CLASS3103 三十三組

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【映画】鬼平犯科帳 血闘

2024-05-14 21:05:22 | ドラマ映画テレビ感想
封切初日にさっそく見てきたのである
前回ではないけど、昨年見た梅安先生から待ちわびた作品で
新しい鬼平が見られるというだけで心躍らせていたわけで
見た感想としても、そうか、これが新しい鬼平なんだなと
堪能しきって帰ってきたのであった

鬼平については、テレビ版をたまに見ていたというくらいなので、
正直、メインの話とか知らないままだったのがよかったのか
今回は「おまさ」が密偵(いぬ)になる話だったわけで、
そのあたりのやりとり、世界観というのが当たり前であって、
それを前提にの会話やりとりなんかがいいなぁ、時代劇だなぁと
前時代的なそれを感じつつも、楽しく見ていたのでありました

流石に血族といってしまうと、不用意とも思うのだが、
現在の幸四郎さんの声が、時折、先代鬼平そっくりの時があって、
また、佇まいもふとしたところが似ていたりするのが驚きなんだが、
そこはそれ、もはやいるだけで鬼平とまで一体化していた先代と異なり
これから作っていくというところもあろう、独特の色気みたいなのも
ちらちら感じられて、もっと数を重ねて新しい鬼平となっていく様を見たいと
強く願うような感じになったのである

鬼平として見た時に、ちょっと久栄さんに遠慮しすぎな感じになってるのが
現代調ではあるんだろうが、なんか鬼平っぽくないというか、
ちょっと三枚目がききすぎてて、ややもすると主水みたいに見えてしまいそうだと
不安に思っていたんだが、流石に殺陣というか見栄がよくて、
今回は結構ピンチになるシーンが多かったんだが、
そこでの立ち回りが、そういう歌舞伎演目もあるんだろうけど、松を背負って、
くるくるとまわりながら敵を捌くというシーンが、凄く流麗で印象的だった
殺陣というよりは、やはり、歌舞伎を見ているといってもいいような
そういう独特の魅力があったと思うのである

殺陣シーンは結構ふんだんにあったし面白かったけども、
ぎらぎらとした殺陣そのものが迫力を押し出してくるというよりは
さらっと流しているけど、かっこいい喧嘩シーンといった感じに仕上がっていて
これもまた新しい殺陣っぽくていいなと感心したのである
剣劇的にはちょっと、違和感というか、軽いと感じるところもあったけど
もうちょっと慣れてきたら変わるかもしれないし、
むしろこれが味のようにも見えたので、まぁともかく次が見たい(なんだかな)
途中、相手の強い奴を切るシーンで、一度切って再度向かってくるという
お決まりシーンがあったんだが、その時にどっちも、下からの切り上げを使ってて、
そこは、一回目が切り上げだったら、次は切り下ろしの方がよくないか?とか
素人だてらに思ったのだけど、ともあれ、全体的には
迫力あるシーン多めで楽しかったのであった

役者としては、敵役の北村有起哉さんが抜群によくて、
殺陣とかじゃなく、啖呵と演技で見事に悪役を演じきっていたのが
凄い印象的でとてつもなくよかった、
あの悪辣さを細い体から発することで、無頼の感じがよくでてて、
むきむきのやつが必ずしも怖いわけではないということ、
そして、卑怯に逃げ隠れするというところがすごくしっくりときてて
最高にいい悪役だったと思うのである
一回きりの敵というのが惜しいのだが、素晴らしかった

あとは、ちょっとだけ出てた京極様が、まさかの雲霧(違う)で、
もうそれはそれで騙されてんじゃないか鬼平とか思ってみてしまったんだけども
時代劇をやれる人材が減っているということなのか、
いや、これはこれで面白いとみるべきか
中井貴一さんの演技の見事さが、わずかなシーンしか出番がなかったのに
こちらも印象が強く残ってすごかったと思ったのでありました

あとは、柄本親子が出ていて、こちらはネタバレになりそうなので
あまりあれこれ書けないところだが、流石にこの親子を出しておいて
役どころはなるほどなと思ったりして、
何かしら次回作を作る種はまかれていそうなので、
そっちも楽しみだと思ったのである

と、まぁ、長くつらつら書いてしまったが
これ見た時、遅い回だったとはいえ、ほぼ貸し切り状態で見てしまったので
ちょっと時代劇大丈夫かしらと心配で仕方ないのだが
なんとか、次のをやってもらいたいと、強く願って
感想を書いておくのである
凄く楽しみなシリーズが始まったと思っているんだが、なんとかならぬだろうか


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