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ビリケン

 昨日、今年最後になる、お千代保稲荷への月参りに行ってきた。あいにくの小雨模様で寒くもあり、驚くほど人出は少なかった。月に一度参拝するようになって、こんなに閑散とした参道や境内は初めてだった。

  

 師走の慌しさなど全く感じられず、どこかのんびりした気分になれたのはうれしかったが、これほど人出が少ないとかえって寂しくなった。お供えの油揚げを売るおばちゃんも手持ち無沙汰で石油ストーブで暖を取っているし、食堂の入り口でお客を歓迎する人形もどこか間の抜けた様子で頭を下げていた。

 

 境内の入り口で、シャンシャンという鈴の音が聞こえたので、お稲荷さんの参道でもクリスマスソングが流されているんだな、と意外な気がしたが、よく見ると辻に立った托鉢僧が手に持った鈴を鳴らしながら経を唱えているのだった。


 どことなく寒々とした雰囲気の中参拝を終え、いつものうどん屋で昼食をとろうとしたら、その隣の店の入り口に飾ってある黄金の像が目に入った。以前から気付いてはいたが、昨日初めてまじまじと見た。

 

 「何だこいつは?」隣にいた妻に尋ねてみた。
「ビリケンさん・・。知らないの?通天閣で有名なビリケンさん」
「ふ~~ん、知らないなあ・・」
ちょっと悔しかったから、家に帰ってから検索してみた。

 ビリケン (Billiken) は、幸運の神の像。日本では大阪の二代目通天閣にあるものが有名である。尖った頭と吊り上がった目が特徴の子供の姿をしている。
 元々は、1908年にアメリカの芸術家フローレンス・プリッツが制作した像で、彼女が夢の中で見た神がモデルになっているという。これをモデルにした像が、「幸福の神様」として世界中に流行した。その当時のアメリカ大統領であったタフトの愛称が名前の由来とされている。日本においては、特に足を掻いてあげるとご利益があるとされている。  (Wikipedia より)

 なんだかよく分からないが、幸福の神様というからにはご利益があるかもしれない。像の横に賽銭箱が置いてあったので、賽銭を入れて足をなでてきてよかった。注意書きにあるように多くの人が足を触っていくのだろう、真っ黒になっていた。さすがに私には頭をなでるだけの勇気はなかったが、いったいどんな不幸が待ち受けているのだろう。試したい気もするが、君子危うきに近寄らず、自重しておくに越したことはないだろう。

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