CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】ウォーター・ビジネス

2016-01-30 19:52:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
ウォーター・ビジネス  著:モード・バーロウ

読むのにえらい時間がかかった
以前に読んだ、モンサント社を罵倒する本みたいな感じで、
水について憤る人のお話でありました
かなり真面目で、重たい内容なんだけども、
なんだろうかな、読んでいて、どこと指摘しづらいけど
全体的に胡散臭さというか、説教臭さに合わさる
偽善的な偏見を感じてしまって、
どうにも読みにくい一冊でありました

水に関する現状を憂えて、
その四方八方に喧嘩を売るでもないが、
攻撃を差し向けるといったスタイルのため、
どうも、多分、ここに興味のある人には
一本通った話なんだろうけども、なんか、
あっちいったりこっちいったりと、
あれこれ非難しているという状況だけが、
次々でてくるだけで、どうにも閉口したのであります

ともあれ、ヨーロッパから始まった
民間会社による水道事業は、ことごとく失敗し、
最たるものは、北の国から、南の国への搾取という形で
ありあり、失敗事業の山が築かれていかんともしがたいと
まぁ、そんなところでありまして、
個人的には、東西であれこれ話すというか
考えることが多かった私に、現代の問題を語るべき
先進国と途上国を表す、北と南という観点を教えてくれた
価値のあるお話でありましたけども、
ともかく、先進国が、恩を押し付けるように水事業を奪い取り、
人が必ず必要とする水を高い価格で売りつける
また、この事業のために、北からお金を貸し付けて、
その返却のために水を売る必要に迫られるとか、
水が本当にそうなのかはわからないが、
この搾取の図というのはよくよく理解できたのでありました

要らないというものを無理やり押し付けて、
そこから金を奪うという行為が
面々と続いているという具合の論法は
ひとつ、うなずけるものもありまして、
さらには、貧困の国においても、支配層はむしろ
北の人間と近しい、世の中は、貧者と富者という
土地ではない別のもので別れているという
憂えを描いているのは、なかなかなるほどでありました

日本においては、幸いなことに
水道事業はお国のそれになっているので、
比較的安価に、そして安全なそれこれを手に入れられると
そういう論調だったわけでありますけども、
それもいつまでもつのかどうかと、
不安を煽られた次第でありました

あとは、海水を淡水化するために、
物凄い毒を造っているという話のあれこれに加えて、
中国がどうしてもヒマラヤを欲しがるのは水源があるからと
そういう見方は、なんとも新鮮に思えて
楽しかったといえば、そうなのでありましたとさ
でも疲れた


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