早や10月、間もなく秋祭りのシーズンに入り、笛や太鼓の音が聞こえてくる。負けじと虫たちの鳴き声も喧しい。秋と言えば何といっても味覚の秋、裏山の栗も今年は豊作で栗拾いも結構疲れる。但馬の知人から秋の味覚の王者松茸が送られてきた。早速、松茸ご飯にして頂いたが何とも美味しかった。40年程前まで裏山でも松茸が生えていたが、松くい虫で赤松が全滅し松茸狩りもできなくなってしまった。当時、山に上がれば大きい松茸が数十本は採れたので、土瓶蒸しや焼松茸にして食べたことが懐かしく思い出される。今は松茸の代わりに椎茸、ヒラタケ、ナメタケを栽培しているので、気温が下がってくると生えてくる。北海道産のとうもろこしも頂いたが、これも甘くておいしかった。義弟が赤穂でなく日本海で釣ってきたアコウという魚、初めて食べたけどクセや臭みもなく肉質も引き締まっていて美味しかった。姿形も美しく美味で数も少ないことから、最も高級な魚のようだ。一般の店頭に並ぶことはほとんどなく特に大型のものは高級料理屋に直行するそうだ。これからは果物も豊富に出回る時期になり味覚の秋を堪能できそうだ。
今日は久し振りに澄み切った青空が広がって気持ちがいい。9月中旬より台風が次々と来襲し天候不順な天候が続き、極端な日照不足となり野菜の生育も遅れ高値となっている。今年は10日が体育の日となった。1964年(昭和39年)の東京オリンピックの開会式が行われた10月10日を、1966年(昭和41年)から国民の祝日となり、最初の体育の日は10月10日が月曜日であった。 2000年(平成12年)からは「ハッピーマンデー制度」の適用により、10月の第2月曜日となっている。体育の日として祝日になった当初は、この日に学校の運動会や体育大会が行われていた。昨今運動会や体育大会も様変わりし夏休み明けの9月中まで早まり、最近は熱中症対策として春に行う学校が増えているようだ。播州地方の秋祭りも3連休に行うところが多く、毎年日が変わり昨日が当地の秋祭りであった。
秋と言えば米や果物が収穫期を迎え正に味覚の秋でもある。今年は珍しいブドウを貰った。品種改良でいろんな新しい美味しいブドウが栽培されているようだ。近所の方が無農薬で栽培されている、希少品種のクイーンニーナは食味に優れ香りも良く、大粒の赤色ぶどうとして注目されていているようだ。更に京都の方からは5種類のブドウ(世界中で長野の農園しか作られていないと言うしなのくれない、シナノスマイル、ブラックオリンピア、シャインマスカット、巨峰)を送って頂いた。自宅で栽培されている黒豆や手作りの祭りのご馳走も頂き味覚の秋を堪能した。家庭菜園では冬瓜が沢山なっていて大きいものは7キロ程もあった。
秋の七草の藤袴が満開になる頃に毎年やって来るアサギマダラが今年も飛んできた。ここが気に入ったようで、南へ移動中に今年は10匹近くが蜜を吸いに飛来した。アサギマダラは2000キロも旅をする蝶として知られていて、2日間で740キロもの海上移動することがある。アサギマダラは他の蝶に比べて生態が解明されていない部分が多く謎に包まれた蝶と言われている。春から夏にかけて本州等の標高1000メートルから2000メートル程の涼しい高原地帯を繁殖地とし、秋、気温の低下と共に適温の生活地を求めて南方へ移動を開始し、遠く九州や沖縄、さらに八重山諸島や台湾にまで海を越えて飛んでいく。海を渡って1000キロ以上の大移動になる。台湾・陽明山まで飛んだのはこれまで5個体が確認されているが、これなど2100キロの飛翔になる。よく観察していると翅にマーキングされている蝶を見つけた。白山とマーキングされているので、はるばるスーパー林道で有名な白山から飛んで来たようだ。此処から南下して何処へ旅するのだろう。アサギマダラはどこからどこへ、どのようなルートで旅をするのかを解き明かす方法として、「マーキング調査」が始まっている。庭では紅白のシュウメイギクも咲き始めたが、春の花であるシャクナゲが咲いた。戻り花、帰り花、狂い咲き調べてみると西洋シャクナゲに2回咲く品種があるようだ。