JF4CADの運用日誌2.5

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「第53回京の冬の旅」に行ってきました⑤

2019-03-04 | 御朱印めぐり
毎年恒例の「第53回京の冬の旅」の非公開寺院特別公開、3月のみ公開の東福寺光明宝殿の公開が始まりましたので行ってきました。

今年の「京の冬の旅」は既にスタート直後の1月に行きたいところを回り終えていますが、東福寺光明宝殿だけは3月のみ公開で回ることができていません。

光明宝殿だけを見に行くのはもったいないので、今回は豊国神社など東山区の南部にある寺社を回ってみたいと思います。


前の日の篠山市移動で触れた「篠山ABCマラソン」の臨時列車を見かけました。

年に1回篠山口行きが1本だけ運転されるレアな電車ですが単に「臨時」と表示されるだけです。なので撮影しているマニアは1人だけでした。

いつも通りJR京都駅からスタート。市バスの206番で博物館三十三間堂前下車です。国立博物館の西側の道を北に上がると豊国神社があります。

1599年に創建され豊臣秀吉を祀っています。大坂夏の陣で豊臣家が滅亡すると家康により廃絶させられますが1868年に明治天皇が再興を許可、方広寺の敷地の一部に再建されました。この唐門は伏見城→二条城→南禅寺金地院→豊国神社と転々とした歴史を持ち国宝に指定されています。拝観できるのはここまで。

豊国神社の御朱印です。


すぐお隣が方広寺です。

徳川家康を貶めるものだとの言いがかりを付けられた鐘の銘で知られています。83tもあり思ったより大きかったです。

1595年に秀吉の命で創建された天台宗のお寺です。奈良の大仏が松永久秀により焼け落ちてしまい、それに代わる大仏を、とのことで大仏も建立されています。材料は刀狩で没収した刀などであったそうです。しかしながら地震で倒壊、のちの上半身だけの大仏が再興されますが、1973年に火災で焼失しています。七条通りに「大仏前交番」があり、かつて大仏があったことを伝えています。

今や五重塔くらいしかない「八坂の塔」ほどではありませんが、敷地の多くを豊国神社に譲り、大仏も失ったためお寺の規模に見合わない巨大な梵鐘だけが残された形です。

境内におばちゃんがいてこの方に御朱印をお願いするといろいろ話をしてくれました。飴を頂きました。ありがとうございました。

方広寺の御朱印です。


七条通を渡り、三十三間堂の脇を通ると法住寺があります。

988年に藤原為光によって創建された天台宗のお寺で、のちに後白河法皇が居所を構えていました。本尊は不動明王です。後白河法皇は後醍醐天皇と並んで歴代の天皇の中では傑出した政治力を持っていました。台頭する武士たちを巧みに操り対立させて力を削ぎ体制を守ろうとしましたが、東国で力を付けた源頼朝には抗えなかったようです。

また法住寺はサザエさんの作者・長谷川町子さんが生前にこのお寺を気に入ったことから長谷川さんの遺骨がこちらに分骨されているそうです。

法住寺の御朱印です。限定御朱印も出しているのでお参りの方が多かったです。


東福寺に向かう途中に新熊野神社があります。

1160年に後白河法皇が創建した神社です。先ほどの法住寺に居を構えた法皇が鎮守社として定めたものです。京都には東山丸太町に熊野神社がありますので「新」が付いています。

昨年の台風で瓦が飛ばされたり境内の木が倒れたりで結構な被害が出たそうです。倒木は小さく切らないと京都市が引き取ってくれないそうで、丸太になって積まれていました。

新熊野神社の御朱印です。


さらに進むと東福寺です。光明宝殿に行く前に塔頭へ行ってみます。

常時公開塔頭の霊雲院に。昨年回った際に境内整備中で拝観できなかったので再挑戦です。山門を入りましょう。

1390年に岐陽方秀が開創、寛永年間に熊本藩主細川忠利・光尚父子から「遺愛石」と銘づけた須弥台と石船を贈られ、戦後になって重森三玲により庭が整備されました。重森の傑作とも言われる庭が自慢です。

遺愛石を囲む枯山水の波は仏教の宇宙観を表現しているそうです。

霊雲院には幕末に西郷隆盛と月照が倒幕の密議を行った部屋が残されています。確かに分かりにくい場所にあるので密議にはぴったりだったのでしょう。

西郷と月照は安政の大獄で追われ薩摩に逃げますが、西郷はまだしも月照をかくまうことは危険と判断し月照を日向送り(日向に送るとして国境で切り捨てる)と決めたため西郷と月照は錦江湾に身を投げることになります。その結果西郷だけが助かり奄美大島に流されることになります。

霊雲院の御朱印です。


ようやく今回メインの光明宝殿です。昨年京の冬の旅では実に30年ぶりの公開です。2017年に人数を限って公開を再開、昨年は何度か特別公開があり、今回も「京の冬の旅」ながら18日間限定の公開となっています。

「光明宝殿」ってどこだっけ?と思ったら本堂の東・庫裏の南にありました。

あとで分かったのですが仮設の受付ブースの裏にある平屋の小さな建物が光明宝殿だそうです。

中は2部屋のみで片側の部屋では狩野派の渡辺了慶の襖絵を、もう片方では重文の阿弥陀如来像を中心に何体かの像が展示されてました。

・・・というかこれだけです。えっと思いましたがこれだけだそうです。

他の観光客が聞いているのを耳にしましたが今回の公開に合わせた特別な御朱印もないとのこと。東福寺の通常の御朱印のみ御朱印所で頂けます。もし光明宝殿だけを見に行っていたとしたらとんでもない肩すかしで終わったと思われます。


ここまでの御朱印情報です(特記ない限り直書きで御朱印料は300円)。
豊国神社  3種を授与所で授与。オリジナル御朱印帳・御朱印袋あり。
方広寺   1種を御朱印所で授与。
法住寺   8種を本堂で授与(限定御朱印は書き置きのみ)。オリジナル御朱印帳・御朱印袋あり。
新熊野神社 4種を授与所で授与。オリジナル御朱印帳あり。
霊源院   1種を拝観受付で授与。市販御朱印帳の販売あり。
東福寺   1種を朱印所で授与。光明宝殿特別公開の限定御朱印はありません。

あと少し回っていますのでよろしければ次の記事をご覧下さい。
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