小説の孵化場

鏡川伊一郎の歴史と小説に関するエッセイ

謎の人 サヤカ  10

2006-03-13 22:13:37 | 小説
 さて、『朝鮮王朝実録』に散見するサヤカ以外の降倭の名を目についただけでも以下にあげてみる。
 也汝文 (やえもん=矢衛門 か)
 俊沙  ( ? )
 孫時老 (まごじろう=孫次郎か)
 沙古汝武(さくえもん=作衛門か)
 要叱其 (よしち=与七か)
 念之  (ねんし?)
 延時老 (えんじろう=延次郎か)
 呂余文 (ろえもん?)
 実はもうひとり、あれっという名の人物がいた。それは沙白○という日本人だ。○は丘と鳥が組み合わさった文字。ともかく沙也可と同じ「沙」ではじまる人名だ。沙はやはり姓であろうか、と一瞬意表をつかれた思いがしたが、いずれの人名もフルネームらしくないから、たんに「さ」の音を写しただけであろう。それにしても、なんと読むのかこの三文字は。 
 ○に当たる字は、手元にある漢和辞典にもない。この字、Windowsのアクセサリーの中にある「外字エディタ」で作ってみたが、外字はもとより自分用であるから、このブログに反映できない。
それはともかく、さらに越後がいる。この人物が岡本越後守である。サヤカと越後は別々に出てくるから、前にも記したようにサヤカは岡本越後守と同一人物という説に私は同意しないのである。
 では、サヤカが朝鮮側の戦士として登場する場面をみてみよう。
  
  
  


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