CLASS3103 三十三組

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【読書】マスカレード・ホテル

2014-12-29 09:42:41 | 読書感想文とか読み物レビウー
マスカレード・ホテル  作:東野圭吾

凝りに凝った殺人事件を解決するお話でありました
なるほどと思ったし、読んでいて、次々と
あれこれ考えさせられたし面白かったんだが
終わってみると、いや、それはなんというか
凝りすぎだろう、もっと簡単でよい方法があったろうに
なんて思ってしまったのであります

あるホテルでの犯行予告があり、
警察官がホテルマンに化けて、
ホテルにくる珍妙な客をいくつか蹴散らしながら
その手口からヒントを得て、
本当の犯人に近づいていくと
なかなか手の込んだ内容であります
読み終わって、伏線に気づいて
なるほどなと、あれこれ思ったんだけども
うはっ、とか声が出るほどのそれではなかった
いや、そうだったのかと思ったんだが
なんだろうかな、なぜ釈然としてないのか
自分でもよくわからない
気づきそうなものなのに
気づけなかったから、悔しいんだろうかしら
そういう、私にとっては絶妙なバランスでありました
ちょっとミステリに詳しい人なら
さらっと解いてしまいそうでもある

トリックが巧妙というほどでもないけども、
犯人を隠すという方法が、
捜査かく乱にあるというのが肝でありまして
本当、いつも思うんだけども
この人の小説における警察の手口は、
なぜこうも、相手方にばれてしまうというか
恐ろしくアタマがいいんだろうかしらと
不思議に思ってしまうのでありました
いや、実際に、あれくらい怖いことを考えているんだろうか

それはそれとして、ホテルマンとしての気遣いみたいなのを
レクチュアされるのも非常に楽しく
最終的には、愚鈍だと思わせていた切れ者刑事が
一番ホテルマンぽかったという
その気遣いに関する気づきが、なんというか
素敵でありました


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