かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

横尾忠則展 満満腹腹満腹

2023年04月25日 | Culture・Arts


今日から関西。
まだ行けていなかった、横尾忠則現代美術館に行ってみた。
建物は、立派ではないが、天井が高く、スペースもあり、横尾さんの作品を展示するのには、ピッタリ。
今回の展示は、これまでの約30本の企画展のダイジェスト版で、数もバリエーションも、まさにカオス?



入り口のこの作品は、左下の作品を模倣した作品を並べたもの。
ウォーホルだったら、シルクスクリーンにするところだが。



これは、肖像図鑑展のコーナー。
ビートルズの作品も2点あり。



ここは、昭和NIPPON展のコーナー。
美空ひばりとビートルズ?
栄作さんも。
確かに昭和!



画家の肖像展のコーナー。
この作品は、見たことがある。



このようなモニュメントも。
参加者が勝手に作品を仕上げていく。
保管するだけでもたいへん?



これは大涅槃展のコーナー。
圧倒される。



ここは、謎の一画。
目だらけ。



この作品も見たことがある。
この辺になると芸術性を感じる?



最後は、この部屋。
この部屋は、常設と思われる。
横尾さんが幼い頃育ったこの地のコラージュとミラーと外の景色が組み合わさって、不思議な空間。



お土産コーナーごまた大充実。
カード3枚と辛くを2冊ゲット。
このカードのデザインは、見たことがなかった。
The Beatles, Dracula。
1966年の作品という。



これは、Showa NIppon展の図録内のビートルズ。
ビートルズを受け入れることは世界を受け入れることだった。
とキャプションが。

初めて行けたが、遊園地みたいな美術館だった。
今回の展示は、今までの展示を凝縮したもので、お勧め!
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東北史講義【近世・近現代篇】

2023年04月24日 | Books
今日は、ひんやりした感じだが、過ごしやすい天気。



東北史講義の近世・近現代篇。
江戸時代から、今までを取り上げている。

本書も興味深い話満載だが、日本における東北の特殊性を再認識させられる。
豊臣秀吉の時代から、徳川の時代にかけて、東北の大名たちは、その勢力争いに翻弄され、大きく規模を縮小された藩があったり、藩を移されたにもかかわらずそこで、大きく成長した藩もあったり、悲喜こもごもの様子が描かれる。
”どうする家康”でも描かれるが、トップの決断がことさら重要な時代だった。

明治に入ると、東北地方の遅れを取り戻すべく様々な施策が行われるが、戦争や、政変などで、一直線には進まなかった。
そんな中で、戦争では、東北の人が多く駆り出され、勝った時は、よかったが、第二次世界大戦では多くの人が犠牲になった。
米軍における黒人兵を思い起こさせる。

江戸時代、アイヌの反乱も続いていたそうで、その中で、松前と奥羽の手柄争いも熾烈。
その中で弘前藩の津軽信政は名君だったそうだ。
薄学で知らなかったのだが、津軽に行った時に参拝した高照神社は、その時代を今に残す貴重な神社だったことを知った。

東北の振興においては、百貨店の歴史も取り上げられているが、仙台においては、三越が最初で、その後、地場の百貨店が追随したという。
懐かしいデパートの名前がたくさん出てくるが、それらの繁栄も、私が、仙台にいた昭和までで、その後は、つぶれたり、東京から進出した他業態の店に押され気味だ。
時代は、目の前でもどんどん変わっている。

教育制度も取り上げられているが、当時の中学(今の高校に当たる)は、レベルが高く、中学にはもったいないような優秀な先生も多く、そこで多くの人材が育った。
我が母校も出てくるが、その教育制度は、富国強兵時代の日本に大きなプラスの影響を与えた。
当時は、締め付けが厳しい校長が来ると、学生がストを起こし、校長が更迭されることもあったという。
ただし、まだ中学に行ける人は、2割ほどしかおらず、学校数も少なかったため、地方に住んでいる人は、よっぽど裕福でない限り進学できなかったという。
今の教育制度の何と充実していることか。
それを、活かしきれていないように見えるのが残念だ。

最後は、3.11の話になるが、福島県富岡町の住民の気持ちは、微妙なものがあるという。
原発を誘致したことで、今たいへんな状況に置かれているにもかかわらず、東電に対して、お世話になったと感じている人が今も多いという。
それだけ、原発誘致により、町がうるおい、生活が豊かになったと実感している世代が多いのだろう。
一方、誘致の際、反対運動があったらしいが、その資料はほとんど残されていない。
これは、故意に残さなかったのか、残すほど大規模ではなかったのか。

とにかく資料の消滅スピードが加速している。
3.11で多くの資料が失われたが、辛うじて、デジタル化されて残ったものがあるという。
どんどん都市化が進み、古い家が取り壊される度に、多くの貴重な資料が失われている。
親戚の家も震災後建て直せず取り壊されてしまったが、代々のお医者さんで、お邪魔した時、古い調剤道具や、薬棚があったのを思い出す。
たぶんそれらも失われてしまったのだろう。

いろんな面で、考えさせられる1冊だった。
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東北史講義【古代・中世篇】

2023年04月23日 | Books


今日は、すばらしい天気。
残念ながら、ゴルフの予定は入っていなかった。



お墓参りなどなど。
お寺の花が綺麗。



本書は、本屋で見つけて即ゲット。
講義シリーズ?は、結構付き合っているが、はずれがない。
総論と、各論をバランスよく、扱ってくれている。
東北出身の私は、マストと思いゲットした。

東北の歴史については、残された記録が少なく、研究も難しい分野と思うが、その環境下で、真摯に取り組んでおられる先生方が多いことを知った。
まだ、点から線になりつつあるという段階のようだが、知らないことばかりで、勉強になった。

例えば蝦夷という言葉。
中央から見て地方を蔑んだ言葉と理解するが、この〇夷という言葉は、中国から見た辺境の地を表す時に使われており、蝦は、文字通り海老。
大和朝廷が、訪中の際、日本の辺境も支配していることを誇示するため、連れて行った東北人の髭が海老のように長かったことから、つけられた呼称という。
それが、日本でも使われ続けたということだ。

そもそも東北とは、という疑問に対しても、いろんな議論を紹介してくれている。
基本的には、宮城県南部までが、大和朝廷の影響下にあり、そこから以北を蝦夷と呼んでいたようだが、奥州藤原家の時代には、福島までを東北と自称していたり、青森と北海道を合わせて、辺境扱いしたり、当時の東北と大和朝廷の状況により、その境は、南北を行き来したようだ。
北海道についても、津軽海峡を川扱いするほど、青森との行き来が激しかったり、逆に津軽海峡が海扱いとなり、北海道は、別という時代もあった。

中世についても、中央に比べ不明な点が多いようだが、遠藤文書という古文書が発見され、大きく理解が進んだということもあったという。
東北では、大きく報道されていたのだろうか。
全然知らなかった。

その他にも目から鱗の話がたくさんあり、東北に興味のある方には、一読をお勧めしたい。
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どうする財源

2023年04月22日 | Books


今日は、ゴルフ。
気温はあまり上がら中なかったが、調子は、まずまず。
スコアはふつう。
まだ八重桜は満開。



鹿が全く動じない。
シカトの意味を検索したら、まさにこの鹿の様子が、語源であることがわかった。
世の中、まだまだ知らないことが。



中野剛志さんの新著。

中野さんの本は、国力論から始まって、数冊読み、講演会にも行って、その流されない?意見にいつも感銘を受けて来た。
そして、それが、今までのところ、みな当たっている!
今までの経験知識や、マスコミ報道とは違った意見がほとんどなのにだ。

極めつけが本書かもしれない。
特にコロナ以降、バラマキ政策が話題になることが多く、人気取り政策だとか、将来に禍根を残すとか、批判の的になることが多く、今までの私の常識や、マスコミ報道から見ても、そうかなと思う方が多かった。
ただ、黒田日銀総裁になって以来の金融緩和政策を議論する中で、MMT(Modern Monetary Theory、現代貨幣理論)≒貨幣循環理論という言葉を聴く機会も多くなっていた。
今までの考え方(日銀は通貨の番人?)と真っ向から対立する考え方で、何となくご都合主義の理論ではないかとか、今まで当たっているのは、たまたまではないかとか思っていたところもあるのだが、本書は、その基本的な考え方から、実践まで、わかりやすく説明してくれていて、なるほどと思わせる内容になっていた。
防衛費の捻出議論をきっかけに書かれた本だが、財政政策全般についての骨太の議論になっている。
流石、中野さん。
本書を、今の政治家(特に麻生さん派)、日銀幹部、財務省幹部に読んでもらい、反論集を作ってもらいたいぐらいだ。
たぶん、議論を門前払いにするか、実証てきていないなどという反論しかできないのではないか。
では、今の金融政策が上手くWORKしていることが実証できているかというとそうでもないのに。

本書を全部載せたいぐらいだが、無理なので、特に刺さったところのみ。

貨幣というのは、物々交換から発展したものという認識であったが、実は、物々交換の前から信用創造の一形態として既に存在していたという。
そしてその貨幣は、現金のみではなく、銀行預金も含まれ、その銀行預金は、民間銀行も、貸出をすることによって創造することができる。
逆に、貸出が返済されてしまうと、貨幣は破壊されてしまう。
だから、貸出をすればするほど経済は循環する。
であるから、企業に需要がある限り銀行は貸出を続けるべきである。

これを国に当てはめれば、政府は、支出を続けるべきである。
それを、徴税により回収してしまえば、政府の支出した貨幣は、破壊されてしまう。
では、財政支出をいつまで続けれるのかというと、実物資源による制約によるという(デマンド・プルインフレが、国民が耐えられるレベルを超えるまでとする)。
そして、デマンドプル・インフレが起こらない程度まで財政支出をすることこそが政治の仕事という。
我々は、封建領主の時代の感覚のまま(信用創造がない世界)でいるのではないか。
あくまでも支出が先で、徴税は後。
今のアメリカがそうなのかもしれない。

今の日本のコストプッシュ・インフレは、そのインフレには当たらない。
供給を増やす努力をするのみ。
金利が上がったら利払いが嵩んで、国民の負担になるのではないかという議論があるが、やはり政府が債務を負って創造した通貨で、日銀に利払いすれば済む。

以上のような議論を踏まえた上で、我々世代が一番心配であるハイパーインフレは、大丈夫なのか。
これまでのハイパーインフレのケースを分析すると、その原因は、
①社会的・政治的な混乱や内戦。
②戦争などによる生産能力の崩壊
③徴税権力の弱い政府
④多額の外貨(あるいは金)による対外債務(非自国通貨建て債務)
のいずれかになるという。
私が仕事で苦労したのは、④のケースだったし、戦後のインフレは、まさに②のケースだ。
今の日本には、どれにも当る要因がない。

そして、日本の現在の政策は、ガラパゴスであると断じる。
①デフレ下における増税
②国際60年償還ルール
③社会保険料の扱い
④プライマリーバランス黒字化目標
そして、政府や、マスコミは、これらの政策は、再び、第二次世界大戦のような愚を起こさないためにも必要だと喧伝しているが、戦争が起こったら、これらのルールも反故になるので、全く違う話。

まさに痛快な議論であるし、日本・世界で起こっている様々な事例も説明がついてしまう(統計資料、過去の政策、政治家等の発言も多く挙げられている)。
逆に、現在の財政政策では、成果が表れていない証左にもなっている。

もちろん将来のことは、誰にも予測はできない。
ただ、日本のここ数十年の間に起こってきたことは、全て説明がついてしまうようにも思われる。
幅広い層の方にご一読をお勧めしたい。
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Eric Clapton Live at Budokan 2023

2023年04月21日 | Music


今日は、4年振りのEric Claptonのコンサート。
近時、ややマンネリ化していたが今回は、かなり気合が入っていると聞いて期待していった。
武道館も年季が入ってきたが、まだ建て替えの話は聞こえてこない。



正面看板は、グッズ購入時に、予習済み。



たまたま武道館公演100回目ということで、異様な盛り上がり様。
最初の来日の時は、有動さんのサポートがあって、まだドラッグ治療から間もないClaptonがぎりぎり成功し、ソロのClaptonの活躍が始まった。
有動さんには感謝してもしきれない関係。
有動さんにとっても、キョードー東京から、ロックコンサートのプロモータ―の地位を受け継いで間もない時期で、大感謝の関係。
Ericは、その後、大の日本贔屓になり、ジョージの来日コンサートも実現させた。
コンサートしに来てるのか、日本食食べたさで来ているのか?



いつもよりも、ヒット曲を多く入れたセットリストで、メンバーも最高のメンバーが集結。
ドラムがスティーブ・ガッドではなかったが。



セットリストは以下。
Electric Set
1 Blue Rainbow
2 Pretending
3 Key to the Highway
4 I'm Your Hoochie Coochie Man
5 I Shot the Sheriff

Acoustic set
6 Kindhearted Woman Blues
7 Nobody Knows You When You're Down and Out
8 Call Me the Breeze
9 Sam Halll
10 Tears in Heaven
11 Kerry

Electric Set
12 Badge
13 Wonderful Tonight
14 Cross Road Blues
15 Littele Queen of Spades
16 Cocaine

Encore
17 High Time We Went

セットリストの充実ぶりがご理解いただけると思う。
Clapton がボーカルを取る曲も多く、1曲目にJeff Beckへのトリビュート曲を持ってくるなど、思い入れのこもったものでもある。
5や12は、久しぶりに聞いた。

アンコールの前に、ウドー音楽事務所よりClaptonへの赤い大きな花束の贈呈式があった。
Claptonは、本当にうれしそうな顔をしていて、私までうれしくなった。

唯一残念だったのは、久しぶりに聞けると期待していたLaylaが、この日のみ(その後はわからないが)、いつものCocaineに戻ってしまったこと。
定番曲ではあるのだが、何度もコンサートに行っているが、Laylaは、1回しか聞いたことがなく、過去3回凄い盛り上がりだったと聞いていたので。

その点を除いて、大充実かつ武道館100回目の節目となるすばらしいコンサートだった。
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