JF4CADの運用日誌2.5

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「第55回 京の冬の旅」に行ってきました①

2021-03-21 | 御朱印めぐり
毎年恒例の「第55回 京の冬の旅」を見てきました。

新型コロナウイルスの影響で目玉の特別公開も開始日だった1/9(土)の前日に開催延期が決定、京都府の緊急事態宣言が解除された3/1(月)から最大4/11(日)までと変更されました。

「最大」とあるのは延期に伴い公開箇所により日程を統一できなかったためで、中には東寺のように既に公開終了となったところもあります。現在公開しているところからまだ行っていない東福寺龍吟庵、大徳寺聚光院、大徳寺瑞峯院の3カ所を見てきました。

特別拝観を再開したものの、今年は以下の通り通常と異なっています。
・マスク着用
・拝観前の検温
・一度に入ることのできる人数の制限
・ネット予約の導入(予約者を優先)

ネット予約は直前まで可能で、当日受付で空きがあれば予約なしでも拝観ができます。


それでは出かけてみましょう。振り出しは東福寺駅から。

今年は特別公開の時期が遅れたことに加え桜の開花も早いことからどう見ても「冬の旅」という感じではないですよね。

東福寺の奥まったところに塔頭の龍吟庵があります。受付開始の10時からで入るためにネット予約を入れてあります。

龍吟庵は13世紀後半に大明国師の住居として創建されています。大明国師は東福寺の3世で、のちに南禅寺の創建にもあたっています。大明国師の死後(室町前期)に本格的な寺院に建て替えられ、当時の方丈がそのまま残されており国宝に指定されています。定期的に特別公開がありますが「京の冬の旅」では6年ぶりの公開です。

方丈があって傍らに庫裏がある典型的な禅寺のスタイルとしては現存する最古のものだと言われています。

その後昭和になり、重森三玲による作庭がなされています。重森三玲は1896年に現在の岡山県加賀郡吉備中央町に生まれています。当初は画家を目指したものの挫折、1936年頃から国内の庭園を実測し庭園史をまとめて研究家となります。さらに作庭にも携わるようになり、京都大学の近くに居を構えていました。イサム・ノグチらとも親交があり、伝統を活かしながらもモダンな作庭で知られています。

吉備中央町は旧上房郡賀陽町と旧御津郡加茂川町が2004年に合併してできた町で、重森は賀陽町の出身になります。賀陽町はこれといった産業もない吉備高原の町ながら全日空の2代目社長で日中友好に尽力した岡崎嘉平太も輩出しています。一方の加茂川町はうちの親父の故郷ですが、著名な人物がいないです(涙)

龍吟庵の庭はいずれも1964年の作です。龍吟庵は庭のみ撮影OKとなっています。カメラでの撮影はできず、スマホ等の内蔵カメラのみOKとのことです。

まずはメインとなる「無の庭」。ご覧の通り白川砂だけです。禅の無の世界を表しているそうです。

西の庭は「龍の庭」。海の中から現れる龍を表しています。「無の庭」とは一転してダイナミックな世界観を感じることができます。

龍吟庵の御朱印です。


次は大徳寺へ。JRで京都駅に戻り、北大路まで地下鉄、さらに北大路バスターミナルから206番などで大徳寺前下車が便利です。

大徳寺は臨済宗大徳寺派の大本山で、1325年に宗峰妙超により創建されています。妙心寺と同じく境内に多数の塔頭寺院があります。戦国時代の大名家が創建したりスポンサーとなった塔頭が多いのが特徴で、常時公開されている塔頭は少なく、逆に特別公開すら一切ない塔頭もあります。

今回の「京の冬の旅」では聚光院と瑞峯院が公開されます。瑞峯院は本日に限り13時からの公開ですので、まずは聚光院から。

1566年に三好長慶の子・義継が長慶の菩提を弔うため創建した塔頭です。三好長慶は三好家の地盤である阿波や讃岐などの国力をバックに畿内を押さえ、室町幕府の将軍・足利義晴らを京から追放し「天下人」となった最初の人物です。しかしながら部下であった松永久秀の台頭に抗えず病もあって43歳でこの世を去っています。その後一族である三好三人衆や久秀が実権を巡って争うことになり、割って入ってきた織田信長が畿内を平定してゆくことになります。

「京の冬の旅」では7年ぶりの公開です。聚光院は内部写真撮影不可となっています。桃山時代の絵師・狩野永徳とその父松栄の手がけた襖絵が見所です。また千利休が手がけたとされる「百積の庭」も鑑賞できます。

こちらは予約せず飛び込みでしたが特に待つことなく入れました。御朱印はありましたが、書き置きのみでセットで1,000円のみだそうです。

聚光院は「院門不幸」の札がありました。塔頭のどなたかが亡くなられたようで、大変な中で公開を続けていただきました。ありがとうございました。


後半に続きます。御朱印情報や注意点は後半の最後にまとめます。
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