックだったとか
そういうのは、ほとんど関係ないというか、
しいていえば、全員悪いし、嘘つきばっかりと
見も蓋もない話でもあったわけで、
個人のそういうった部分も照らすというか、
はっきりとさせていくのが報道なんだろうかと
必要悪なんていう便利な言葉で、語るにはなんとも違うと思わされるところ

読み終えて、なにせ疲れたと思うのでありました

NHK土曜時代劇 忠臣蔵の恋~四十八人目の忠臣~

2017-03-03 17:50:38 | ドラマ映画テレビ感想
いまさらながらに、忠臣蔵という題材は
時代劇に分類されるんだなと思い出したのであります
いや、新撰組でも時代劇シリーズでやってたから、
歴史モノと、時代劇の垣根は思ったほど
はっきりしてないのかもとも思ったりしつつ
結構楽しく見終えたのであります

久しぶりといえるのかわかりませんが、
忠臣蔵モノの時代劇というわけで、
年末あたりは、話も時期も合っていて、
わくわくして見ていたのでありました
非常にオーソドックスな仇討ちものの様相で、
吉良を必要以上に悪く描かないし、
浅野をぼんくら扱いしないという感じで、
安心して見ていられる忠臣蔵でありました

てっきり、討ち入りを果たしてめでたしめでたしという、
喜代さんの内偵大活躍路線かと思っていたのでありますが、
まぁ、実際大活躍だったわけだけども、
討ち入りを果たしたところで話が終わるわけではなく、
まさかその後、大奥双六に突入するとは
夢にも思わず、本当にこんな話があったんだろうかしらと
なんだかんだ楽しかったのでありました

忠臣蔵の話は、だいたい知ったとおりの内容だったので、
さほどに語る部分はなかったのであります
大石も放蕩でたぶらかすシーンとかなしに、
淡々と討ち入り準備を進めていたし、主税が居たのかどうかさえも
よくわからん感じだったのが、ある意味斬新でありました
忠臣蔵は、大石親子と不破、そして安兵衛くらいで話が進むと
勝手に思っていたわけでありまして、
あんなに近習やら、派閥めいたものがあったとは
つゆ知らぬままでありました、
そのあたりもなかなか面白かった、考えてみれば当たり前なんだけども
身分差というか、所属の差があるわな

で、仇討ち終わって、その始末もついてと
めでたし的なところかなと思ってから、今度は浅野再興という
野望といえばいいのか、あれを喜代に託すのは
ちょっと可哀想すぎるんじゃないかと
思わなくもなかったんだけども、
革命闘士の女みたいな感じで(酷い)、宿命というか、自分の運命を定めて
大奥で、あれよあれよとお世継ぎを作るまでいってしまうというのが
話の筋として出来すぎだろうと思ったんだが、
どうも、なかなかそういう事実っぽいこともあったようで
歴史というのは、案外
そうやって、思ったとおりに作られていくのかもなと
感慨深く見たのでありました

その後の、吉良と浅野の話なんて
まったく知る由もなかったのでありますが
無事、浅野は再興されていたというお話で、
将軍家としては、その後、なべ松も早世し、吉宗の時代になるかと思うと
喜代は可哀想だなと思わなくもないのだけども、
あれはあれで、ひとつ、仕事を成したというべきなのか
物語としてもそういう終わりを迎えたわけだけども、
なかなか、生きることについて考えさせられる内容だったと
感じた次第でありました

まぁ、難しいことはおいて、やっぱり、三田佳子さんが上手すぎるなと
結局ここに尽きてしまう

【読書】服従

2017-03-02 18:00:58 | 読書感想文とか読み物レビウー
服従  作:ミシェル・ウエルベック

近未来、しかもごく近しい未来を描いた小説でした
現代といっても過言ではないような、
202X年のフランスを描いた物語でありました

フランスの大統領選において、
極右政党かイスラム政党のいずれかを選べなくてはならない事態が起きる

この情勢の中、なし崩しでもなく、ゆっくりと確実に
イスラムへと迎合、傾倒していくかのような諦めが描かれていて
物凄く生々しく、新鮮な驚きのある小説でありました

くしくもというほどでもないですが、
現にアメリカでポピュリズムによる選択が行われたことなんかもかんがみると
フランスがイスラム化するということも、あり得ないこともないのかと
そう信じさせられそうな手触りがあって、恐ろしいといったらいいか
凄いとうなった作品であります
正直、日本の政治状況もよくわかってないのに、
フランスのそれがわかるはずもないのでありますが、
こと、政治に何かしら関わろうとしたときの市井といっていいのか、
それぞれの立場の人が、どう動くかが、
主人公である大学教授の考えや、身の振り方から
伝わってくるようでもあり、なかなか刺激的なのでありました

結構な分量のエロ描写もあったりするのでありますが、
それもまた、物語として重要で、
そういう部分を抑えきれない男性としての教授が、
イスラム教下でも、そのあたりは解決できるんだろうか、
あるいは、それが勃興するようなものとなるだろうかと
不安や、心配を覚えたりするシーンなんかで、
下世話ながらも、やはり、身近とも思えるような感触で
読み進められたのでありました

読み終えて、なぜイスラム国にヨーロッパ人がたくさん亡命するのかが、
ちょっとだけわかったような気がするというか、
キリスト教に厭いている層というのが、ヨーロッパにはたくさんいて、
その反骨から、イスラム教へ傾倒してしまうんじゃなかろうか、
根っこの部分で、イスラム教の家父長制や、戒律を含む道徳の部分が、
一神教ゆえの似た部分として、許容を簡単にしてんじゃないかとか
わかったふりをしたくなるような知識が
得られたようにも思うのでありました
いずれにせよ、日本人といっていいのか、自分にはわからんもんだなと
感じるわけでありますけども
非常に興味深い物語であった

そんなわけで、緩やかにイスラム教に取り込まれていく、
あるいは、許容していくという姿が、苦悩というほど激しくもない
倦怠のような諦観によってなされていく
非常に読み応えのある、面白い小説でありましたと
メモっておくのである

冬の台南高雄旅行 01 Peachで高雄まで

2017-03-01 17:55:01 | 冬の台南高雄旅行(2016)
2016年12月頃に、しれっとまた台灣旅行を敢行してました
今回は、あれこれ悩んだ末に、南を攻めようと初の台北飛ばし、
関空から高雄空港へ、Peachで行ったのであります
前回から、一人で工面してという旅になれたとはいえ、
初めての高雄空港、そして、Peachにおっかなびっくりでありましたが
2泊3日で3万円くらいで遊べたのがステキでステキで
これなら、もっと頻繁にいけるんじゃねぇかと
思ったりもするのでありますが、ともかく、冬の台灣を楽しんだお話であります


関空のPeach専用のラウンジというかターミナル

安いと聞いていたから、どんな怖いことになるかと
少々早めに空港到着していたのが功を奏しまして、
いつもの発着口と、さっぱり違うところへバスでつれていかれて
勝手がわからないので右往左往していたらよい時間になって危なかった
Peach専用のそれは初見では結構怖いものである

並んでいる券売機みたいなもので、あらかじめ印刷してきたQRコードを読み取らせると
あれよあれよとチェックインができてしまうという、
この人件費がかからない徹底っぷりが格安のヒミツなんでありましょう


税関も特別というか、独立したやつになってまして
そこを抜けると、完全にPeach利用客のみの待合
専用グッズ売ってたり、なんだかんだとにぎわっていましたが
格安を使うということは、そんなところにお金落とすやついないだろうと
自分も含めて、あれこれ考えてしまったんだが
ともかく、飛行機を待つのでありました


乗り込みは滑走路脇をひっそり歩いて飛行機まで近づく
このあたりが、国内の地方空港みたいで面白いと感じたのだけども
存外大きいというか、かなり立派な飛行機で驚いたのでありました
貨物と兼用だから安いとかいう話を以前に聞いたが
そういう感じでもなさそうだが、思った以上に立派で、
すわり心地も上々と、素晴らしい内容でありました

今回、特に座席指定もせずに、その代金すらケチったわけでありましたが
特に問題なく座れて、しかも満席というあたりが凄いと
ほとほと感心したわけであります
この旅を前後するときに、なじみにしていた、トランスアジア航空が解散するという
個人的に衝撃的な事件もあったわけで、その煽りか、もともと人気なのかぎゅうぎゅうだったのである
いつものように機内で食事は出ないものの、特に不安もなく飛行機は飛んでいきます


高雄空港
飛行自体はあっという間、高雄空港が結構街中にあるので、
着陸時の眺めはステキでありました、
うっかりカメラを構えてなかったので、高雄85のビルとか撮影できなかったんだが
ともかく、遊びにきたという気持ちが湧き立つのであります

とりあえず空港で両替、銀行が二つあって、いつもの通り嘘英語というか
チェンジ マネー、なんていう言葉とともに日本円を渡せば台灣ドルになって返ってまいります
今回のレートは、1万円=2680元、前回より悪化してるけども4倍弱なのでよしとします
手数料30元を払いつつ、財布をえりえりして地下鉄へ向かう

高雄空港のよいところは、空港直結の地下鉄が走っているところで、
まったく迷う余地がない、しかも、遊悠カードも使えるため
非常に快適な移動がかなうのでありました
近々、台北の桃園空港も地下鉄が通じるとの話なので、
この便利さは共通となると思われますが、高雄のほうが時間もかからないしステキである


今回の宿がある三多商圏
地下鉄で、4駅くらいだったと思いますが、あっという間に到着して
社内アナウンスに耳をたてていたのでありますが、
日本語アナウンスがあるのは、高雄の中心地近辺だけのようで、
このあたりは、標準語、客家語、台灣語、英語といういつものラインナップでありました


遠くにそびえる高雄85ビル
地下鉄から出て、このランドマークを目に収める
前回高雄参りしたときには、雨が酷くて見ることが叶わなかったのであるが
流石冬、物凄く天気がいい、これだけで素晴らしいと思えるのであります

ちなみに、この日の気温が27℃と、これまた過ごしやすいベストな気温で、
日本から着てきた衣類は早々に荷物の奥へとしまわれ、
Tシャツで、うろうろしていたのでありました


凄いインパクトだと思って撮った看板
夜になって気付いたのでありますが、この優越感の向こう側が
ちょっとした夜市になっていて、何度かお世話になりますが
それはまた後述である


そして今回泊まった、三多ホテル(サンドゥオホテル)
外壁の色だけ塗りなおしたという感じで、中身はいつもの通り
ビジネスホテルから、毛が抜けたくらいの内容でありますが
安いから文句のつけようもありません、
朝食もついていたので、結構ステキなホテルだと思うわけですが
寝床にさほどの思い入れがないので割愛して、
いよいよ、高雄旅行を始めるのであります