JF4CADの運用日誌2.5

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「昼特」後継のICOCAポイントサービスの概要発表

2018-08-20 | シャック便り
JR西日本が京阪神で発売していた「昼間特割きっぷ(昼特)」を9/30で終了するのに伴い、10/1から新たに始めるとしていたICOCAポイントサービスの概要が公開されています。内容はこちら

#昼特は発売終了となりますが、券面に記された有効期限までは引き続き利用可能です。

ICOCAポイントはICOCA(定期券・小人用などを含む)ならばどれでも利用可能で、あらかじめWebサイトまたは駅の自動券売機でポイントの利用登録が必要です。券売機での登録は8/20より順次始まっています。

もらえるポイントは従来の昼特に相当する「時間帯指定ポイント」、11枚綴りの普通回数券に相当する「利用回数ポイント」、電子マネーの利用条件によりもらえる「電子マネーポイント」の3種類です。


概要は以下の通りです。

[時間帯指定ポイント]
・京阪神の特定区間(概ね大阪から京都・宝塚・元町までで昼特の発売区間に相当)で平日10~17時の間に入場または出場した場合がカウント対象。土休日は終日対象。
・特定区間は全部で34区間設定されており、例えば「大阪-京都」「新大阪-京都」「大阪-西大路」などはひとまとめで同じ区間に設定されている。
・1ヶ月に同じ特定区間を4回以上利用した場合、「4回目以降の利用」に対しポイントを付与。
・普通運賃300円未満の区間では30%、300円以上の区間は50%の付与率となる。
・定期券の区間内はノーカウント。
・付与されたポイントは翌月6日以降チャージに移すことができる。

[利用回数ポイント]
・JR西日本のICOCA対象区間がカウント対象。従って同じICOCAを採用しているJR四国の高松-丸亀間などは対象外。
・同じ運賃区間を1ヶ月に11回以上利用した場合、「11回目以降の利用」に対しポイントを付与。
・運賃区間が同じであれば回数を通算可能。例えば大阪-西九条と大阪-京橋はどちらも160円なので通算できる。
・付与率は一律10%。
・時間帯指定ポイントとダブルカウントはしない。
・定期券の区間内はノーカウント。
・付与されたポイントは翌月6日以降チャージに移すことができる。


「時間帯指定ポイント」が昼得に対しお得なのか?が焦点となりますよね。検証してみましょう。

[大阪-京都間を月に6回利用した場合]
昼特では@350円でしたので2,100円でした。時間帯指定ポイントでは560×6=3,360円でうちポイント還元は3回分となるので560×0.5×3=840円。3,360-840=2,520円となり、1回当たりの単価は420円となります。20%の値上げです。

この他にも、
[昼特]
・有効期限は発売日から3ヶ月。
・6枚綴りの切符で複数人で分けて使える。

[ICOCAポイント]
・カウント対象は月初~月末の1ヶ月。10/31に2回・11/1に2回乗ってもポイント付与の対象外。
・ICOCA1枚ごとのカウントなので複数人で回数を合算できない。

ということでICOCAポイントは圧倒的に不利です。割引率もかなり低くなっています。


また大阪-山科を新快速で乗り通す利用を考えた場合、大阪-京都の昼特を利用すれば運賃計算が京都駅で一旦打ち切られ、京都-山科の190円を精算機で支払うかICOCAのチャージで払えばOKでした。ところがICOCAポイントの場合は一旦京都駅の改札を出ないと「大阪-京都」としてカウントされず、「大阪-山科」としてカウントされます。乗り通した場合の大阪-山科は「時間帯指定ポイント」の区間外となり11回目以降の「利用回数ポイント」となりますし、運賃も840円となってしまいます。これまで昼特350+乗り越し190=540円で済んでいたのが300円(約56%)も高くなります。

こういった昼特の区間から少しだけ外れた利用客にとっては大幅な値上げとなりますから特に注意が必要だと思います。引き続き発売される普通回数券で「京都-山科」の回数券を持っておけば京都駅で一旦降りなくても構わないのですが、精算機を利用した場合は「時間帯指定ポイント」の対象外とのことです。「大阪-京都」「京都-山科」の2種類の普通回数券を併用するのが一番お得だと思われます(@680円あまり)。


[まとめると・・・]
・ICOCAポイントサービスは同じ区間を頻繁に利用する場合しかポイントが付かない。
・大阪から山科や生瀬(宝塚線)、新長田など昼特の設定区間から少しだけ外れた区間はきわめて不利になる。
・11枚綴りの普通回数券は引き続き発売されるのでグループ利用はこちらを買った方が有利。
・月1往復など利用が少ない場合は金券屋でばら売りされる普通回数券を買う方が有利。

ご覧の通り相当に不利になることが分かると思います。今のところできる対策は「9/30までは昼特が発売される=9/30に向こう3ヶ月間の利用を考えて昼特をストックしておく」ということしかないようです。

当初「昼特を金券屋でばら売りされていることへの対策」などと報道されていましたが、結果的に金券屋でばら売りされる普通回数券が一番有利となってしまっています。JR西日本が昼特を止める本当の理由は別にあるのかも知れませんね。
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