CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】巨魁

2014-12-05 21:21:11 | 読書感想文とか読み物レビウー
巨魁  著:清武 英利

もう、数年前となってしまった、
巨人と「ナベツネ」という人についてのあれこれ
その舞台にのっていた清武氏の
告発ではないものの、思いのたけを綴った本でありました
結構面白かった、なんといったらいいか、
いわゆる悪い噂のほうの「ナベツネ」を少しだけ
知ることができたような気分に終えたのであります

GMとして、清武氏が巨人をどうしようとしたか、
日本の野球をどうしようとしたかについてと、
そこにたちはだかるように、唐突に沸いてでてくる
読売のドンとのいざこざといったらいいか、
まさに、天災のようなそれこれが
なかなか面白く書かれていました
かなり落ち着いた文章なので、もっと怒りを煽るような
そんな文体でもよかったんじゃないかと
心配になるほど、抑えられた内容であります

主に「ナベツネ」とどうしたかが
ポイントではあるものの、個人的には、
選手会との団体交渉の裏側が非常に面白くて、
経営っぽい視線がありながら、
その実、そこへ素人の選手会が、実に扇動しながら
交渉を左右させていったというのが
なんといったらいいか、楽しくて仕方なかったのであります
まるでプロレスのようじゃないかと
そんなことすらも思うのであります

テレビや、新聞を背負う、
そこにあるマスコミの遣い方、そして
自分たちがマスコミでありながら、それに飲まれる有様
これはなんといったらいいか、
痛快でもあるようで楽しくて仕方なかったのでありますが、
当の本人であった、その軋みみたいなのは
これはこれでまた読み応えのある内容でありました
ただ、純粋に面白いのであります

裏金やら、あれとこれが仲が悪いだとか、
どす黒い話も少しだけ盛られていましたが
それも気にならなくはないものの、
球団経営や、育成に関する部分というのは
野球にさほど興味がなくても
なるほどなぁと思わされるようでありまして
なんか、主題と関係のないところも
非常に読み応えのある面白い本であったと
書いておくのでありました

とまれ、「ナベツネ」という人は、
やっぱり凄い人なんだろうなと
漠然と抱かされるのであります
目の前で喋れって言われたら無理だろうな
すごいんだろうな