CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】ドライブイン探訪

2019-04-13 20:23:05 | 読書感想文とか読み物レビウー
ドライブイン探訪  著:橋本 倫史

全国のドライブインをインタビューしたり、
探してみたりといった記録を綴ったルポでした
凄いまじめな本で、ちょっと驚いてしまった
もっとおちゃらけた、面白おかしい感じで、
昭和の懐かしさみたいなのを紹介なんて
そういう本とはまったく違う、
今もなお営まれているドライブインを訪れて
その往時を振り返っていただき、
その声をしっかりと拾っていくというのが、
確かに昭和の懐かしさを思い起こさせるのだけども、
ずっとずっと哀愁漂う感じで
なんとも、しんみりしたのでありました

私も昭和生まれの端くれではありますが、
正直、ドライブインはあんまり記憶になく、
今でも、ちょっと内陸のほうに出張なんかで営業にいくと
そういう店が残ってるなとも思うわけなんだが、
そこで自販機だけのオートレストランなるものがあったりとか
それがまた、ハイカラであったなんてのは
想像の外であると思わされたりしたのであります
真面目に調べている分だけ、そのあたりの詳細も面白くてよい

どこも高齢化が進んでいたり、
どっこい、今も繁盛していたり、
既に廃墟となっていたりと
様々な姿が記されているのだけども、
いずれも昭和の時代、上り調子を経験していて、
それがまた、今も昔となっているというのが無常を感じるところ、
その頃から30年、あるいは、40年というところで
この役目が終わろうとしているんだろうかなとも
思ったりするのでありました

トラック運転手の憩いの場になっているところも多いようで、
それもまた過去にとりこまれていきつつあるのだなと
時代も感じるところでありました

しかし、どこの店も、飲食店はやったことがないという人たちが
見よう見まねで、あれこれ料理を作り出したりということばかりで
そういう時代だったと考えると、今のファストフード華やかなりし時代からは
ずっと離れたそれなんだなと思わされるのでありました