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セ・リーグ

 プロ野球セ・リーグが、当初の25日の公式戦開幕を29日に延期することを決めた。
 この一報に接した時、よく意味が分からなかった。開幕を4日遅らせただけで何の意味があるのか、どうしてパ・リーグと同じ4月12日にできないのか、分からないことばかりだった。
 そこで、少しばかり調べたところ、「ファンの皆様へ」と題する、次のような声明が発表されたそうだ。

〈1〉開幕を3月29日に延期する
〈2〉開幕後も4月3日までは東京電力、東北電力管内のナイターを取りやめ、デーゲームとする
〈3〉4月5日から両電力管内のナイターは「減灯ナイター」とし、大規模な節電策を講じ、その他の球場についても節電対策を推進する
〈4〉今季レギュラーシーズンでは延長戦を行わず、九回で打ち切りとする
〈5〉両電力管内では夏場の試合は可能な限りデーゲームとすることを検討する
〈6〉被災地対策、観客、選手、球場の安全確保や節電対策に対処するため、震災対策会議を設置し、選手たちと連携してこの難局を乗り切る

 しかし、この発表、25日の開幕を発表して以来、各マスコミから批判の声が湧き起こり、18日には文部科学省から節電協力の要請を受けたための、苦肉の策のような気がしてならない。「選手の真剣なプレーをお見せしながら復興を全力で支援したい」というのが開幕を強行するセ・リーグの言い分らしいが、素直には受け取れない。何か別の思惑が働いているような・・。
 「選手の真剣なプレーをお見せしながら復興を全力で支援したい」と、セ・リーグは開幕を強行しようとしているが、実際にプレーする選手には、複雑な思いがあるようだ。その思いを最も端的に表わしたのが、ヤクルトの宮本慎也選手の言葉だ。25日開催が決まった時に彼は、

「パに合わせること、同じ開幕にすることが一体感になる」
「復興が見えた時に(被災者を)勇気づけようと言うのはいい と思うが、今、野球で勇気づけようというのは思い上がり」

と述べたそうだが、実にまっとうな意見だと思う。被災した人たちがプロ野球の試合を見る時間があるかどうかも疑問である上に、野球を生業としいる者たちのプレーで果たして勇気づけられるものだろうか・・。その点、開催が決まったセンバツ高校野球は違う。実際に地震に遭い、それ以後練習などせずに、ボランティア活動に携わってきたという東北高校の選手の懸命なプレ-によって、励まされ、勇気づけられる人は多いだろう。そうした意味でセンバツ開催は妥当な決定だと私は思う。

 しかし、なぜパ・リーグと足並みをそろえて、開幕日を4月12日にしないのだろう・・、不思議だ。
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