JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

なぜコンテストのRSは「59」なのか

2023-08-16 | JF4CAD技研
以前移動運用の記事で「なぜコンテストのRSは慣例的に59なのか」についてちらっと触れましたが、今回はその理由について書いてみたいと思います。(もちろんCWでは「599」です。以下「59」を「599」に読み替えてください)

理由を先に書きますと「手間や間違いを減らし、自局にも相手局にもメリットが大きいから」なのです。


例を示してみます。JARL形式ログで中身はもちろん架空です。

黄色のセルが自局が送ったコンテストナンバー、青が相手局が送ったコンテストナンバーです。このケースでは自局のみが59以外のRSを送っています。

現在のJARLのコンテストではご覧のログの内容全てが正しくないと有効となりません。あなたが送った「53」とかもご自身が転記ミスをしてしまえばスコアにならないのです。1局毎にいちいちRSが違っていては打ち込むのが大変ですし、どこかで1行ズレてしまえば以下の行にもミスが及び大量失点となりかねません。

さらにこんな感じで相手局も1局毎にRSが違っていれば転記ミスの確率は大きくアップします。せっかく頑張ってQSOしたのに転記ミスでスコアを落としてしまうのはもったいないと思いませんか?


もし慣例に従って皆さんが59を送った場合にはこうなります。

各エリアいろんな局とQSOできていますが、青いコンテストナンバーの部分の違いは都道府県コードと電力コードだけになります。黄色の自局のところは常に同じコンテストナンバーでよいのでセルをコピペすればいいだけですから、効率が上がり間違いが大きく減ります。

たとえカスカスで取りにくいSであっても確認が必要なのが都道府県コードと電力コードだけであればコピーの成功率が上がりますよね。自局にも相手局にもメリットが大きいのです。なので海外局を含め慣例的にRSを59としているのです。

このようにコピーミスの率を減らし、手間や間違いが減るメリットがあります。

さらにコンテストでいつもアクティブにQRVされている常連局であればRS含めてコンテストナンバーが常に変わらないことになり、聞こえたらすぐにコンテストナンバーを埋めることができます。これも効率アップに寄与しますよね。


こう書くと必ず「SはリグのSメーターを見るものではないのか」という意見が出ますが、いわゆる「耳S」が認められているので弱い信号に59を出しても送出局個人の判断であれば何ら問題がないのです。そもそも昔のIC-2Nとか3NなんかにはSメーターがありませんが、そういったリグで「SメーターがないのでRSを送れません」などと言えば笑われるでしょうね。


以上の通りコンテストのRSが慣例で「59」なのは自局・相手局双方の効率アップや転記ミス削減のメリットが大きいからです。メリットをご理解いただけるのであればこの形をオススメしたいと思います。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 津軽&盛岡御朱印巡り⑥ | トップ | 移動耳より情報 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

JF4CAD技研」カテゴリの最新記事