Yoshi Veggie & Salon de Topinambour

自然な暮らしとナチュラルフード、地球の多様な食文化を愛する、旅する植物料理研究家YOSHIのつれづれ

Vege a Table CAFE TOPINAMBOUR→Salon de TOPINAMBOUR→秩父へ旅は続く

旅する植物料理研究家YOSHIは、食文化と風土の多様性を愛し、ベジタブルを愛し、そのきらめきとときめきを料理に、レシピに、食卓へとつなげていきます。

2018年春、国立→秩父へ拠点移動中 タミパン&料理ワークショップ・料理制作等々、プライベートグループへの出張も随時行っています。 お問い合わせください。

バナナちまきの季節が廻ってきた

2006-09-13 | Asia&Cambodia
カンボジアでのお盆 Pchun Ben Day、今年は 9月21~23日。
庭先で薪をくべて、ちまき作りの準備が始まる。

筒型の大きなこのちまきは「オンソーム」といって、2種類の味をつくる。
バナナの葉に、もち米、ムング豆(緑豆)のあん、豚の脂身をのせてしっかり包む。もうひとつはやはりもち米とモンキーバナナのコンビ。

縁台に材料をいっぱいに広げて、おばあちゃんも孫娘も入れ替わり立ち代り、いくつもいくつも作る。
バナナの葉をしいた大きな鍋にちまきを入れて、水を入れ、2,3時間煮る。

もち米と一体化したバナナは、紫がかったピンク色をしていて一瞬バナナとは思えない。

お盆の日のまだ夜も明けない頃、このちまきをお供えにもってお寺に向かう。

お供えが終わって家に戻り朝寝をしたあと、山に参拝に行くからと家の娘たちに起こされて行ったのは、家のすぐ後ろ手にそびえるソンポウ山。
深い洞窟は、ポルポト時代の処刑場として使われ、今も骸骨が檻の中に詰め込まれ折り重なっている。
私たちはちまきをいくつも持って、急な参道の道々でおやつを買っては食べ、雨もかまわずに歩き続ける。
これが、若い人も年寄りも楽しみにしているお盆の過ごし方。お寺は憩いの場でもあり、拠りどころであり、娯楽でもある。

さて、このもっちりとして腹持ちのいいちまきは、1週間ほど食べ続ける。近所に配ったり、もらったりして、また食べる。毎食のように食べるので、お腹は張りっぱなし。多分体重は増えている。
暑いカンボジアで、冷蔵庫に保管するでもなく、こんなに日持ちするのが不思議。
バナナの葉の殺菌効果なんだろうか。
あく巻きのような、なにか保存食効果があるんだろうか。

疑問を解決しにこい、とカンボジアが呼び、私の胃袋が呼応する。
(カンボジア北西部、バッタンバン郊外)