CLASS3103 三十三組

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【読書】殺人の門

2013-12-28 19:49:35 | 読書感想文とか読み物レビウー
殺人の門  作:東野圭吾

また、重たい内容というか、メッセージのこもった
小説でありました
殺人の動機について、どうしたら、
殺人という行為に及ぶんだろうか、
及ぶほどの何かというのは、どんな状態なんだろうか
そういう不可思議なことについて考えさせられる
乗り越えるために、ただ、怒りが必要なのか、
だけど、怒りなんてそれは、大したものでもないのか
何が、殺人の門をくぐらせるのか、
そもそも、そんなもんは存在しないんだろうか(門だけに)

と、あれこれ考えさせられる内容をつらつら
物語で読ませるわけであります
前回読んださまよう刃にも似たような
ともかく、悪意といったらいいのか、怒りを催すさまざまな事件が
何かしら描かれていくのでありますが、
あれと違って、主人公にもうひとつ同情できないというか、
そこまでされたら、ふつうもう気づくだろうよと
同じ手口に何度もひっかかるといったことが繰り返されて
ちょっと、なんといったらいいか、そこまではと
若干引いてしまうようなことも
何度かあったりするわけで、トリックなんかもわかりやすいというか
だいたい、こういうことだなと思うとおりに
また、わかりやすくどツボにはまっていくのが
なんとも、悲しい、そしてそれだけなるのに
殺意にまでは至らない、それは、お前がまぬけすぎるからじゃないか
読み手としてそう、思ったりもしてしまいつつも
なんというか、やきもきしながら
その深淵というか、殺人の気持ちについて
読み手も考えさせられるのでありました
完全に、のせられたじゃないか俺

そんなわけで、なんだかんだと楽しく読み進めてしまい
やるせない気持ちをかかえて終了したのでありますが
これだけメッセージというか、
あれこれ考えさせられる内容というのは
純粋にすごいことだなと、
ひとつ、ふたつのトリックというか詐欺のそれこれよりも、
底意地というか、ありそうな噂を使うという
人間社会を馬鹿にしたようなそれこれが
まぁ、楽しかったのでありました

そうだ、ありそうというところが恐ろしいのでありました


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