CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】下町ロケット

2014-12-30 11:06:50 | 読書感想文とか読み物レビウー
下町ロケット  作:池井戸潤

実家寄生虫(真字)のため、母の蔵書を物色中
話題作をさらさらと読んでおりますところ
直木賞受賞のそれを読みました
なかなか面白かった

題名からすると、すったもんだのコメディかしらと
思ったり思わなかったりしたのですが
そんなわけもなく、資金繰りや開発、大企業との軋轢と
まあ、口悪くいえば、いつもの池井戸潤で、
それが全部詰まっているという
そんな按配でありました
好きな人にはたまらんだろうなと
そんな風に思うのでありました

単純に、下町の工業技術が凄いとか
そういう安い感じでは終わらずに、
それを枝葉にして、夢をおっかけることを
真剣に描いているというのがステキなところで
勧善懲悪的なそれとかも盛り込み
読んでいて、はらはら、あらあらする
よい小説であったように思います

ただ、といってしまっていいのか、
なんだろう、個人的には弊害というか、
ここのところ著者のドラマが増えすぎたせいで
文章から、ダイレクトにそういう映像が、
ああ、あの俳優さんがやるんだろうなとか
そういうのがもろに浮かんできて
いつもと一緒じゃねぇかなんて
勝手に判断してしまうという
そういうところがあって
残念きわまりなかったのでありました
いいテーマだし、面白かったんだけど
どうも、この一方的な勧善懲悪めいたのが
というか、悪が陰湿すぎちゃって嫌いだなと
そんな風に感じてしまったのでありました

作品としては決して古くないので、
どうともいえないところでありますが、
今でも、こんな安っぽい手口の嫌がらせがあるかしらと
思ったり思わなかったり、
最近は大企業も、そんなことしてたら潰れると
自主的にというか、むしろ、
大企業だからこそ、ざざっと変化してんじゃないかなと
思ってしまったりするのであります
これもまた、過去の傾向ではないかしらなんて

と、小説読んで、何をいってるんだと
自分でも思いつつ、これはこれで
楽しんだ、そして読むならドラマとか見る前に
読むべきであったなと思い知らされたのであります


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