「ミスター・ピンク」こと池島ゆたか監督の特集記事が、1月25日発売の「週刊
実話」に6頁にわたって掲載されています。
邦画の人気が低迷している現在でも、益々元気だといわれるピンク映画界で
すが、池島監督作品は既に120本が製作され、121本目の製作準備に入って
いる由で、そのタフさと緻密さは、さすが「ピンクの巨匠」と言われる由縁でも
あります。
この特集記事は、「壁の中の秘事」(若松孝二監督作品)がベルリン映画祭に
出品されて話題になった経緯から、ピンク映画小史、池島組の製作にまつわ
る秘話と進み、監督のユニークな演出について、更に監督がピンクの世界に
入ってきた経過、俳優の使い方などが紹介されています。
彼が語る今後の活動予定や、ピンク映画の未来も興味をもって読めるし、付け
加えるなら2010年にアメリカで開催された「OOBS&BLOOD INTERNATION-AL
FILMFESTIVAL(おっぱいと血の国際映画祭)で、国際特別功労賞を獲ったこと
による自信も垣間見ることが出来ます。
それに池島監督作品で邦題「淫乱なる一族」が、なんとアメリカで「おくりびと」
や「ポニョ」を超えて日本映画1位の売上になっているそうで、友人(敢て友人と
言わせていただきます)として鼻が高いです。
彼はピンク映画の過酷な製作条件の中で、試行錯誤しながら今の地位に昇り
詰めた人です。むしろその過酷な条件を逆手にとって池島流の製作スタイルを
作ったのでしょう。
要約された脚本、俳優の使い方、限られた尺数での纏め方など抜群に上手い
と思います。若松監督や滝本監督に続いて、メジャーに進出するならこの人
しかいないだろうと私は期待します。
最後に、この特集では、発売中のDVD「池島ゆたか Archives 厳選30作品集」
にも触れていますので、是非ご一読の程を。