今日の花
アジサイの季節になりました。 先日梅雨入り宣言がありましたが、一向に雨が降りません。
昨日と今日の二日間で弓削瓢柑をすべて収穫をしました。弓削瓢柑という柑橘は面白い柑橘でいつまでも木にならせたままにしても味が落ちません。多少暑い時期に食べると美味しい柑橘ですから、夏まで木にならせたままで置きたいところですが、他の柑橘と同じで梅雨になると病気の発生があるので予防のための薬剤散布をしなければなりません。そこで薬剤散布の始まる前にすべての果実を収穫をしなければならないのです。もう一つ収穫しなければならない理由があります。春に生まれたナメクジの幼虫が6月になると大分大きくなってきて、普段地面にいるナメクジが木に登って来て弓削瓢柑の実を食べるようになります。もう一つ困ることがあります。コウモリガの幼虫が弓削瓢柑の果皮に穴をあけて実の中に入り込んでしまうのです。どちらの虫も薬剤散布で防ぐことは難しいので、被害が大きくならないうちに収穫しなければいけません。日本で栽培されている柑橘の中でこの時期まで木にならせておく柑橘はあまりありませんのでこの様な害虫の研究はされていないようです。
ところで、弓削瓢柑という柑橘をご存知ですか。全国的に見ても生産量はきわめて少なくて一般のお店に並ぶことはほとんどありません。もっともっと多くの人に知っていただきたい柑橘だとわたしは思っていますので、以前からいろんな所で品種紹介をしてきましたが、生産量も増えないし、知名度も上がっていないのが現状です。
弓削瓢柑の素晴らしいところと、その特徴はどんなものかを私の偏見と独断で簡単に書いてみます。
まず第一に、弓削瓢柑は形がおもしろいと思います。柑橘類は種類が非常にたくさんあって大きさも形も様々です。果皮の色は全体的に赤系のものが多いようですが、黄色系のものも結構あります。弓削瓢柑は少し変わった形をしていてラグビーボールのように縦長の形をしています。レモンに近い形をしています。
第二に、味と香りが爽やか系です。それほど甘くはないのですが、酸味もきつくなくて上品な味です。
3番目の特徴は、生果で食べられるだけでなく加工品にも向くし、料理にだって使えます。用途が多いと思います。
4番目は消費者には関係の無いことですが、栽培が容易で生産量も多いのが良い所です。
他にも、果肉の中にフラノクマリンを含んでいないというのもあります。持病を持っている方で薬をいつも服用しているかたでも安心して食べられるということです。
こんな弓削瓢柑です、是非召し上がってみてください。
弓削瓢柑の収穫
弓削瓢柑を見たことがありますか。食べたことは。
見た目には酸っぱそうに見えますが、意外と酸っぱくはありません。
弓削瓢柑のマーマレードはぜっぴんです。
弓削瓢柑ジュースはとても爽やかでおいしいです。
いろんな野菜と合わせてフルーツサラダにしても素敵です。
黄色い皮はお砂糖で煮てオレンジピールにするとまたおいしいです。
果皮を干して入浴剤を作ってみてください。
まだまだあります、焼酎とも良く合うそうです。