スペインのコルトバは、紀元前2世紀にローマ帝国の植民地から発展し、8世紀半ば
からイスラム王朝が、11世紀からはウマイア朝時代の首都として栄華を極めた古都
です。地中海貿易を押さえ、学問・学芸の中心地として世界に名を知らしめました。
旧市街は、2000年前に構築された石橋が出入り口となり、城壁に囲まれた古い佇ま
いで、街全体が世界遺産です。街のど真ん中に聳え立つのが「メスキータ」です。
メスキータとはスペイン語でイスラム寺院のことです。今まで4回も拡張され、なんと
2万5千人を収容できる巨大モスクですが、長い変遷の中からイスラム教とキリスト教
が共存する珍しい建物です。
寺院の中は薄暗いのですが、そんな中から浮かび上がる赤茶と白の馬蹄形のアーチ
がとても幻想的でした。