この週末、JL1OVB、JO1LVZ、JJ2GAZ、7L3ATQ各局の伊豆大島からの移動運用があったようです。クラスタにも出ていたようです。
伊豆大島の場合、三原山の外輪山に登れば結構な標高を稼げ、しかも直線距離では都心に100km以内と近いためそれこそ「固定砲台」として使える便利な場所です。しかも固定局が少なく移動局には都合のいい条件が揃っています。
しかしながらこの季節伊豆大島をはじめ伊豆諸島では西からの季節風が強くなるため船の就航率が落ちるようで、「島に行けても帰られへんのちゃうか?」と心配していたのですが、東海汽船の運航状況を見るとどうやら無事帰られたのではないかと思われます(とはいえ本日もジェット船1往復が欠航しています)。
伊豆大島の場合は島の西岸にある元町港と北にある岡田港を海況によって使い分けていますが、この時期は季節風の影響をモロに受ける元町港に寄港することはほとんどないようです。一方の岡田港は西に山があるため風が弱く、この時期はほぼ100%岡田になるようですね(*)。写真左にある屏風みたいな山が岡田港の風よけになってくれるわけです。
こういう風に複数の港を使い分けられる島ですと就航率をある程度確保できるそうです。新島とか神津島なんかも複数の港を使い分けるようです。逆に港が1つしかなく桟橋が外洋に突き出した形の利島や御蔵島は「寄港できたらラッキー」程度の就航率に下がってしまい、食糧の確保に困ることもあるそうです。離島の厳しい現実だと思います。
私のように他のエリアから出かける者にとってはこの時期に島に渡ることは極めてリスクが高いです。来年暖かくなったら3エレのHB9CVを持って伊豆大島を再訪したいと思っています。
(*)…かつては年間で元町港6:岡田港4程度であったそうですが、現在は逆になっている模様です。これは5年前に就航させたジェット船が軽量で停泊時に風波の影響を受けやすいことが直接の理由とされていますが、「竹芝桟橋への距離が短くなる岡田港は燃料が節約でき運航コスト的に有利だ」とか「東海汽船の子会社が運営する岡田港から元町地区への連絡バスの収入アップが見込める」など東海汽船側の事情だという説も流れているようです。岡田港周辺には商店がほとんどなく、地元大島の土産物屋さんにとっては元町寄港の方が有り難いそうです。